人生はB級ホラーだ。

良い作家さんになりたい鳥谷綾斗のホラー映画中心で元気な感想ブログ。(引っ越しました)

映画/ロープ

アマプラで観た映画です。
1948年制作、アメリカのクライムスリラーです。

 

 

 


www.youtube.com

 

 

【あらすじ】
ブランドンとフィリップは、優秀な学生。
彼らはニーチェの『超人』を曲解し、「殺人は優れた少数の特権」と考え、「意義深い実験」として友人のディビッドを殺す。
そして死体をチェストに隠し、その上に料理を並べ、ホームパーティーを始める。

 

【ひとこと感想】
映像の技巧が今でも新しい、臨場感あふれるサスペンス。

 

※全力ネタバレです。

 

 

【3つのポイント】
ワンシーン・ワンカットの手法
②終始思った「なんでそんなことするん……?」
③否定の物語

 

【①ワンシーン・ワンカットの手法】
サスペンススリラーの巨匠にして神様、ヒッチコック制作の本作。
その特徴は、カットがなく、すべてのシーンが繋がっていること。
(とはいえ、当時の撮影用フィルムは15分が限界なので、うまいこと繋ぎを入れているそうですが)

なので、この映画にしかない独特の画面作りが非常に面白く、「おお!」となりました。

具体的に印象に残ったシーンは3つ。

①ブランドンがキッチンの引き出しに凶器のロープをしまう場面。
(※『隠す』ではなく『しまう』がポイント💡)

蝶番が柔らかいのか押しても引いても開くキッチンのドア。
そのドアに遮られて、一瞬だけ姿が見えなくなるブランドン。
ドアの動きに合わせて、彼のロープをしまう動きがまるでカット割りされているみたいで面白かった!


②家政婦さんがチェストの上を片づけるシーン。
死体が入っているチェストに置かれたお皿や燭台を、家政婦さんが手際よくどんどん片づけていく。
その際、犯人ふたりは映されず、会話する声だけが流れていく。

普通の映画だったら、犯人たちの「アワワ😱🫨」と焦る表情を見せるところです。
でもこれがまた効果抜群で、

( ・⌓・)<ちょいとちょいと片づけられてますよ!

と、まったく関係ない自分の方が焦りました。

「死体が……死体が見つけられちゃう!」とヒヤハラドキ。
こんな緊張感の与えられ方があるんだな〜と感服しました。


③回想がない。
映画の冒頭は、ブランドンとフィリップが、ディビッドの首をロープで絞める真っ最中から始まりました。
彼らがどうやってディビッドを招き、どんなやりとりを経て殺したのかはずっと謎のままです。

その種明かしは、なんと回想ではなく。
探偵役のルパートが推理を話すのに合わせて、カメラが室内のドア、廊下、床、椅子を映す。

単純で分かりやすい映像を使わず、観客に『想像』させることに成功しています。
正直シビれました。

( ・⌓・)<観客の想像力を信頼しているんや……!🫢

疑問の答えを、セリフではなく『絵』で魅せる点にもシビれました🫨

特にルパートが、「彼(ディビッド)はどこへ?」と尋ねるシーン。
犯人ふたりは沈黙し、カメラがチェストをクローズアップする。

セリフよりも雄弁な『絵』。
映画ならではの手法って感じで大好きです

 

【②終始思った「なんでそんなことするん……?」】
そんな感じで画面づくりには終始唸っていたんですが、
物語的には終始、犯人たち(特にブランドン)に対し、

(  •᷄ὤ•᷅)<どうしてそんなことをするの……?

でした。

よしんば、「『優れた人間は殺人してもええねん』『完璧な殺人は芸術やねん』と思ったから友達を殺した」は、まあ理解できます。
(納得はできないですけど)

でも何故それをホームパーティー前に決行する?
何故その死体をチェストに隠して食卓にする?

正直な気持ちは、「意味わからん」でした。本気で。

傲慢なブランドンは、一生自信満々です。

 

ブランドン:「カーテンを開けて堂々と殺ればよかったな」

 

などと凶器のロープを輪っかにしてブンブン振り回し。
対して、フィリップはピアニストなので繊細です。いや普通の神経だわ。

ブランドンは、ディビッドの親と婚約者ジャネットをパーティーに呼び、なんとジャネットの元カレ兼ディビッドの親友のケネスまで呼びやがります。修羅場ァ。
ディビッドが生きてたらとんでもなく気まずい雰囲気だったのでは。

そんな人間関係クラッシャーなブランドンは、ディビッドパパにあげる本を、凶器のロープで縛って渡します。

( ・⌓・)<人の心を図書室にでも置き忘れたん?

ってなもんです。

そんな真性サイコパスなブランドン。
フィリップが罪悪感その他のあまり、「僕はニワトリの首なんか絞めたことない!」と自白系ウソを叫んでも、余裕の表情ブランドン。
その絶対にバレないという自信はどっから出るんだブランドン――

……と、ブランドンに対し、「こいつはマジでヤベェやつだ……!」と固唾を飲んでいましたが。

普通にボロが出ましたし、ルパートにバレました。

思えば大した偽装工作もしていなかった。
そして真実に気づきました。

こいつら全員単なるアホやったんかい。

 

【③否定の物語】

 

ブランドン:「カーテンを閉めよう」

 

ブランドン=単なるアホの方程式を証明するセリフがこちらです。
今から死体を処理するぜって時にほざきました。突然真っ当なこと言うじゃん?

うっかりルパートにディビッドの帽子を渡したり、最後は銃まで持ち出した。
彼を歪めさせた考え=『優秀な人間は道徳概念を超越する』は、元々はルーパスの教えでした。

パーティーの最中、酒を飲みながら語るルーパス
「最前列の観劇チケットが欲しければ、拳銃を使えばいい」、
「暴力を使えば思い通りになる」と朗々と語る彼に、真っ向から否定するのがディビッドの父・ヘンリーです。

あまりの胸糞悪い考えに、自分も「いいぞディビッドパパ、もっと言え」と応援していました。

そんな歪みきった選民思想、そしてバカな考え方を本気にし、さも正しいことかのようにブランドンは実行に移した。
自分の賢さを見せつけるために。
ルーパスなら自分の考えを認めて――否、誉めてもらえるだろうと思い込んでいた。

彼の闇を目の当たりにしたルーパスは、後悔し、『No』を突きつけました。
自分の考えを、否定したのです。

 

【まとめ:実話ベースだった】
この作品は、1924年に実際に起きた少年の誘拐事件を元にしています。

 

ja.m.wikipedia.org

 

フィクションでは興味深い考えですが、現実になると「そんなわけないだろ、ふざけるな」の一言ですね ( •᷄ὤ•᷅)

