3月のミュージカルでの衝撃の出会い からもうすぐ3ヶ月。
5月現在、ズブズブです。(※分かりやすい表現)
どれほどのズブズブっぷりかと言いますと、友人氏を巻き込むレベルです。
勧誘というほどのことはしてません。
ただ、
( ・ω・)<とうらぶは沼じゃなかった。
( ° ⌓ °)<温泉だった!
という私見を事あるごとに主張しただけです。あとはマジるんるんご機嫌丸(※花丸ネタ)に振る舞うくらい。言葉なんていらんかったんや。
4月からゲームも始めました。
初期刀は山姥切国広。推しは二目惚れの大倶利伽羅。レベルトップツーもこの2振りです。
そんななか、3回ほど観に行った実写版映画。
『映画 刀剣乱舞 -継承-』です。
※全力ネタバレです。
※また、映画の話がメインなので、キャラはすべて正式名称で敬称略にしました。(普段は愛称で呼びまくってる)
【あらすじ】
時は天正。場所は本能寺。
織田信長が明智光秀の謀反によって最期を迎えようとした、まさにその時。
歴史を書き換える時間遡行群が、その『史実』を変更せんと現れた。
審神者によって人の姿を得た、名だたる刀剣の付喪神・刀剣男士たちが揺らぎかけた『正しい歴史』を取り戻す。
【時代劇と特撮と2.5次元のいいとこどり】
ミュージカル刀剣乱舞について、『時代劇とお芝居とジャニーズと大衆演劇のいいとこどり』と書きましたが、映画はこの見出しそのもの。
時代劇と特撮は実はかなり似ているのですが、そこに新ジャンル・2.5次元のいいとこーー『キャラクターの再現性』が加わりました。
最強でしょう。
我々オタクにとって、『キャラクターの再現性』というのは、本当に、ほんとーーーーに、ありがたいことなのです。
ここで解説。
①そもそも。オタクの間で漫画やアニメの実写化はあまり喜ばれない。
②何故なら。往々にして『ストーリー・キャラクターの改変』が行われるから。
③どうしてか。商業的に成功させるために、どうしても大衆にウケることが必要不可欠だから。
④ゆえに。「えっ、コイツ誰!?(オリジナルキャラクターの追加)」「えっ、あのエピソードどこ行った!?(2時間かそこらにおさめるためにエピソードカット)」「えっ、アイツどこ行った!?(キャラクターの存在カット)」「舞台設定おかしくない!?(予算や都合の問題でロケ地変更。海の傍のシャレオツ町がビミョーな市街化調整区域になったり)」「小物とか服がなんかチープ……(予算の以下略)」が頻繁に起こり、果ては、
「原作では渋い老兵キャラなのに、なんか若いイケメンになってる……?」
「性別変わってる……?」
「熱血キャラが単なる向こう見ずで考えなしの迷惑野郎になってる……?」
などということがたびたび起きてきたのです。
目 が 死 に ま す。
それがこれまでのスタンダードだったのに、この映画と来たら、
①もともと舞台で演じられてきた役者さんがそのまま続投。(これはだいぶ奇跡)
②その舞台で培ってきた衣装や美術がここぞとばかりに腕をふるい、画面映えがカンストしてた。
この2点でオタクの目に潤いを与え、
なおかつキャラクターの内面を深く掘り、各自の関係性をそれまでの作品から地続きに構築させるという、
( ° ⌓ °)<サービス精神が旺盛すぎる…。
呆然とそうつぶやくほど、ファンが喜ぶものを作り上げてました。
もちろん、元々のファンだけに向けられた作品にあらず。
刀剣乱舞を教えてくださった方が、この映画に関して「特撮みがバッチリ」と言ってたのですが、まさにそのとおりでした。
あふれ出る特撮の空気。
ほとばしる特撮の魂。
ラストの一斉攻撃は完全に戦隊のそれであり、果たさなければならない使命と己の在り方で葛藤する様は、まさにライダーのそれでした。
( ・ω・)<好きなんですよそういうの。
ご新規さんも常連さんも一緒に楽しめる。まぎれもなく脚本の力です。
流れ的には王道の、実にシンプルな脚本なのに、何度も読み込む(観込む)とまた見えるもの、感じるもの、浮かぶものが次々と……という、力と技がぴっかぴかの物語でした。
小林靖子先生ありがとうございます。シナリオブック買いました。
これは泣く。オタクとしては泣く。泣くしかない。やっと満足できる『実写化作品』に出会えた。
これで行こう。令和の漫画アニメゲームその他の『実写化作品』はすべてこれで行こう。新時代の幕開けぜよ。
( ;ω;)ᆺ
……一応註釈入れておきますが、二、三年前から『キャラの再現性』に重きを置いた実写化作品は増えてはいました。
『銀魂』『斉木楠雄のΨ難』が好例です。やっと「まずは見た目から」が浸透してきたみたいです。
役者が観たいんやない。
役が観たいんや。
という静かなる魂の叫びが届いたような気がしないこともないです。
(まだ微妙に信じきれていないゆえの曖昧表現)
(「役者が観たい」という気持ちを否定するわけではありません念のため)
【最後に現れる副題の意味】
「よきかな、よきかな」
という三日月宗近の言葉とともに浮かび現れる『継承』の文字。
最初に目にした時は、作品のなかの『代替わり』のことだと思いました。
ですが、このゲームが火種となった刀剣ブームによる影響を知ると、ちょっと考えが変わりました。
『刀剣乱舞』ファンがこの3年間で巻き起こした覇業を振り返る。107万円の公式Blu-Rayに約70件の申し込み、刀1本の展示で経済効果が4億円、幻の日本刀復元に4500万円を調達!
