人生はB級ホラーだ。

良い作家さんになりたい鳥谷綾斗のホラー映画中心で元気な感想ブログ。(引っ越しました)

ゲット・アウト(映画)

JUGEMテーマ:Horror

 

こんにちは。ゴールデンウィークが終わり、翼を授かったかのような解放感にあふれましたが諸々やることを思い出して、翼は授かっても足枷は嵌ったままだったと気づいた鳥谷です。それでも想像力だけは自由でありたい。

 

やたら長引いてた喉頭炎に対して、「何でやぁ! 厄払い行ったやん! なのに何でやぁ!」と怒り狂ってた(体調不良に対して嘆くトシではない)んですが、昨日の最終日に思い直しました。厄払い行ってたからこそ体調不良と繁忙期がカブらなかったのだと……!!
(もしカブってたらいろいろ死んでた)
ありがとうございます土地の神様。明日晴れたらお礼に参ります。

 

【先に宣伝】
j-BOOKSさんでのインタビュー、最終回が更新されてます。

 

JUMP j BOOKS小説賞歴代受賞者インタビュー

http://j-books.shueisha.co.jp/ippuku/interview/toya.html


思い返せば去年の10月。1本の電話から始まった受賞と出版。
人生最大の怒濤と波乱の展開でした。
変わらないこともありますし、変わったこともありました。いろんな人のいろんな『反応』も見れました。

知った瞬間は「今ぁ!?」(※インタビュー参照)でしたし、「2年は地獄を見るつもりだった。こんなトントン拍子に行くなんて。これはあとで地獄を見る伏線」と思いましたし、実際、今現在は地獄ではなく虚無を味わっています。
( ・ω・)<日に日に死んでく目。

 

そして日に日に自分の無能っぷりを肝に銘じられていきます。
(↑校正が入りそうな表現)

 

「すごいね」と言ってもらえるたびに、謙遜でなく、

 

( ・ω・)<いやいや運と縁があっただけですわー。有難いですわー。

 

という返事をします。語調はヌルいけど本心です。

 

そのことが分かってよかった。
勘違いしたまま生きてくとこでした。

 

私はまだニセモノなので、一刻も早くホンモノにならなくては――ってな所存です。

 

というわけで2月から始まった「散りゆく花の名を呼んで、」の宣伝企画な映画感想記事ですが、今回でいったん筆を置かせていただきます。
お付き合いいただき、誠にありがとうございました。
ホラーめちゃくちゃ楽しい(からみんな観て)。伝えたいことは、要はコレです。

 


さて前置きが長くなりましたが、本題!

今回は、
ゲット・アウト」――2017年、アメリカのサプライズスリラーホラーです。

 

以下、ネタバレ注意。未視聴の方、この作品は絶対にネタバレなしで観てください。


あらすじ。
黒人の写真家・クリスには、白人の恋人・ローズがいた。
「両親は差別主義者ではない」とローズの言葉を信じ、彼女の実家へ挨拶に向かう。
家族からは歓待されるが、黒人の使用人たちからは妙な視線や言葉を受ける。
翌日、クリスはホームパーティーに参加する。しかし、ゲストは白人だらけだった。

 

これはすごいぞ。
(語彙力喪失)

 

この作品はありとあらゆる台詞、アクション、リアクションがダブルミーニング&ミスリードとなっております。
真相を知ってからだと、「あの時のあの台詞」「あの行動」「あんな風になった理由」がまったく別の意味になります。オセロみたいで快感でした。
(特に免許証、女性使用人・ジョージナの行動、男性使用人・ウォルターの行動と台詞、そして白人からの誉め言葉と視線)

正直言いますと、真相自体はものすごく斬新だとは感じません。
ですが、そこに至るまでの経緯と見せ方が凄まじくて映画館で「スゲェエエエエエ」と心の中で拍手しました。

映画館を出た後は、「ホラー映画界の未来は明るい」と空を仰ぎました。まだまだやりようはあるんだ。
解説記事も合わせて読むと、「なるほど」と大納得。
(特にクリスが耳栓に使った綿と、クリスの職業=写真家と、カメラのフラッシュと、ティーカップのシルバースプーン)

 

「時代は黒だよ」

 


これ本心か! ガチで言ってたのか!