何が腹立つって、本気で超人思想だのを信じていることよりも、『自分は優秀で、選ばれる側で、生き残るべき存在である』と思い込んでいる点です。

勘違い莫迦ほど始末に悪い莫迦はいないってもんです。

元ネタの犯人の一人も、刑務所内で同じ服役囚に殺されたそうで。
そらそうなりますわ、さもありなん――そんな所感が浮かびました。

 

【余談:俺の勘が鋭かった話】
作中で、ブランドンとフィリップの距離感がやたらと近くて、

(フィリップがブランドンに「そこが魅力的だが」と言ったり)

( ・ω・)<何やね君たち付き合ってるのかね。

とかテキトーに思ってたんですが。

サブテキストで、本当にこの二人は同性愛関係にあるらしく。

変なところで変な勘が当たって、変な感じになりました。

(変な〆)

 

 

次回は4月22日月曜日、4月29日月曜日、
2024年制作、日本の間取りホラー、
『変な家』の話をします。
(※こすったわけではない)

 

( ;ω;)<原稿のためのインプットが終わらない……

 

 

鳥谷綾斗

映画/フォーン・ブース

ゲオでレンタルしたホラー映画です。
2002年制作、アメリカのクライムスリラーです。

 

 

 

www.youtube.com


www.youtube.com

 

 

【あらすじ】
スチュワートは弁が立つだけのメディアコンサルタント(宣伝マン)。
電話ボックスから浮気相手のパムとの電話を切った後、呼び出し音が鳴り、思わず出てしまう。
電話の相手は「電話ボックスから一歩も出るな。電話を切ったら殺す。ライフルで君を狙っている」と彼を脅す。

 

【ひとこと感想】
開始5秒から伏線、大満足の81分をお届けするスリラー。

 

※全力ネタバレです。

 

 

【3つのポイント】
①鑑賞理由:モツを見たくない
②スチュのキャラが良い
③電話の男の正体

 

【①鑑賞理由:モツを見たくない】
3月の中旬、自分は非常にはしゃぎました。

 

word-world.hatenablog.com

 

そう、初書籍発売アニバーサリーを祝う記事を書くために、B級C級Z級サメホラーを観まくったのです。

その揺り返しが起こりました。

( ・⌓・)<もう内臓(モツ)とか見たくない……

サメ映画ですから人類は喰われます。
当然血がドバドバ出てモツがまろび出ます。
そこにさらに下ネタ(排泄物吐瀉物あり)とチャンネーのパイオツがぶち込まれます。

どれもこれも自分が「まあ大丈夫なんだけどそこまで得意ではない」要素です。
(必要な要素だとは思ってますむしろホラー的には栄養素です)

大変どうでもいい余談ですが。
あと炎上覚悟で言いますが、

ホラーの予算具合って結構その『チャンネーのパイオツならびにスタイル』にも如実に出るよなって。

予算が多いと男性も女性もいい感じの肉体なんですよ。しっかり手入れされている感。
でもこれがC級Z級だと……(それ以上はいけない)

まあそんなわけで、モツも下ネタもなく、純粋に『怖い』を味わいたくなり――

昔観てえらく面白かったこちらを選んだのです。

大正解でした✌️

 

【②スチュのキャラが良い】
『電話ボックスから出たら殺される』。

そんなシチュエーションだけで大優勝ってなもんですが、主人公のスチュの人物像がまた絶妙なんです。

一言で言えば『しょーもない男』。
口先だけでメディアの世界にいっちょ噛みし、人を騙し傷つけ、ブランドもののスーツを品なく着こなして、助手の青年に給料も払わず、妻がいるのに若い女にモーションをかけ、ピザのデリバリーに偉そうに振る舞うウルトラハイパー雑魚野郎です。

そんな雑魚野郎に降りかかった災難。

最初はスカッと感もありますが、だんだん可哀想になっていきます。
警察や集まった人々、妻にも『拳銃を持って電話ボックスに立て籠る異常者』として扱われて。

やがて処刑――自らのしょうもなさや、いかに自分が小物か、妻や不倫相手のみならずアメリカ全国民の前で告白させられます。

涙ながらに反省し、妻に赦しを乞い、脅迫者に妻の命乞いをする彼に、

( ・ω・)<ああ、人間だなぁ……

と感じました。

せこくて、誘惑に死ぬほど弱い本性。
けれど一皮剥けば、誰だって(これを書く私も)こんなもんだと思うんです。

だから人間は手を取り合うのか……と現在書いてて思いました。

あと、ちょいちょい賢いところを見せます。
ケータイ電話で警察にかけながら、脅迫者との会話を装って、危急的状況をこっそり通報したり。

やっぱりもがいている人間は良い。(どんな感想)

 

【③電話の男の正体】
スチュを追い詰めた脅迫者。
その正体は、ラストまで明言されません。

不倫相手へのラブコールにたまたまそこ――8番街と53丁目の角にある電話ボックス――を選んだだけのスチュを、電話の内容程度で粛正されるべき存在と判断して、尾行して調べまくる系です。

途中で帰還兵になりすましたり、虐待された過去を仄めかしたと思ったら嘘だと嘲笑う。

 

The Caller:「面白いよな。相手は誰か分からない」
      「電話が鳴ったらつい出てしまう」

 

そう嘯いたのがすべてでしょう。
誰か分からない、それこそが脅迫者の正体だった。

しかしラスト、彼は画面に出てきました。

それまで一度も登場していない、眼鏡をかけた男性。
ごく普通の外見で、服装からも職業や素性は分からない。

彼は一命を取り留めたスチュに言います。

 

The Caller:「礼は結構だ。誰も言わないしな」
      「君の誠実さが続くよう祈る。もしそうでない時は」
      「また電話するよ」

 

そして冒頭と同じ内容のナレーションが流れます。
オープニングは宇宙にある電話の衛星から始まり、地球の表面、アメリカの地図、そして電話ボックスへ。
エンディングはその逆。
実にマクロな視点です。

そして、作中で脅迫者が語ったテーマ=『電話が鳴れば相手が分からなくても出る』。

そのナレーションの声、口調は、脅迫者と同一のものでした。

つまり彼の正体は、
言葉の綾となりますが、いわゆる『神』。

スチュや、その他不届きものに裁きを与える存在だったのです。

 

【まとめ:映画的な伏線でした!】
……つまりこれ、開始5秒で脅迫者の正体に触れてたんですね。

( ・ω・)<いや本当にすごいな?

The Callerがナレーターも兼ねているのが、『神の視点』っぽくでめっちゃグッと来ました!

(冒頭の謎の歌=「ロングディスタンス〜♪ 天国に繋いでほしい〜♪」に気を取られて気づかなかった)

犯人に偽装されて殺された(たぶん)ピザのデリバリーさんが謎のままでしたが、大満足の一本でした!

 

次回は4月8日月曜日、4月15日月曜日、
1948年制作、アメリカのサスペンス、
『ロープ』の話をします。

( ;ω;)<原稿が終わらないのでお休みいただきます……

 

鳥谷綾斗

映画/元気になりたければサメ映画! 海に現れないサメたち4選!

