人生はB級ホラーだ。

良い作家さんになりたい鳥谷綾斗のホラー映画中心で元気な感想ブログ。(引っ越しました)

映画/変な家

映画館で観たホラー映画です。
2024年制作、日本の間取りホラーです。

 

hennaie.toho.co.jp

 

 


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TOHOシネマ梅田で観てきました!

 

 

【あらすじ】
雨宮は、『雨男』という名前でオカルト系動画chを運営する配信者。
マネージャーの柳岡から奇妙な間取りを見せられる。
設計士の栗原は、「その家は『殺人のための家』だ」と推理する。
それを動画にしたところ、柚希という女性が「その家を知っている」と連絡してきた。

 

【ひとこと感想】
原作とは540度違う、びっくりお化け屋敷系爆笑ホラー。
(※ただし爆笑するのは好事家(つまり私です)くらいである)

 

※全力ネタバレです。
※ツッコミしかしてないです。

 

 

【3つのポイント】
①強火担、複雑心境
②ツッコミ、羅列
③『因習村』『洗脳』、便利化

 

【①強火担、複雑心境】
告白します。

🩶雨穴さん大好きです🩶

オモコロの『ビデオテープ』の記事から 𝑩𝑰𝑮 𝑳𝑶𝑽𝑬 が始まりました。

 

omocoro.jp

 

なので表記は 🩶雨穴さん🩶 にしようかと思ったですけど、目にうるさかったのでやめました。

そんな強火担、実写化への心境は複雑そのもの。

雨穴さんの実写版(?)はどうするのか。
あの仮面モードではないだろう。
スポンサーいっぱいついてそうだし、実写化界隈はそこまでチャレンジ精神旺盛ではない。

雨穴さんの実写版(?)なんて、男でも嫌だけど女でも嫌だ――

などとイタタなお気持ち表明をしていたら、『雨男』なんていうジェネリック雨穴さんみたいなのが出てきました。

( ・ω・)<誰よそのお面!!

そして蓋を開けてみたら、

( ・⌓・)<思ってたんと明らかに違う!!!

意味怖モキュメンタリーだった原作は、
見事に邦画ホラーのいつものやつ――ジャンプスケア多用のびっくり系お化け屋敷ホラー(※1)になっていました。

 

【②ツッコミ、羅列】
(※1)と知った時の自分の表情です。お察しください。

(・_・)

予想どおり予想と違っていましたが、ここで面白がれなければホラー好きの名折れというもの。

大丈夫。いける。
自分は 『デストイレ』 も 『ハウスシャーク』 も心から楽しめた強いトリ。(自己暗示)

ってなわけで以下、映画館で鑑賞中に心の中で吹き荒れたツッコミの数々です。

・パフェの食べ方が下手くそな栗原さん、賢すぎて若干エスパー入ってない?
・展開がスピーーーーディ。
・まさか原作の第1章が体感15分で終わるとは。本家動画より短くないかコレ。
・眉無しレディのお面のビジュがいいね👍
・柳岡さんの白目がウケる。
・売り出し中の家に不法侵入すな。
・雨穴さんはそんな迷惑系凸配信者みたいなことしない。いや雨男だけれども。
・柚希ママんちに押し入る際の栗原さんの事案っぷりよ。
・なんで押入れに眉無しレディのお面があるって分かったん?
アリ・アスター監督ばりにナチュラルに薬物使用すな。
・いくら孫の柚希さんが同行しているからって、無許可で人様のおうちを撮影するのはどうなの。
・待て待て、雨宮が気絶した直後に『ヒロインが探す姉の夫』というビミョーーーーな立ち位置の人物の回想を始めるな。ややこしいわ。

ちなみに前半で一番のツッコミどころは。
『東京の家』不法侵入中に、「柚希さんは宮江さんの奥さんちゃうで」と発覚した際の、当の柚希さんの立ち方。

 

 

こんな謎な立ち方せんでよくない???