最近ですと、「被災刀である燭台切光忠が正式に日本刀として認められた」という朗報がありました。
これはすごいな、と。
たったひとつのゲームが、人を惹きつけて集めて、あやうく失われそうになった文化を盛り返したのか。現実に影響を与えたのか。過去に断ち切れられたものが、今を経て、未来に繋がったのか。
なるほど。
『継承』というのは、現実の、ここにいる審神者と呼ばれて自ら称する人たちにもかかってたのか。
ストンと自然に実感的に理解。
歴史って本当に小さなものの集まり、積み重ねでできているんだなーと空を見上げましたとも。
(後日、ネットで感想サーフィンをしていたところ、同じようなご意見に出会いました。嬉しかったです)
と、まあこんな事実を知ってしまったら、胸が熱くなるのが人情というもの。
刀剣乱舞について、それを形作った刀剣や歴史というものについて、もっと知りたい関わりたい触れてみたいと思った私は、
なんか気づいたら石切劔箭神社さんに石切丸、小狐丸、小烏丸(写し)を観に行ってました。
次回の記事はそのレポ(もどき)です。
【余談】
観に行った3回の内訳は、応援上映で1回、MX4Dで2回でした。
基本的に吝嗇家で一匹狼(かっこよく言ってみた)なので、映画は1,100円デーにお一人でが主流なんですが、今回は正規の値段だらけでぶっちゃけ結構お金がかかりました。
映画上映中に大きな声を出したのも初めてでしたし、
同じ映画を、別々の友人氏と行くのも珍しい。
楽しいものだな!
と、私の経験値も上がった気分です。いい気分です。
(✿´ ꒳ ` )
【余談・応援上映の思ひ出】
敬愛する邦キチの特別編で取り上げられていたので、リンク貼っておきます。最高です。
邦キチ! 映子さん Season3/特別編「映画刀剣乱舞」
私が参戦した応援上映では法螺貝はありませんでしたが、
①何故か観客のひとりが映された日付を読む。
\天正十二年六月十四日ー!/
②何故か全員でお礼を言う。
\ありがとうございまーす!/
っていう謎のやりとりが。謎の一体感が。
審神者すげぇ。訓練されてる。ちゃんとしてる。
めちゃんこ楽しかったです。
【余談・不満がないわけでもない】
このように大満足で観終わった直後に「もっかい観たい」案件だったのですが、ひとつだけ小さな小さな不満、っていうかワガママが。
ラスト。長い遠征から本丸に帰還した、三日月宗近、山姥切国広、薬研藤四郎、へし切長谷部、日本号、不動行光、骨喰藤四郎、鶯丸以外の刀剣男士が一堂に会した場面。
全員をひと振りずつ撮ってほしかった。
いやほんとに。
観たかったです。
映画館の。
大スクリーンで。
推しの顔を!!!
特に推しの大倶利伽羅なんて初見では見つけられなくて、エンドロールで名前見つけて「いたの!?」ってなった次第でしてね。
2回目で目ん玉かっぴらいて探しました。めっちゃ後ろにいた。宗三左文字の横にいた。カメラが順番に引きで映していって、「映る!」と思った瞬間に切り替わった。泣こう。
✩