ハッピー花粉症(※何ひとつハッピーではない)、

( ・ω・)<鳥谷です。

本日3月19日はカメラ発明記念日、
そしてなんと、鳥谷綾斗のデビュー作が発売された日です。
もう6年になります。

 

j-books.shueisha.co.jp

 

 

 

( ・x・)<……早いな?

その節はご購読、本当にありがとうございます。
地味に電子書籍版が動いたりするので、「この世界は愛に満ちていたのか……」と微笑みを浮かべたりなどしています。
改めて感謝申し上げます。

さてこの作品、高校のホラー映画研究部を舞台にしたので、
毎年ホラー映画に感謝を捧げるために企画を立てているのですが――

( ・ω・)<その前に宣伝失礼しまーす。

 

【宣伝】
アルファポリスさんの『第7回ホラーミステリー小説大賞』に参加中です。

毎年おなじみのホラー短編蒐と、
退魔系ライトホラーです。

 

www.alphapolis.co.jp

 

www.alphapolis.co.jp

 

アララギ兄妹の現代心霊事件簿』は、
コロナ禍真っ最中(作中では『感染症』)、女子高生の家にお化けが取り憑いて、拝み屋の高校生兄と小学生妹に助けを求めるという話です。

タイトルどおり、『現代』を映した心霊現象、人間模様となっています。

基本は明るいライトホラーなので、怖さレベルは95年〜99年に制作された映画、『学校の怪談』シリーズくらいです!(伝われ)

こちら明日には一旦完結します!

後日、商業の方で楽しいお知らせができる予定なので、
またお時間ある時にでも当ブログを覗いていただければ幸いです。

今年も様子がおかしいほど元気なホラー好き作家、
鳥谷綾斗をよろしくお願いいたします。

 

😈閑話休題😈

 

一昨年の

 

word-world.hatenablog.com

 

去年の

 

word-world.hatenablog.com

 

を経て、今年は題して、

元気になりたければサメ映画!
海に現れないサメたち4選!

です🦈

【企画概要】
→海以外に出てくるサメの話をします。

【企画意図】
→寒暖差と花粉と謎天候と昨今の時勢によって失われがちな元気を、たぶんホラー映画界で一番元気な界隈であるサメ映画でチャージしてもらいたい。

【紹介ラインナップ】

・雪サメ⛄️
・家サメ🏠
・陸サメ⛰️
・空サメ🛩️

空サメだけ有料でしたが、すべてアマプラで観られます。
それではテンポよくスタート。

 

 

⛄️雪サメ⛄️

 

 


www.youtube.com

 

【スノーシャーク/悪魔のフカヒレ(2011年/アメリカ)】
            ↑
          食うの……?

地震が起こり、動物が消えてしまった雪山。
生物学者たちが調査に入るが、消息を絶ってしまう。
実は地震によって古代の伝説サメが目ザメてしまった。
雪の下を泳ぎ、フカヒレが雪を掻き分ける。
動物学者、UMA研究者、サメハンター、息子を食われた保安官、そしてかつてサメと戦った青年マイクと、かつて襲われた生物学者が戦いに赴く。


鑑賞直後の感想は、「登場人物多っ!」でした。
Z級サメ映画、主人公が誰か不明になりがち。たぶんマイク?
サメへの復讐に燃える保安官や、サメと因縁が深く過去を清算したいマイクと生物学者はよかった。物語の目的と動機は大事。
雪山なのに露天ジャグジーを出して、水着ギャルを登場させるサービス精神。

クライマックスは、ずっといがみ合っていた動物学者(女)とサメハンターが唐突にデレて、『「おまえが俺が守る」→サメに襲われる』から始まる、『〜枯れ葉ひとつの重さもないいのち〜』展開。
下半身をかじり取られて「アハハハハー!!」ととち狂うマイクを、保安官が一瞬で囮にしようと判断したのがつらい。

雪サメは熱を好むサメでした。ちなみに姿形はぬいぐるみです。
(何じゃそりゃってなもんですが、海より雪山は寒いから熱を求めるのは仕方ない)
ラストは雪サメが増えた。伝説のありがたさが薄れる。

 

 

🏠家サメ🏠

 

 


www.youtube.com

 

【ハウス・シャーク(2017年/アメリカ)】
元警官のフランクは、息子テオと二人暮らし。
ある日、ベビーシッターが家に現れたサメに惨殺された。
彼はハウス・シャーク専門家に退治を依頼する。

良いところ
→息子テオの証言・サメを影で見せる・視界が青一色のナニカが近づくなど、冒頭の緊張感が生まれる演出。

ダメなところ
→1時間52分もあるところ。(重罪)

徹頭徹尾ツッコミどころしかないので箇条書きで。

・何故この女子は全裸でトイレするのか。
・血と臓物まみれのトイレはともかく、この麺状のもの何?
・わぁ、洋式便器からフカヒレ『だけ』出たぁ。それ以外どうやって収納を……?
・いやこれトイレ・シャークって言わん???
・なんでフランクは庭で2ヶ月も野営してるんだ。息子かわいそうだろ。
・サメハウスを狙うブラック不動産会社。
・ハウス・シャークの専門家が世界に一人だけいる。←いや世界に何人もいてたまるか。
・警官(おっさん)にヨシヨシされる会社員(おっさん)、大変きもい。
・人死にが出ても家が封鎖されないのなんで?
・幼女にボコられるシーンは明らかに不要なのでたぶん制作側の性癖。
・2〜3日前の遺体が腐りもせず鮮血をまとってるの何?
・いや待て冒頭のモツトイレも2ヶ月間放置してたん???
・モツまみれのバスルームで寝るなよ。

・ドアにみちみちに挟まる家サメ可愛い。
・獲物にチュッチュ😘する家サメは可愛い。

・唐突に出てきた不法侵入者を囮に使う鬼畜さ。
・台所シンクに吸い込まれる家サメ。
・ご大層な銃が叩いただけでバラバラに。
・手榴弾も飲み込んで無効にする家サメ。
・うわーん家が浸水するCGが雑だよー泳いでないよ歩いてるよー。
・水中で酒を飲むな! せめてごまかせ!
・水が引いても人間以外何も濡れてない! 面倒くさがるな!
・段ボールに挟まれて動けないサメとか唯一無二。
・家具に擬態(ではない)して家サメをやり過ごす。
・家サメ寝たわ。
・カマキリ殺法はオカルト殺法のオマージュかな?
・サメに食われ中の人間の尻に手を突っ込んで鍵を探す地獄の光景。
・酒クズの血はウィスキーなので引火したら家爆発した件。

家サメの正体は、『昔サメは陸の生物で、呪術が使える先住民はそれを食べていた』。
で、『プルトニウムに被曝して知性と超能力を持った』、
『肛門を狙うサメ哺乳類』だそうです。

もう何でもありどころかどうでもいい、サメさえ出れば。

解決策は、『メスのハウスシャークに化けて囮になる』です。
衣装が完全に『ドンキで買ったん?』仕様ですが、家サメもどう見ても着ぐるみで、なおかつ銃を使うので大丈夫です(?)