新しくて、よりタチの悪い差別描写。自分にも覚えがあります。

 


【いっちゃん驚いた台詞】

「Grandma(おばあちゃん)」

 

死ぬほど驚きました。この後、亡き母へのトラウマのために、ジョージナを助けてしまったクリスは襲われます。
ここからのノンストップ展開が圧巻。

 

 

【結末】
登場人物で、いちばん愛おしいのはロッドです。

( ・ω・)<おまえ最高だぜブラザー。

 

当たらずとも遠からずな推理をゴリ押しする陽気な友人。アナタ何回「せーのどれー」っていうの。
普通のホラー映画なら確実に序盤で退場していたであろうロッド。
しかし土壇場でヒーローになったロッド。
心身ともにボロボロのクリスに、いつものように軽口を叩く。

友達って最高か。(;_;)

素直にそう思えるこのエンディング、実は別のバージョンがありました。
初見時、自分も『そっち』を予想していました。
「警察が到着して、クリスが逮捕される」という苦くてやるせない結末を。
そんなバッドエンドを、監督は、

 

「解放されることを望む人々のために、エンディングを差し替えた」

 

と考えて、あの結末にしたそうです。
やっぱり物語は心を救うものでいてほしいと個人的に思います。
そして現在、世界でいろんなものが変わりゆくこの時代に、とても合ってると思います。

 


【サイキョウヒロインかもしれない】
ローズ怖いよローズ。
ほんとにまったく疑いを抱きませんでした。クリスの代わりに怒って、クリスの味方だとしか思えなかった。
鍵を探す動作から豹変した後は本領発揮。ロッドとの電話で、声だけは心配そうに演技してるのに顔は完全な無表情。
父と弟が返り討ちに合ってるのにイヤホンで聞こえず、静かに次の獲物を淡々と探す。
ライフルを手に追いかけ、容赦なく撃つ。
とどめは形成逆転されたら「クリス、愛してるわ」と堂々とのたまい、警察が到着したと見たら「助けて。彼が……」と言っちゃえる。

 

この女怖すぎだろ。

 

仮面のごとしの豹変っぷりに、サイキョウ(字は最強でも最恐でも最凶でも)ヒロインとして記憶に刻まれました。
(ジョージナでも思ったけど、何も怖いことしてないのに怖いってすごいですよね…)


ホラーとコメディのバランス。
伏線のある驚き。
作品として面白く、何も考えずに楽しめるのに、視聴後は少しだけ『考えさせる』――自分の中に隠れ住む『差別主義者』を見つめさせるシナリオ。

 

"Get Out!!"

 

――そして視聴後、まるきり意味が変わるタイトル。
憧れます。かっこいい。まさに『理想が服着て歩いてる』ような1本でした!

 

 

【宣伝】

 

2018年3月19日 発売
「散りゆく花の名を呼んで、」
(「花は二度死に、名を失う」より改題)
集英社 j-BOOKS刊行

http://j-books.shueisha.co.jp/books/chiriyukuhananonawoyonde.html


第3回ジャンプホラー小説大賞銀賞受賞のホラーミステリ! 

男子大学生の鹿住未来(かずみ みら)は、残留思念を読み取る、サイコメトリーと呼ばれる超能力を持っていた。母校の高校で教育実習を始めた未来は、生徒からホラー映画研究部の活動に誘われるが、彼が部活に参加したその日に部員の一人が異常な死を遂げ、他の部員も後を追うように次々と変死してしまう。 
未来は、心を寄せる生徒・恵田桜香(えだ ほのか)を守るため、自身の能力を用いてその原因を捜査するうちに、特殊な交霊術「キラズさん」の呪いにたどり着く。遺言と異常死、名に込められた祈り…その全ての謎が明らかになるとき、切なくも怖ろしい驚愕の結末が待ち受けて…。教師と生徒との呪われた愛の行方は。
Amazonさんより抜粋)


よろしくお願いします!

Amazon
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アニメイト

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e-hon
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TSUTAYA

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→bookFAN
http://boox.jp/index.php?module=ecitemdtl&action=pdetail&it=BK&cd=4087040135&utm_id=D001

 

セブンネットショッピング

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HMV
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