悪意しか感じられない。そこそこ恩人なのに何故怖がらそうとするの。

 

【③ 『因習村』『洗脳』、便利化】
後半戦もまだまだあります。

片淵家が支配する山奥の集落に行き、お屋敷の隠し扉から謎の鍾乳洞に入ります。

そこで始まる、『かつて悲惨な死を遂げた女性の霊を鎮めるため、左手を供える左手供養』の儀式。

変な間取りの家も、すべてはこの左手供養のために建てられたのです。

いわゆる『因習村もの』展開ですね。
その中心人物になるのが、桃弥くんという少年です。
生まれながらに左手を奪うために人を殺す宿命を背負った少年なのですが――

映画では突然生えてきました。

ほぼ何の説明もなく、誰の子かもよく分からないまま登場しました。
(原作ではちゃんと説明されています)

もうここからはセオリーどおり、狂信者な村人たちの凶行、集団暴走です。
雨宮、栗原さん、柚希さん家族は、村長である祖父母、親戚の清次さんにも追いかけ回されます。

再び以下、身も蓋も皆無なツッコミです。

ええい村人たち松明を持って家の中に入るな! 昔の民家って低めに造られてるんだから危ないでしょうが燃え移ったらどうすんの! LED持ちなさいよ!

清次さんの「俺は金のためにやってる」で、やっと納得できる動機が示された!

いや雨宮が襲われているのに栗原さん柚希さん綾乃さんその他全員雁首そろえて見てるだけなんかい。助けてあげてよ!🫨

えっ、柚希グランパが清次さんを殺して左手切断した……?
えっ、左手がない子ども(桃弥くん)がやらなくていいの……?
だったら最初からグランパがやればよかったのでは……???

「ここは俺に任せて先に行け」と言ってくれた慶太さんを置いていくのに迷いがない……

警察……最後まで出てこなかったな……

おお最後の最後に柚希ママによるどんでん返し……ここだけ原作準拠……

雨宮んちも変な間取りというオチ。

( ・⌓・)<住む前に気づけよ!!!

そんな感じでエンドロールまですごい忙しかったです。

ふと思ったのは、 『ゲゲゲの謎 鬼太郎誕生』 と違って、現代で『因習村もの』をやるとめちゃくちゃ変な感じになるんだなぁということでした。

『警察何してんの』と、
『言うて君たちスマホ使っとるやろがい』問題です。

あの村の人たちも、どうせ普段はTikTokとかやってるだろうに、なんであんな集団で眉無し仮面被って犯罪行為してんだろうか、と思ってしまう。

(いやマジレスするこちらが悪いんですけども)

(しかし『因習村もの』、やっぱり映えますね)

(この辺りの問題を巧くクリアして自分も因習村もの書きたいですなぁ)

 

【まとめ:間取りの実写化は嬉しい&大ヒットおめでたい】
この作品でいちばん嬉しかったのは、間取りの実写化です。

実際の建物になるとどうなるのか。
文章でイメージしづらかったところもバッチリ。
腰壁があったり壁紙がブルーだったり、インテリアがえらいオシャレでした💯

興行収入も40億円突破だそうでおめでたい。

( ゚∀゚)<みんなホラー好きなんじゃん〜〜💕

と、まったく関係ないのに嬉しくなりました。

映画館でも周囲は若人だらけ。
一緒に観たお友達氏は普通に怖がっていましたし、少し離れた席にいる人は「無理無理無理……」とずっとつぶやいて耳を抑えていました。

ひたすらサイレント爆笑していた身としては、カルチャーショックを受けました。
(ホラー映画常時摂取による麻痺症状)

 

【おまけ:チェーンソーおばあちゃんと柳岡さんと漫画版】
最推し場面は、『柚希グランマがチェーンソーで襲ってくる』シーンです。

「無理すんなw w」と草が生えました。
わずか数十秒で落として終了だったのが惜しい。

唯一恐怖を覚えたのが、柳岡さんです。

自分が持ってきた間取りで調べてみなよと勧めたくせに、
眉無しレディに襲われでもしたのか白目剥いて、雨宮に「マジもんじゃねーかこれ! ふざけんな!」とキレて、
なのにラストで「調査終了するの? もったいない〜次の企画ヨロシクっ🤩」で〆るところです。

多重人格かな??? と、微妙な顔(🥴)になりました。

とはいえ最後に残ったのは、「Creepy Nutsの人と高嶋政伸さんと石坂浩二さんどこにいたの!?」という衝撃オブ疑問でした。

高嶋さんと石坂さん全然雰囲気違う……すごい。


では最後にコミカライズ版の紹介だけします。

っっぱ原作と漫画版よぉ。

 

 

 

 

 

(#顔が本当に可愛い)
(#性癖ドストライク)
(#性別が分からないからこそ良い)
(#シュレティンガーの可愛子ちゃん😘🫶🫰)

 

 

次回は5月6日月曜日、
1986年制作、アメリカのクライムホラー、
ヒッチャー』の話をします。

 

 

鳥谷綾斗