言い訳クソ野郎こと主人公を筆頭に、登場人物が大体ウザく、下ネタパーリィで、最後はバラバラ死体が喋ります。

ラストは生みの親の腹の中にサメがいました。

 

“ハウス・シャーク2もある?“

 

( ・⌓・)<しゃらくせぇわ。

ぶっちゃけ1時間6分のサメが出てくるまで暇です。
せめてオッサンたちの友情でもあればいいんですが、皆無です。合間に挟まるSNSがうざい。

最後に思ったこと。

犬は???
(サメハウスを内見するカップルが連れてきた犬が心配)

 

 

⛰️陸サメ⛰️

 

 

 


www.youtube.com

 

【ランドシャーク/丘ジョーズの逆襲(2017年/アメリカ)】
カリフォルニア沿岸で謎の変死事故が多発する。
一方、マルコ海洋研究所で働くルシンダは、水槽から実験用のサメが消えていることに気づく。
実は責任者のフォスター博士が、サメを陸上活動できるように遺伝子操作し、軍事利用できる殺人軍隊サメを開発していた。

冒頭が海でホッとしたのも束の間、フカヒレが布あるいは粘土細工でした。
陸サメ、ケモノばりにハァハァと呼吸を荒くさせますが、なんでサメが口呼吸してんだと小一時間。

 

“エラ呼吸よ、さようなら“

 

( ・⌓・)<うまいキャッチコピーつけやがって……

生体反応モニターみたいなのがどう足掻いても折れ線グラフで、これで何が分かるのか謎はフカまるばかり。

陸サメだというのに、雪サメと同様プールを出して水着カップルを出すサービス精神はよかった。だが『床ジョーズ』はやめろ笑うから。

陸サメは着ぐるみ製です。
歩くしピョンピョン跳ねますし、表皮もゴツゴツしてます。
挙句には屋根の上に乗ります。
鳴き声は 「わぁおぅ」 です。狼に似てた。

 

ジョーズ感想

 

ズリズリ移動していて大変そうでした。

解決策は、川の中に入ったサメに電気を流して感電死です。
一瞬、「なんでサメが淡水に入れるんだよ!」となったのが無念です。
私はこの期に及んで未だに常識に囚われていた。

ちなみに。
多くの方が感想で書かれたとおり、サメ探知レーダーの音はうっさかったです😨

ラストはフォスター博士がサメのDNAを自らに注入し、サメ人間になりました。
彼がずっと見ていた悪夢の中の怪物と同じ姿へ。伏線回収〜。
でもエラに手を突っ込んだら人間に戻りました。どういう原理?
でも『実験は続く』。でっかい🦈が現れて幕!

 

 

🛩️空サメ🛩️

 

 


www.youtube.com

 

【スカイ・シャーク(2019年/ドイツ)】
第二次世界大戦中に、ナチス・ドイツは恐ろしい計画を企てた。
ゾンビ兵を作り、遺伝子操作によって生み出された航空兵器・スカイシャークで世界を支配することだった。
かつて関わっていたリヒター博士は、娘のディアプラとその妹と共に立ち向かう。

ゾンビが空飛ぶサメに乗って空から襲ってくる。

絵面だけでおなかいっぱいってなもんですが、でも今回一番予算を感じる作品でした。
なので、サメ映画にしては珍しく、首が飛ぶなどゴア表現が派手。子どもを殺すのは勘弁してほしいところ。

特にクライマックス、飛行機襲撃がやばかった。

・レーダー付きの銃(?)が脳天に突き刺さって顔面崩壊。
・空っぽの頭蓋骨が崩れ落ちて、銃のレンズがチラリとこちらを覗く。
・2体の空サメが機体を挟み、ワイヤーを貫通させてそのまま発進させて乗客を人体スライス。
・飛行機から投げ出された人間を空サメがパクリ。

と、モツ以外にも盛りだくさん。
よく見たら18禁でした。すけべパートもありますので注意。

プロットは『父の後始末を娘がする』(王道!)、
冒頭は 『ファイナル・ディスティネーション』 ばりの飛行機事故、
戦うヒロイン・ディアプラは、ゾンビ注射を打たれて……なので、要はバイオハザード映画のアリスです。(雑な紹介)

しかしラストは姉妹愛が世界を救ったので、バイオレンスエンタメとしては面白かった。
ただサメがどうにも添え物感が拭えず、そこは寂しかった。
サメの殺戮が見たいのにってやつです。

しかし、世界平和を謳ったリヒター社のCMが、だんだんと『君もゾンビになってゾンビ隊になろう!』という洗脳ムービーになっていたのは怖かった。

エンドロール後、劇中作の『スカイフロッグ』の映像もつけたところに謎のサービス精神を感じました。

 

🦈

 

以上です。

長文、お疲れ様でした。
鑑賞してツッコミをメモってブログ記事にした自分も疲れました。

元気になりたかったのに疲れた……
4作品鑑賞直後は、「もうサメ映画はコリゴリだよ〜〜😖」とばかりに当分サメから離れようとしましたが。

しばらく経つとまたじわじわと観たくなる。
そんな魅力あふれるのが、サメ映画です😚

オススメ度は、

①丘ジョーズ(登場人物数が少ないので観やすい)
②スノーシャーク(王道サメ映画なので観やすい)
③スカイ・シャーク(ゴアとすけべが強めなので)
④ハウス・シャーク(時間の大切さを思い知れる)

です。
是非とも、大人数でお酒をかっくらいながら観てください。
(つまりシラフ非推奨)

それでは、
今後ともよろしくお願いいたします!

 



次回は3月25日月曜日、4月1日月曜日、
2002年制作、アメリカのクライムスリラー、
フォーン・ブース』の話をします。

 

( ・ω・)<原稿のためお休みいただきます!

