人生はB級ホラーだ。

良い作家さんになりたい鳥谷綾斗のホラー映画中心で元気な感想ブログ。(引っ越しました)

映画/グレムリン

金曜ロードショーで観たホラー映画です。
1984年制作、アメリカのキュートなホラーファンタジー SFブラックコメディです。

 

 

グレムリン(字幕版)

グレムリン(字幕版)

  • ザック・ギャリガン
Amazon

 

 


www.youtube.com

 

 

【あらすじ】
発明家の父から『モグワイ』と呼ばれる謎の小動物をプレゼントされたビリー。
ギズモと名づけて可愛がるが、モグワイには3つの約束があった。
光に当ててはいけない、水に濡れてはいけない、
そして真夜中を過ぎたら決して食べ物を与えてはいけない……

 

【ひとこと感想】
思い出よりもギズモが可愛くて思い出よりも悪趣味だった、クリスマスブラックコメディ。

※全力ネタバレです。

 

 

【3つのポイント】
①原初体験のひとつですが
②意外とロクデナシだった人たち
③ギズモ可愛いマシーンと化す

 

【①原初体験のひとつですが】
さて自分の映画鑑賞人生(主にホラー)は、『幼い頃、家で両親と兄姉が観ていたのを横で観ていた』ことから始まりました。

本作はその原初体験のひとつですが、久しぶりに観ると記憶と違いすぎておったまげました。

まずは、

Σ(  ⊙⊙)<グレムリンってホラー映画だったの!?

そ こ か ら か。
(自分でツッコむ)

ギズモの可愛さでごまかされますけど確かにきっちりホラーでした。

モグワイの蛹、抜け殻、グレムリンとなった姿が普通に怖い。
②ビリーママ、ハンソン先生のエンカウント場面が普通にホラーの文脈。
(緊張感を煽る演出)
③ママが戦う場面が普通にグロい。
(ミキサーでミンチにしたりレンジでチンしたり)
④普通に人が死ぬ。
(窓から射出されたディーグル夫人。「そうはならんやろ」と笑っていたらラストで死亡とあって🫢)
⑤ヒロインのケイトのパパの話が普通に怖い。
(サンタの格好をして煙突から忍び込んだら落てて死んだという話。『暖炉にいたのにしばらく誰も気づかなかった』の部分、意味怖の類いじゃん?)
⑥普通にチェーンソーが出てきた。
グレムリンのボス・ストライプが死に様が普通に『死霊のはらわた』感。

ホラーやったんやん……と慄いていたら、
ふいに思い出した、本作で妙に心に載っているセリフ。

 

ストライプ:「見つけたぞ、水」

 

やっとやっつけたグレムリンたちがまた増えてしまう『恐怖』に、無意識で引っ掛かっていたのかもしれません。

そんなわけで立派にホラーでした。

 

【②意外とロクデナシだった人たち】
もいっちょ驚いたことがあります。

Σ(  ⊙⊙)<ビリー社会人だったの!?

何故か学生だと思い込んでいました。
それもそのはず。『父親からクリプレをもらう社会人男性』という概念が自分の中にありませんでした。
再鑑賞しても、ビリーは全体的に子どもっぽいです。
特に水に濡れて苦しむギズモをスルーする場面。
いや痛がってるだろ。毛玉に夢中になってんじゃないよ。
なかなかのロクデナシっぷりです。中身高校生か?

ちなみにビリーパパも同様で。
会社員的な人かと思いきや、ラク どう考えても普通に玉子を割ったり受話器を耳に当てたり直でテレビを消した方がええやろ的な道具ばかり作る、謎の発明家でした。
さらに経済的に豊かではなさそうなのに、息子へのクリプレで散財する甘々っぷり。

作中何度も、「ええい、夫と息子を甘やかすな!」とビリーママに思いました。

こんな視点で見るなんて大人になったなーと思います。

あとあの町の保安官、グレムリンに襲われる市民を放置しました。
ロクデナシの都かあそこは。

 

【③ギズモ可愛いマシーンと化す】
話の筋は非常にシンプル。
「やっちゃいけないことをやったらえらいことになった」です。

そこにギズモの可愛さ、きめ細やかな動き、シュールっぷりを良い塩梅に加えて、クリスマスに観たい映画のひとつになりました。

〜ギズモのここが可愛い〜

①のっけから歌声が可愛い。
②楽器を弾くのが可愛い。
③チキンを勧められても食べないのが賢い可愛い。
④「ぼく大丈夫! この通り!」が可愛い。
⑤ダーツの的にされたりと可哀想だけど可愛い。
⑥ほふく前進が可愛い。
⑦映画に影響されてラジコンで突進する時のドヤ顔が可愛い。
⑧お別れの際、犬のバニーに「ばいばい、わんわん」と言うのが可愛い。

いやー……
可愛いですね。

🫶🫰🥰🫰🫶

番外編:グレムリンになっても、クリスマスキャロルを歌ったり隠れミッキーになったり、憎らしいけど可愛げがあってシュール可愛い。

ていうかギズモ、モルカーに似てる気がする🐹🚘
(時系列的には逆ですが)

 

【まとめ:可愛さとグロさに込められた教訓】
再鑑賞して、一番好きなセリフができました。

ラスト、チャイナタウンの老人がギズモを引き取りに来た際のセリフ。

 

ミスターウィング:「君にもいつか飼える時が来る。
          その時をモグワイは待ってるよ」

 

これについて語るのは野暮というもの。
だからビリーがあんなに子どもっぽかったのか、と納得しました。
成人だとか働いているとか、大人になるってそういうことだけじゃないんですよね。

最近姪っ子が「犬欲しい! 犬欲しい!」とやたら言うので、ちょっとこの映画を見せたいと思います。

 

次回は1月9日月曜日、
2022年制作、アメリカのホラー映画ラブスラッシャー、
『スクリーム(2022年版)』の話をします。

( ・ω・)<良いお年を!

あと後日、創作活動の話と来年の手帳の話でブログ更新します!

 

 

鳥谷綾斗