こんにちは、本格的に暑くなりましたね。
( ・ω・)<鳥谷です。
本日7月10日、誕生日を迎えました!!!
🥳✌️🫰🫶🌏
感謝!! 健康!!!
(限界まで約めた謝辞と抱負)
えー……
ホラーが好きすぎてたまに様子のおかしいトリとして、常に新しいホラーを求めている自分。
そして今月7月の16日、その機会に恵まれました!
(強引な前振り)
奈良の『わかつきひかる小説教室』様にて、
「ホラー小説の書き方」というお題で、
ゲスト講師をさせていただきます!
(強引な誘導)
ご参加お待ちしております!
(強引な宣伝。茶番 宣伝にお付き合いいただき、ありがとうございます)
閑話休題🍵
アマプラで観たホラー映画です。
1998年制作、日本のホラースリラーです。
【あらすじ】
テレビ局のディレクター・浅川玲子は、巷で噂の『観ると1週間後に死ぬ呪いのビデオ』を調べていた。
姪の智子がその呪いによって命を落とし、浅川もビデオを観てしまう。
元夫の大学講師、高山竜司の力を借りて調査を続けるが、息子の洋一も呪われてしまう。
やがて2人は、数十年前に死んだ山村志津子という超能力者、その娘の『貞子』のことを知る。
【ひとこと感想】
近代呪いホラーの始まり、日本の幽霊の姿も変えた金字塔。
※全力ネタバレです。
【3つのポイント】
①「リングはロミジュリだった……?」
②今回気づいた『増殖』の意味
③ひどく静かな好きなシーン
【①「リングはロミジュリだった……?」】
今日のホラーのチョイスには悩みました🥺
なにせ誕生日に更新日がかぶるのです。13日の金曜日よりもレアです。
思い出(?)になるような作品を……と思い、ここは原点回帰。
自分の原点は幼い頃家族で観た海外B級ホラー(代表:ジェイソン)ですが、
思春期バリバリの頃に観たホラーも、大いに影響を受けていると自覚しています。
今でも覚えている。
ニュース番組で新作映画として紹介されたのを布団に包まりながら観た、あの朝を。
そしてこのたび再々々々? 鑑賞して、思いました。
悲恋ものにおける原典的存在が『ロミオとジュリエット』なように、
近代のホラー小説やホラー映画、ほぼほぼ『リング』の系譜なのでは。
( ・⌓・)<つまりリングはロミジュリだった……?
(※色々はしょりすぎた結論)
また、こんな話を聞いたことがあります。
日本で目撃される幽霊は、少し前では「足のない人間」だったのが、
ある時を境に、「長い前髪で顔を隠す、白い服を着た黒髪ロングの女」ばかりになったとか。
( ・ω・)<貞子やないかーい
ひとつのジャンルの物語の『型』を固定させ、
『現代日本の幽霊の姿』の基本を作り出した作品――
それが『リング』です。
【②今回気づいた『増殖』の意味】
原作の小説で、最恐の一行があります。
増殖 増殖 増植
文字が大きくなるという小説ならで演出に、思わず本を閉じそうになりました。
ずっと助かる方法――ダビングして見せる――のことかと思いきや、大石智子たち呪いで死んだ者も示しているのではないか、とふと思いました。
作中のミッドポイントである、「洋一もビデオを観てしまう」場面。
それをそそのかしたのは亡くなった智子の霊。
それに対し、高山竜司はこう分析します。
高山竜司:「もう智子じゃない」
『増植』はここにもかかっていたのか。
貞子のように、生きている人間を、死――自分たちのところまで引きずり下ろす恐ろしい存在となった犠牲者たち。
貞子の分身のような怨霊たちが集まり重なり、さらにどんどん増えていく。
想像したらゾワゾワしました。
【③ひどく静かな好きなシーン】
クライマックス。伊豆のコテージの床下で、ふたりは井戸を掘り起こします。
(あのあと不法侵入や器物破損は大丈夫だったのか)
貞子の爪が突き刺さった井戸の岩壁。
泥水の中を這うように探す中、やっと出てきた『貞子』の遺骨を見つけるシーンは、とても静かでした。
手に髪の毛がからまり、
手首をつかまれても、浅川は悲鳴ひとつ上げなかった。
セリフはひとつだけ。引き上げた頭蓋骨から涙のような泥水が流れて、
浅川:「あなたが……」
そうして大切なもののように抱きしめる、怖いというよりもどこか神聖さを感じるシーン。
じんわりと胸に沁みました。
(コミカライズ版では確か「会いたかった……」というセリフがあった気が)
(どちらも好きです。追いかけていくうちに、過去をシンクロするうちに共鳴したんだろうと思えて)
(しかしそのあと日本一有名などんでん返しが来るのだった)
【まとめ:やっぱり『人生』を感じる】
常々ホラー映画から人生みを感じ取っている身ですが、
この作品で一番感じたのは井戸のシーンでした。
残り少なくなった猶予。迫るタイムリミット。
これが呪いを解く方法かどうか分からない。
正しい行動かどうか分からない。
けれど、やるしかない。
必死に手足を動かす。
どうか正解でありますように、と祈りながら。
ラストシーンも印象深いです。
呪いのビデオのからくりに気づいた浅川が、まっくろな瞳でダビングし、淡々と車で実家に向かう。
浅川:「お願いがあるの。洋一のためなの」
……昔鑑賞したときは、このシーンは『浅川側』で観ていました。
呪いのビデオを観たら自分ならどうするか。ダビングして他人に見せるのか。
しかし今は、『祖父側』の目線も持つようになりました。
“誰かが助かるために呪いのビデオを観てほしい“
と、言われたら自分はどうするか。
さらに、自分はこのセリフを他人に言うのか。言えるのだろうか。
🤔
えー……
こんな状況にならないように気をつけようと思います!
皆様も呪いにはご用心を!!!
(※答えになってないけれど誕生日だからいいんだよ理論)
次回は7月17日月曜日、
2020年制作、カナダのホラーコメディ、
『キラー・ジーンズ』の話をします。
鳥谷綾斗