 

鳥谷綾斗

映画/ヴィーガンズ・ハム

アマプラで観たホラーです。
2021年制作、フランスのブラックコメディホラーです。

 

ヴィーガンズ・ハム

ヴィーガンズ・ハム

  • マリーナ・フォイス
Amazon

 

 


www.youtube.com

 

 

【あらすじ】
閑古鳥の精肉店を営む夫婦、ヴァンサン(ヴィンセント)とソフィ。
ある日、過激派のヴィーガンたちに店を破壊される。
後日、その犯人の一人をうっかり轢き殺し、思いつきでハムに加工し、誤って売ってしまったら『イランの豚』という名で大ヒットしてしまった。

 

【ひとこと感想】
グロさをブラックな笑いで消化する、明るいカニバホラー。

 

※全力ネタバレです。
(※犬は出てきますが最後まで元気です)

 

 

【3つのポイント】
ヴィーガンの憎たらしさ
②何事も2回目は難しい
③加速するサイコパスっぷり

 

【①ヴィーガンの小憎たらしさ】
『明るいカニバホラー』って何その地獄、不謹慎にもほどがあるってなもんですが。
(ドラマ毎週観てます)(3話は推しぴが出てました)(MCおじさんに6股かけられるイケメン気象予報士の役でした)(余談)

やけに青い空や外のロケーションが似合う殺害シーン、ヒップホップ調のBGM、ポップな人肉調理が楽しかったです。

そんな感想を持たせる要因は、『ヴィーガンの小憎たらしさ』。

ヴィーガンは完全菜食主義の意ですが、本作は『迷惑系活動家』の要素が濃いめ。
SNSが育てた、『自分の主義主張は絶対正義でそこから外れる人間は愚かな悪でありそれを分からせるためには実力行使も辞さない』怪物だらけでした。

二人の娘・クロエの彼氏リュカを代表する、『ヴィーガン』たちのやばい発言の数々――

・肉を食べた人とはキスできない。
ヴィーガンワイン以外は虫やナメクジの血が入っているから、シャトー・アウシュビッツに変えるべき。
・チーズは乳製品。我が子のための母乳を奪われたらアナタどんな気分になるの?
・玉子はダメ。ひよこ可哀想🐣
・牡蠣にレモン汁は残酷だ。自分の目にレモン汁を入れられたらと想像してみろ!


( ・⌓・)<何食って生きてんの!?

思考がアンタッチャブル過ぎて異次元すぎて、
「この人たちは同じ人間なのか……!? 」とすら思いました。

けれどたぶんそれが狙い。
ヴィーガン』を、話も心も通じない感じにすることで、『人間』のカテゴリーから外す。
そうすれば家畜と同様、殺して食べてもいい存在になる。
解体時は全裸にすることでさらに『人間性』を剥奪。

うまいことやりおったな、と。
自分はカニバホラーにおいて『人肉は絶対にまずいやろ』派なんですが、
この作品においては、肉も魚も乳製品もはちみつも拒絶する人々は、「たしかに普通の人肉とは違う味かもしれんな……」とか思いました。

(※ホラー映画常時摂取による認知の歪みです)

(というか必要以上にベラベラ喋るヴィーガンたちを見て思ったんですが)

(もしかしてこの人たち、主張があるというよりも、とにかくただ語りたいだけかもしれない)

(文句をつけたいだけというか。「俺の話を聞け! そのためなら破壊行為も暴力行使もやむなし!」的な)

(まあ印象に過ぎない意見です)

 

【②何事も2回目は難しい】
そんな小憎たらしいヴィーガンを、ヴァンサンはうっかり轢き殺して、嫁のソフィーに唆されて解体処理して隠蔽することに。

その肉をワンちゃんがペロムシャ。
それを見てヴァンサンはハムに加工。(なんで?)
するとあーらびっくり、「めちゃうま!」と大ヒットして、町の警察官も常連になりました。

面白かったのは、2回目の仕入――2回目の殺人までがとても長かったこと。
葛藤や失敗があり、ヴァンサンがごく普通の凡人であることを示しています。
その必死な努力がまた笑いを誘います。コメディの基本ですね。

それを鼓舞するのがソフィーです。

 

ソフィー:「(人肉ハムと知っても)美味しかった」
    :「完全犯罪よ」
    :「大げさだなー」

 

( ・⌓・)<カニバを「大げさ」って言い切る人初めて見た……

えらいサイコパスやな、殺人鬼の紹介動画ばかり観てるからか?
――と思ったんですけど、彼女は殺人はしない。
口だけ出して、食材となった後の人肉の加工だけするんですね。

だからいまいち自分事にならない。
この無責任さも、人間みを感じました。

ソフィーのお膳立てと嫉妬の勢いがあった2回目の殺人まで、なんと約38分ありました。

何事も2回目は難しい。
1回目は勢いでなんとかなりますが、2回目はそうはいかない。偶然ではなく必然することの難しさ。

余談ですが、これと同じ現象が『作家の2冊目』です。(闇を孕んだ瞳で)

 

【③加速するサイコパスっぷり】
しかし『殺人行為』に限っては、2回目が終われば後はもうシステマティックに進められます。

もらったライフルを活用し、ノリノリでヴィーガンを殺して、調理場でハムと食肉加工。
タトゥー入りの腕がミンチ粉砕機に吸い込まれていく様がまたグロポップ。
人体の一部で肩ポンして遊んだり、一物をワンちゃんに与えたり。(まさかの伏線)

青空の下、爽やかな風が似合う堤防で射殺したり。
ポテトグラタンの話をしながら、断末魔のうめきを上げる被害者に、「うるさい!」とトドメを刺す。いやはや悪魔ですね。

ウザ絡みするようになり、ヴィーガンと分かったら スンッ……と真顔になるのが怖い。
逃げられたら「話せば分かる!」と追いかけるのも怖い。(分かるかい)

チーター、アナコンダ、ワニ、ヒョウ、ライオンの捕食シーンさながらの殺戮は、彼らの人間性の喪失を示唆してました。

ペースメーカーと共に懸命に生きていた青年ウィニーを殺した後、
とうとう9歳の子どもすら肉に見えてしまい、ヴァンサンは自己嫌悪に陥ります。

 

【まとめ:夫婦再生ストーリーだった】
娘の彼氏リュカのヴィーガン側の意見も聞き、ますますヴァンサンはドツボにハマります。

人間性ってなかなか無くせぬものだ、と思いきや、
とっくに人間性を失った人々――過激派ヴィーガンがソフィーを襲います。

ここでソフィーに大きな変化が起こりました。
「私は殺してない」と夫に丸投げして、見ているだけだった彼女が、夫を守るために殺人に手を染めたのです。

最初は生活苦から冷えきった関係だった。
けれどハムのおかげで、人肉加工が 🩷イチャラブ共同作業🩷 になった。
仕入の狩りで意見が食い違ったこともあったけど。

めでたく夫婦揃って殺人鬼となり、
二人は抱き合うのでした。

まあラストは普通に捕まりましたが。
(ちょっとホッとした。きちんと倫理観があったぞこの映画!)

