アマプラで観たホラー映画シリーズです。
※全力ネタバレです。
【あらすじ】
仲間と山にキャンプに来た、大学生のアリソン。
仲間たちが『ハッパ』を楽しむ道中、アリソンたちは見るからに怪しげな2人組の大男・タッカーとデイルに出くわす。
男たちは、山奥にある廃墟同然の山小屋に入っていく。その手にはチェーンソーや鎌があった。
【ひとこと感想】
ホラー映画版・おっさんずラブ。(出オチ系)
【3つのポイント】
①プチ斬新な発想。~予告でバラしてる~
②地味に台詞が良い。
③この映画が伝えるメッセージ #とは
【①プチ斬新な発想。~予告でバラしてる~】
大学生たちのキャンプは、楽しいものになるはずだった。
大柄で怪しい容貌の男たち・タッカーとデイルに出会うまでは。
買い出しに入った商店。値踏みするような目で、奇妙に歪んだ笑みで片割れの男――デイルに尋ねられる。
「山奥にキャンプに行くのか?」
手に持った巨大な鎌を光らせて……。
メンバーの一人・チャドが、キャンプ地にまつわる、実際に起きた事件の話をする。
サイコ殺人鬼が大学生たちを次々と惨殺したのだ。不安を抱きつつも、夜、湖で泳ぐ。
するとアリソンは、こちらを凝視するあの男たちに気づき、足を滑らせて川に落下する。
目覚めたら、古びたキャビン。
パニックになるアリソンの前に、デイルが現れる。
この見るからに恐ろしげな男に自分は何をされるのか――と思う中、デイルが口を開く。
「パンケーキだよ。嫌なら他のを作ろう」
デイル「(;゜0゜)💦」
アリソン「Σ(꒪⌓꒪)⁉︎」
予告のリンク予告でモロバレなんですけど、あえて引っ張りました。
一見、サイコ殺人鬼みあふれるタッカーとデイル(ちなみに字幕ではデール)は、単なるメイドイン田舎のおっさんずだった。
『ホラー映画あるある』をふんだんに盛り込んで、カウンターパンチを喰らわすような本作は、ココからが本題。
見るも爆笑、ではなく、見るも無惨な珍騒動が始まります。
【②地味に台詞が良い】
完全にタッカーとデイルを、そこらのホラー映画でおなじみの『山奥に棲むサイコ殺人鬼』だと思い込んだ大学生一行。
なんでやねん、って感じですが、原因はアレな葉っぱですね。やっぱりダメゼッタイ。
2回目の視聴ですが、前項に書いた「パンケーキ~」のセリフはすごく良いな、と思います。
「先に好みを訊くべきだった。バカな俺(><)」
と続くのも良い。
この短いセリフで、観客と何よりアリソンに、デイル――この悪党面した男がどんな人間が伝わります。
あと単純に可愛い。⸜( ´ ꒳ ` )⸝✩︎⡱
【③この映画が伝えるメッセージ #とは】
デイルがアリソンに、ボロボロの山小屋を見上げて告げるセリフ、
「ここは俺らが欲しかった夢の別荘だ」
初見時では気づきませんでしたが、すごーくテーマと繋がったセリフだったんだな、と。
山奥の荒れ果てたキャビン。中はボロボロで、謎の動物の骨が飾られ、壁にはびっしりと殺人事件の新聞記事。
どう見てもホラー映画によくあるサイコパス殺人鬼の隠れ家ですあざっした、ってなものですが、それ自体が思い込み、大学生たちと変わりない偏見だったのです。
デイルの言うとおり、前の持ち主はニュース好きの考古学者だったのかもしれない。
そう、見た目で判断してはいけない。
一見、殺人鬼からヒロインを守りそうな見た目の青年こそ、父子二代で殺人鬼やってるエリート殺人鬼だった。
見た目で判断してはいけないな……とプチ反省した、のですが。
ここからがこの映画の面白い点、なんとまあ、映画のラストで田舎の粗野なオッサンが都会ガールを襲いました。
見た目どおりやないかーい、と思いきやハッと気づきました。
( ・⌓・)<都会人だろうが田舎者だろうが、クズはクズ!!!
これこそがこの映画のメッセージではないのか、と!
【まとめ:「おっさんずラブやないかーい」】
今作のメインは、ふたりの友情、特にタッカーのデイルへの親愛と献身です。
あいつまじいいやつすぎる。幸せになってくれ。
謎のラッキースケベもあり、見事なおっさんず友愛(ラヴと読む)でした。
しかしお気に入りの場面は、各種の死に様です。
・すってんころりんしてウッドチップを作る機械にダイヴ。
・走ってたら木の枝にグサー。
特にウッドチップ、ヤバかったです。一瞬なので見逃し注意。
ガガガガガガガガと音を立てて人間が血と臓物振りまいて細切れにされ、明らか大丈夫じゃないのに、ついつい訊いてしまう「ユアオッケイ!!?」。
何ひとつ大丈夫じゃねえわ。(笑)
そんな感じのブラックユーモアたっぷりの本作。秋の夜長に、気の合う友人とzoomしながら観たい1本です。