ソシャディに気をつけて、映画館で観てきました。
( ゚∀゚)<にゃっほー!!
(推し作品の続編&567関連でストレスマッハ状態でのお出かけ嬉しさのあまりの咆哮)
これは公開終了ギリッギリに行った世紀のサスペンス犬ホラー、『ドント・ブリーズ2』🐶🏡
— 鳥谷綾斗💯*12/9 殺人権利4章連載スタート🍬 (@medeai) 2021年9月19日
というわけで今日更新分はこれの話をします。
(『殺人漫画』はまた次回) pic.twitter.com/IgISMcIuAz
公開終了ギリギリでした。
事前に『1』を再鑑賞して布陣を固めて挑みました。オタクとして完璧な自分が誇らしいです。
(自分で自分を褒めるスタイル)
2021年制作、アメリカのホラースリラーです。
前作の私の感想はこちら。
↓
【あらすじ】
前作から8年後、盲目の老人は11歳の少女・フェニックスと『親子』として暮らしていた。
ある日、町に出たフェニックスは謎の男に話しかけられる。
その夜、老人たちの家に男たちが侵入した。狙いはフェニックスだった。
【ひとこと感想】
正当な続編であり、作り手の慈悲深さを感じる。
※全力ネタバレです。
【3つのポイント】
①正当なる続編
②犬映画としても光る
③少女の選択
【①正当なる続編】
ドンブリ①の感想に多いのが、
「強盗であるヒロイン・ロッキーと、反撃する盲目の老人のどっちを応援したらいいのか分からない」
なのですが。
こちらは制作側が意図したもので、「観客に応援する側を決めてほしい」とのことです。
そのスタイルを私は支持します。自分で考えて、あと御心に従った結果、前作は『盲目の老人』を応援しました。
(①の途中でドン引きしましたが、仇をアレさせる方法がものすごくアレだったのが決め手でした)
(何が何でも信念と最初の目的を貫き通すロッキーも拍手しましたが)
しかしご安心を。
この②では、間違いなく『老人』(ウィキによる名前はノーマンですが、馴染みがないので呼称はこれで)を応援してOKです。
途中、「ん?」ってなりましたが見事にひっくり返されて、ガッツポーズ取りました。俺は間違っていなかった。
【②犬映画としても光る】
さらにドンブリといえば犬。
『パニック・マーケット』と同じくらい犬が光ります。
②でも、『老人』とボディガード兼家族の猟犬・シャドーが出てきますが、
家に押し入った暴漢によって殺されました。
( ・⌓・)<ホラー映画なのに!?
動揺しました。勝手に、ホラー映画はヒューマンドラマよりも犬が死ぬ可能性が低いと思っていたからです。
ですがそこは犬愛好映画です。
シャドーの死を、単なる演出には致しません。
『老人』はちゃんとシャドーの仇を取りました。
そして暴漢どもがけしかけた猟犬と心を通わせます。
暴漢どもが放火し、火の海となる家。『老人』は、自らを省みず、盲目かつ裸足(たぶん)の身で、自分を襲った犬を助けました。
犬は恩を忘れない――攫われたフェニックスがいるアジトへ案内します。
( ;ω;)<……犬!!!
犬から気力を与えられて覚醒し、惨殺された友人が持っていた武器で武装するジジィ、本気でかっこいいです。
本気でかっこいいんです。
(何度だって強調する)
【③少女の選択】
老人が、実の娘と偽って育ててきた少女・フェニックス。
(正直に言って『パパ』は無理があるだろうとは思った)
ネタバレします。暴漢は彼女の実の親でした。
フェニックスの本名はタラ。母親も生きていて、幼い頃からずっと心に残っていた子守唄を再び聞くことができました。
それが明かされた時、「なんで普通に玄関から入って、『実の親です。娘を育ててくれてありがとうございます』って平和にできないんだよ」とか思いましたが、実の父親が彼女を迎えにきたのは裏の目的がありました。
その裏の目的が、娘に対する愛情がゼロに近いのがやるせなかったです。
妻への愛情の一欠片でも、娘に注げなかったものか……。
すべての真相を知った彼女は、迷います。
覚醒剤を製造し、自分を『パーツ』としか見ていない実の親たち。
殺人し、目的のために強姦(少しニュアンスが違う気がする)さえした育ての親。
彼女は、どちらを選ぶのか。
ラスト、どちらの親も置いていき、彼女は養護院に向かいます。
「名前は?」と尋ねられ、はっきりと答えます。
「My name is Phoenix」
それが彼女の答えでした。
【まとめ:慈悲深き製作陣】
『老人』は、自らを『怪物』だと呼んでいました。
その割には、彼は弱いのです。
予告編やあらすじでは、いかにも無双してそうなイメージですが、実際は倒すのに苦労しています。
その代わりめっちゃタフです。①を鑑賞し直した時、「いやアレは死ぬだろう……」と思っても普通に生きていた。
(ちなみにロッキーも一晩で顔の怪我がほぼ回復していた。揃ってバケモンか)
そこが良かったと思います。
『老人』はあくまで、ジェイソンやフレディその他のような存在ではなく、あくまで『人間』の延長にいる。
人を殺し、人を無理やり妊娠させたけど、元を正せばひどい不条理があったから。
望んで怪物になったわけではない。
そんな『老人』が、罪を犯してでも手に入れたかったものを、作り手は与えたのです。
せめて死ぬ前に、彼に『幸せ』の片鱗を与えたかったのだろう、と思います。
優しい。
そういえばフェニックスの実の親たちも普通に殺されたけど、死体は共に在らせた。
せめてもの手向けですね。優しい。
たとえホラーでも一欠片の優しさを忘れてはいけないんだな……と感動していたら。
ハイ来ました、エンドロールの後の数秒。
倒れた『老人』に犬が駆け寄り、その手をぺろっと舐めました。
さあ、これはどっちだ。
(『老人』の手が動いたような動かなかったような)
( ・ω・)<……いや、
( ・⌓・)<いやいやいや!
そこは素直に死んどけって。
人間が人間たる根拠は、『死ぬ』なんだから。
怪物ではなく人間のままで死んでいてほしいんだって!
と、いう面倒くさいオタク心を発揮して、映画館を後にしました。
続編か。続編フラグなのか。そのために『老人』は怪物にされてしまうのか。
もしも続編があれば――(10秒ほど考える)――観に行く、と、思います。
哀れなオタクのサガです。
【おまけ:ジジィのかっこよさ天元突破場面】
水がたまる地下で、横たわって死んだふりをしながら、水の波紋で敵の位置を察知して正確に撃ち殺す場面。
かっこ良すぎ!
あと「息をしろ」という対比となるセリフも良かったです。
次回は10月11日月曜日、
2013年制作、韓国のホラースリラー、
『殺人漫画』の話を 今度こそ します。
( ・⌓・)<えっ、10月?
鳥谷綾斗