仲良く裁判を受け、30人をハムにした彼らの努力再生物語は幕を閉じました。

(取り戻したいもの=ウィニーだったのは意外)

 

【余談:フランス流の嫌味がパネェ】
同じく精肉店を営み、何店舗も持つお金持ちの友人夫婦・ステファニーとマルク。
何気にキーパーソンだった彼らの嫌味が、ゲスすぎて清々しかったです。

 

ステファニー:「最近(夫に)何か買ってもらった?
        高い安いの問題じゃない。
        これ、マルクが買ってくれたんだけどシルクで400ユーロしたの。
        あなた綿のTシャツでも買ってもらったらぁ?」

 

逆に笑うわこんなの(笑)
見る分には決して嫌いなタイプではない。

絶対途中でやられるだろって思いましたけど、コンセプトに反するのか無事でしたし証言者になりました。
(等身大フォト看板の下り(未遂)もやばい💩)

 

【おまけ:しみじみ思った点】
ソフィーが誘った、2人目の食材である男性。
最初は浮気っぽかったのに、ヴィーガンと知るや否や、彼女の切り替えっぷりが見事。

 

ソフィー:「男? イラン豚よ」

 

性欲よりも食欲が勝った瞬間であった……

( ˘ω˘ )

 

 

次回は3月19日火曜日、
毎年恒例、デビュー作発売記念日をお祝いして、
『元気になりたければサメ映画! 海に現れないサメたち4選!』の話をします。

 

 

鳥谷綾斗

映画/ブラッド・リッパー

ツタヤで借りたホラーです。
2003年制作、アメリカの閏年スラッシャーホラーです。

 

 

 

 

 

【あらすじ】
フラー山脈の川沿いのキャンプ場にやってきた、6人の若者たち。
彼らはまだ知らない、
閏年の満月の夜にだけ現れる殺人鬼が、彼らを狙っていることを。

( ・ω・)<……

( ・ω・)<6文字でまとめましょか。

い つ も の や つ。

 

【ひとこと感想】
閏年ホラーという奇跡、おもしれー殺人鬼のC級ホラー。

 

※全力ネタバレです。

 

 

【前書き】
4年に一度の閏年ですね。

この記念すべき日にふさわしい、何か楽しいことをやろうとしました。
そうしてふと思いました。

(  ´ ꒳ ` )<閏年ホラーってあるんかな?

 ┏━━━━━━━━━━━┳━━┓
 ┃閏年 ホラー     ┃検索┃
 ┗━━━━━━━━━━━┻━━┛


結果:ブラッド・リッパー

あ る ん か い

自分で探しておいてなんたる言い草ですが、マジでそんな所感でした。
マジかよホラーの懐やっば……かゆとど。(痒いところに手が届く)
改めてホラーの奥深さを知りました。

 

【3つのポイント】
①のんびりスラッシャー
②「画質悪ぅ!!!」
③おもしれー殺人鬼、ジュベル・フィッシュマン

 

【①のんびりスラッシャー】
いつものやつなあらすじを経て臨んだところ、
「どえらいのんびりしていたな」というスラッシャー映画にあるまじき鑑賞後感。

何せ、襲われるシーンの8割が、
やけにチープなBGMが流れた雑木林探索→殺人鬼に追いかけられる、です。
しかも途中で立ち止まったり、ちょっと若干追いつくのを待ってないかコレ仕様。

クライマックスで生き残ったカップル・ティムとケイティが、

 

ティム:「朝まで持ち堪えれば……」

 

とまだ明るい時間帯に、堅牢とは程遠いログハウスに籠城したり。
(頑張れば山を下りられるレベル)(※①)

しかし殺人鬼の方も何故か一晩待つというゆとりっぷり。

そもそもこの手の映画における最初のジャブ、
『途中で立ち寄った雑貨店で殺人鬼の噂話を聞く』 が、
『焚き火マシュマロ中に知らんオッサンがやってきて、殺人鬼ソングを弾き語りする』 という時点で、

( •᷄ὤ•᷅)<今までに観たのとは……違う!

と、固唾を飲むってなもんです。
案の定、「こんなん初めて言ったわ!」的なツッコミ(※②)だらけでした。

 

【② 「画質悪ぅ!!!」】

(※②)の代表がコチラ。

グロ要素もあるので惨殺死体やモツもあるのですが。

木に吊られた死体。
一時停止して「逆さ吊りにされてる……? いや頭どっち……?」と目を細めても分かりませんでした。画質が悪い。

人形にフォークで食事を与えたり「おまえはFBIか?」と尋ねてくる謎のおばさんの死体。
たぶんそう。画質悪くて自信がない。

あと川に、すげーヌルッと引き摺り込まれて殺されます。
水が濁って見えづらい上に、モツがどう見ても明太子きしめんでした。

画 質 ど こ ろ じ ゃ な い。

 

【③おもしれー殺人鬼、ジュベル・フィッシュマン】
由来がすべて謎な殺人鬼です。
閏年の満月の夜にしか働きません。
キャンプ場なのに何故ガスマスクなのか。
ナイフ、角材、斧、素手という「さてはこだわりがないな???」な武器を使います。
趣味は死体の移動です。

ボートで逃げる人を追いかける時の、ザバザバ鈍く重く移動する感じと石を投げられたくらいで倒れる点から、
「中の人は確実に人間だな……」 と困ったような微笑を浮かべました。(文学的表現)

銃を持った保安官とのバトルシーン(草)が面白かったです。

すごい低い木の上で待ち伏せしたかと思いきや、
銃があるので襲わず、こそこそ逃げます。

 

 

ちょこちょこと急いで走るの可愛かったです👍

加えて、その保安官(?)の車をわざわざログハウスまで運転して。
人間たちに「助かった!」→「きゃあ死体!?」と絶望を味わわせるために、車を降りて隠れたの、回りくどすぎて生粋のエンターテイナーみを感じました👌

そんな殺人鬼だからこそ、ティムとケイティはこんなスットコドッコイな選択(※①)をしたのでしょう……。

……仮に日が落ちる早さを考慮したとしても、
なんでログハウスの外で待つの……?😔

まあこれで襲ってくるだろうと思いきや、
なんと無事に朝チュンが似合うグッドモーニングを迎えました。

いや朝まで寝とるぅーーーー!?

待て待てこれもう3月1日の朝って言わない!?
設定! 重要かつ唯一光る設定を捨てないで!

ティムたちが外に出ますと、

 

 

いや(出番待ちかのように)手持ち無沙汰っぽく座って斧をスリスリして一晩待っとるぅーーーー!!

なんで! ログハウスの外で色々してたでしょ! 襲えよ! 4年に一度だぞ!?
(地味にここでトラックが撤去されてて草。運転したの?)

それでも頑なに正面ドアから出ようとするティムたち。

 

ティム:「行っちまった」

 

じゃねーーーーーよ! 正常性バイアスにも程があるやろ!

ところがどっこい、ガチャーン! とジュベルが裏口の窓を割って入ってきました。
それ昨夜のうちにしろよ!

そんなこんなで川まで逃げましたが、ティムはジュベルに敗れます。
ケイティは泣き叫ぶだけです。働けよ。

 

 

何そのアングルーーーー!?

そしてラスト!
壁のない掘っ立て小屋のドアで開け閉め攻防する、という史上最強に無駄なシーンを挟み、
唐突にファイナルガールとして覚醒したけどケイティは返り討ちに遭い、
なんか生きてたティムにシャベルとテコの原理を使われ、
おもしれー殺人鬼、ジュベルは首をもがれました!

ゴキゲンなエンドロールの後、腹の底からのツッコミが出ました。

 

閏年たいして関係ないやないかい!!!

 

【まとめ:閏年をテーマにした唯一のホラー】
ティムが元気すぎて、

「殺人鬼に狙われても睡眠は取るべきなんだな」

というホワイトな感想が浮かび、

〆切という殺人鬼に追いかけ回されている人間にこんな全力でツッコませないでくれ……

という八つ当たりが浮かびました。

鑑賞中に何度も、

自分はこれを滋賀県のツタヤから取り寄せて500円近く払ったのか……
(※密林でDVDが300円以下でした)

と眼前暗黒感を感じましたが、今思うと全力で楽しめたと思います。

そう。

閏年ホラー』がこの世にある。
それがすべて。
それだけで価値があるのです、この作品は。

(逆に言えば『閏年』の要素がなければ……🫨)

 

 

次回は3月5日月曜日、
2021年制作、フランスのブラックコメディホラー、
ヴィーガンズ・ハム』の話をします。

 

 

鳥谷綾斗

映画/憑 -カカリ-

YouTubeで観たホラーです。
2022年制作、日本の実話系心霊ホラーです。 

 

本編はYouTubeで観れます。(無料でいいんです?)

www.youtube.com

 

 


www.youtube.com

 

 

【あらすじ】
動画制作グループのフィッシャーズのリーダー、シルクロード氏。
数々の心霊系動画を撮る彼は、私生活でもたびたび幽霊を見た。
それは高校時代に遭遇した恐ろしい心霊体験のせいだと、彼は語る。

 

【ひとこと感想】
二部構成な上にこれまでの心霊スポット凸動画もつまめる、お得なホラーエンタメ。

 

※全力ネタバレです。

 

 

【3つのポイント】
①可愛い姪っ子の推しです
②昼でも怖い探索パート
③ツボを押さえたドラマパート

 

【①可愛い姪っ子の推しです】
自分には姪っ子たちがいます。甥っ子たちもいます。
とても可愛いです😘(突然の自慢)

御多分に洩れず、YouTube好きです。
ヒカキンさん、ボンボンTVさん、そしてこちらのフィッシャーズさん。
そちらのリーダーの方が作ったそうで、「これ見て〜」と言われました。

よっしゃ、おばちゃん見たろ😉

となるのは自明の理です。
いざ鑑賞してみますと、

・心霊スポットの探索パート
・過去回想のドラマパート

その二部構成で、ものすごくお得なホラーのデラックス弁当でした。

 

【②昼でも怖い探索パート】
シルクロード氏が『どんなホラー映画を作りたいか』というMTGから始まります。
つまりこの映画です。いいですね。こっから既にドキュメンタリータッチを匂わせています。

そこから突然拉致されて目隠しされて車に乗せられます。
この容赦のなさと人権のなさと本人がそれを受け入れている感じ、まさしくYouTubeって感じです。

着いた先は栃木県の山本園大谷グランドセンターという、元娯楽施設の廃墟。

絶対に干上がらない水たまりがあり、
それに触れると一週間以内に死ぬ。

という怪談があります。
最初、室内にあるのかと思ったらまさかの屋上。
それで干上がらないのは確かに不気味。

探索しながら、シルクロード氏が今まで行った心霊スポットのハイライトが流れます。
大阪の犬鳴トンネル、横浜(?)の心霊橋、元処刑場の東池袋公園

そんな彼が最も何かいると感じたのは、『自宅』だと言います。
日常的に何かを感じるそうです。

どうして幽霊と縁深くなってしまったのか、その過去回想が始まります。

 

【③ツボを押さえたドラマパート】
高校の修学旅行で、シルクロード氏と仲間たちは自由時間中にフェリーでとある島へ。

島まるごと廃墟というとんでもない場所です。日本の人口問題やばい。

そこで赤い服の女の子に手を振られ、
廃工場で心霊写真を撮り、
謎の赤い石を持って帰ってしまったばかりに、
彼らは呪われます。

( ・ω・)<数え役満やないかーーーーい。

自ら呪われに行っとるがなと思いました。

彼らはきっとホラー好きなのでしょう。
おそらくホラー映画もたくさん見ているはず。
なのに何故そんなことをするのか。映画から何を学んだのか。

次々と出てくるお化けたち。
次々と倒れていく友人たち。

この辺りは完全にジャンプスケアなので怨霊 音量注意です。
チャリ走行中に白目になって校門と衝突したり、
足が膝からLの形に曲がって靭帯断裂したり、
学校から異空間に迷い込んだり、
果ては三人がかりで通せんぼしたり幽霊が強すぎる。

虫も出たりとツボをいちいち抑えていて嬉しかったです😊

霊感のある先生(『来る』柴田理恵さんみを感じる)が出てきて、すべて石が原因であると説きました。
何度も彼の前に現れた赤い服の女の子は、シルクロード氏に警告を与えていた――って、

( ・⌓・)<だったらもっと普通の顔で接してくださいよ!

最後とかめっちゃ歯軋りして歯もボトボト落として怖かったでしょうが!
(そう思った直後、もしかして伝わらなくて悔しかったのかもと思い直しました)

最後は石を処分して、めでたし――と思いきや。

 

先生:「これはただの心霊体験じゃない」
   「この石に長く触れたことで今後のあなたの人生は大きく変化する」

 

もうどうにもならない、と言いたげな表情で、彼女は告げました。

 

【まとめ:心霊動画を撮るのは】
ドラマパートの余韻が非常に素晴らしい。
フィッシャーズさんが数々の心霊動画を撮る理由を知った後、ひとつの不安をもたらします。

シルクロード氏が心霊動画を撮るのは、
本当に彼自身の意思なのか?

何か別の、まっくろでかたちの無い何かが、彼を操っているのではないか?

そんな疑問です。

(ですが、そんなジワ怖余韻は探索パートのラストで吹っ飛ぶのでご安心ください)

(エンタメらしい気遣いで好き)

 

【おまけ:もっともギョッとするセリフ】
探索パートにたびたび出てきた、

 

シルクロード:「ん?」

 

これ怖いです。BGMも止まるので余計に。
画面の中の人物が、何か違和感を覚えた。何かを見つけた。

それは何? 何? 何なの?
と、不安という恐怖を煽ります。

これも動画ならではのホラー演出。いいなー小説でもできないかなー!

ついでに一番面白かったセリフは、
呪われた石を拾ったシルクロード氏に対して、

 

友人:「何だよこれ。こんなんじゃ水切りできねぇだろ」

 

と言うシーンです。和みました☺️

 

 

次回は曜日がズレまして2月29日木曜日、
うるう年特別バージョン、
2003年制作、アメリカのスラッシャーホラー、
『ブラッド・リッパー』の話をします。

 

 

鳥谷綾斗

映画/痩せゆく男

ツタヤで借りたホラー映画です。
1996年制作、アメリカのオカルト精神汚染ホラーです。

 

 

 

 


www.youtube.com

 

 

【あらすじ】
ビリーは、体重135キロの悪徳弁護士。
悪質な過失でジプシーの老女を轢き殺すが、ジプシーを差別する彼は検事と署長を丸め込んで、事件をもみ消す。
だが後日、その老女の父親であるジプシーの頭(かしら)、レムキに「痩せてゆく……」と呪いをかけられる。
それ以降、彼の体重は猛スピードで落ち始める。

 

【ひとこと感想】
人間性は元から薄いが体と共により人格が薄くなるのが怖い、不健康ホラー。

 

※全力ネタバレです。

 

 

【3つのポイント】
①実にシンプルな恐怖
②どちらの味方もできない
③完璧に最悪の結末

 

【①実にシンプルな恐怖】
個人的見解ですが、
ホラーを摂取する上で大事なことがあります。

( ・ω・)<あるんです。

曰く、『この作品に触れて得られる恐怖を、具体的に想像できるか』

その上で、この作品はものごっつぅすんなり理解できると思います。

ある日突然、勝手にどんどん痩せていく。
食べているのに痩せていく。
『食えば太る』という至極当然な、常識を通り越した真理のようなものから外れると、

人は壊れてしまう。

(「幽霊が怖いのは『人は死んだらこの世からいなくなる』を否定しているから」がこれの応用かと)

初期は何もしないのに痩せていって、
「やだもぉまた痩せちゃった〜? またイケメンに近づいちゃう〜>< もぉ〜〜〜チキンとポテト食べちゃお!✩ミ」とはしゃぐのですがそんなもの一瞬で消える。

数日で7キロ、2週間で18キロ、1日12,000キロカロリー摂っているのに痩せてゆく。
それから逃れようと食べ物を詰め込むビリー(人ががっつく姿、嫌悪感が凄まじい)は、最愛の娘リンダと別居する羽目になります。

「究極のダイエットは呪いだったのか🫢」と恐怖のあまり感想が平和になります。

そう。呪いです。
ビリーが殺した老女スザナの父親、ジプシーの長であるレムキは、他にも呪いをかけていました。
「トカゲ」と言われた判事は、皮膚がめくれてウロコのようになり――変貌していく判事の様子を訴える彼の妻は、鬼気迫っていて非常に怖かった。

同じく署長も。彼は呪いをかけたレムキを殺せと銃を渡そうとします。
ビリーがそれを拒むと、彼はそれで自らの頭を撃ちました。

彼ら彼女らのぶっ壊れ具合が、とにかく怖かったです。
(自殺が銃声だけで表現されたのもすごい)

 

【②どちらの味方もできない】
もうひとつの特徴としては、だいたいみんな外道な点です。

いい子なの娘のリンダだけです。

まずはビリーの輝かんばかりのクズさが描写されていました。

 

ハイディ(妻):「スプーンで墓穴を掘ってるも同然だわ」

 

とオシャレにディスられるレベルで食いしん坊。(そんな可愛いものですか)
そのハイディも運転中に夫の股間にイタズラ(そんな可愛いものではない)をして、事故の原因を作ります。

こう書くと、レムキたちが一方的に差別されているようですが、
ビリー側とレムキ側=白人側とジプシー側、どっちにも問題がありました。

レムキの孫娘は、街中でビリーにパンツを見せて誘惑し、彼が鼻を伸ばした瞬間、中指を立てて煽るオンナでした。猥褻物陳列やめてください。

遊園地のショーで、わざわざビリーを模した人形を使ってねちっこく追い詰め、武器を持って追い回す陰湿っぷりです。

果てはビリーのズッ友ジネリ(マフィア)が監視のために雇った青年を殺します。
死体の鼻を削いで謎に口にぬいぐるみを突っ込んでました。そこまでせんでええやろ案件です。

かと思いきやそのジネリが、レムキたちの集落に夜襲をかけて銃を乱射し、同士討ちまでさせました。

もうめっちゃくちゃです。
倍返しの連続で、とうとうレムキはビリーと直接話すことを決めます。

 

【③最悪の結末】
レムキは、100キロ近く減量して枯れ木のような姿となった仇と、並んでベンチに座ります。

呪いを解く方法は、パイに呪いを移して他人に転嫁すること。
(ここで血を出させるために手の甲を貫くのに愕然😨 油断していたので、貫通しとるー向こう側見えとるーと慄きました🫨)

レムキは告げます。

 

レムキ:「良心があるなら自分で食ったらどうだ。
     綺麗な心で死ね。町の白人よ、心を汚すな」

 

自分の罪を認め清算せよ、と詰め寄ります。
けれどビリーは、妻のハンディにパイを食わせました。
ハンディが不倫をし、邪魔な夫を精神病院にぶち込もうとしていると思い込んだから。

ビリーは囁きます。

 

ビリー:「町の白人女よ」

 

健康のためにダイエットを促し、ずっと自分を支えて誰より心配してくれていた(浮気は真偽不明、事故の原因はなかなか認めませんでしたがそれはともかく)妻に、そう吐き捨てます。
レムキの言葉をなぞらえて。

しかし翌朝、パイのソースで汚れたお皿は2枚ありました。
娘のリンダも食べたのです。

 

リンダ:「大好きよ」

 

そう言い残して笑顔で出ていく娘に、ビリーは絶望します。

すみません、正直「(# ゚Д゚)<バーーーーカ!」って思いました。
因果応報が最悪の形で顕現したじゃないか、と頭を抱えました。

けれどビリーは、
自責するのも束の間、浮気相手(と思い込んだ)友人の医師が訪ねてきて、自らパイを食べるのをやめてしまいました。

そして彼を中に招き、パイを食べようと誘います。

 

ビリー:「どうぞ、町の白人先生」

 

【まとめ:ホントウの呪いは?】

( ・⌓・)<いやー……

徹頭徹尾、一片の希望もない最悪のラストだった。
(思わず噛み締める)

なんて見事な呪いだろうか。
ラスト、ビリーには『レムキ』が完全に乗り移っていた。
『痩せてゆく』という想像しやすい恐怖を遥かに凌ぐ、鮮烈で冷たい余韻を残す最後でした。

 

【おまけ:印象残留場面】

お気に入り:
呪いと血を吸った究極のダイエット食品となったパイが、生き物みたいにポコポコうごめくところ。

しょんぼり:
犬に毒入りの肉を食わせる場面があるのでそこは注意です。

 

 

次回は2月19日月曜日、
2022年制作、(うちの可愛い姪っ子に教えてもらった)日本のモキュメンタリーホラー、
『憑 -カカリ-』の話をします。

 

( ・ω・)<原稿執筆のためまたお休みしま!

 

 

鳥谷綾斗