人生はB級ホラーだ。

良い作家さんになりたい鳥谷綾斗のホラー映画中心で元気な感想ブログ。(引っ越しました)

映画/モンキー・シャイン

国会図書館で観たホラー映画です。
1988年制作、アメリカのアニマルホラー映画です。

 

 

 


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【あらすじ】
交通事故で四肢不随になり、陸上選手としての未来も恋人も失った大学生、アラン。
絶望する彼に、生物学者のジェフリーはヘルパーとして訓練された猿・エラを与える。
エラのおかげで明るさを取り戻すが、実は彼女はジェフリーによって知能を高められていた。
やがてエラはアランのために殺人を犯すようになる。

 

【ひとこと感想】
猿でも人間でも女が好きなのは同じ? エラのお目々が可愛いアニマルホラー。

 

※全力ネタバレです。

 

 

【3つのポイント】
①個人的最悪の恐怖
②エラが可愛い
③されど人間はしぶとし

 

【① 個人的最悪の恐怖】
鑑賞のきっかけはジョジョの作者さんの本でした。

 

 

 

非常に勉強になる内容でした。
観たい映画がたくさんできました😙

その中で一番期待大だったのがこの作品。
何せあのロメロ監督です。
冒頭は注意事項。『猿への暴力的な場面は実際にはしていない』。そうじゃなきゃ困る。
(こちらの作品、動物愛護団体に抗議されてほぼお蔵入り状態なのです)

赤い猿がどんどんアップになっていくオープニング後、
さっそく主人公アランの地獄が始まります。

事故に遭い、口しか動かせなくなった体。
退院して、「新しい人生を祝って!」と周囲に拍手で迎えられるのも地獄。
雇った看護師はクズで、でもそのクズに頼らなくてはいけない。
恋人は親友にNTRた。
深い悲しみも激しい怒りを感じているのに、指ひとつ動かせない――

ビニール袋に顔を突っ込んで死のうとする気持ちもわかる。

個人的にいちばん嫌な恐怖です。
そんな彼の元に来たのが、ヘルパー猿のエラ。
くりくりお目々がとっても可愛い女の子です。

 

【②エラが可愛い】
しかしエラは普通の猿ではありませんでした。

何せ彼女の育ての親はマッドサイエンティストのジェフリー。
睡眠は無駄と言ってクスリをキメるマッドっぷりです。
その狂科学者に、人間の脳から採取した記憶溶液を打たれ、知能を向上させられていました。

ヘルパー動物を育成する調教師・メラニーの手を経て、エラはアランの元へ。

 

アラン:「遊んでやりたいんだけど、ダメなんだ」

 

と、整った顔に申し訳なさそうを浮かべるアラン。

トクン……🐒

という音が聞こえた気がしました。
そう、それは恋に落ちる音。
そう思わされるくらい、エラのお目々は綺麗でした。恋する乙女の瞳そのものでした。(演技力高っか)

その日から、エラは実に甲斐甲斐しくお世話にします。

ものを取ったり、電池を入れたり。
電話だってかけられます。(カードを入れてかける仕組み)
夜遅くまで勉強をするアランを、「勉強はやめて。もう寝ようよ」と抱きついたり。
好き好きしたり、キスしたり。
小さな傷を心配したり、代わりに授業で手を挙げたり。

可愛い……☺️
(お尻がフリフリして特に可愛い)

アランが唇を噛んで出た血をチュッと舐めたりもする彼女の献身は、さらにヒートアップ。

クズい看護師の飼鳥(インコ)をまずぶち殺します。
(鳥ー!と叫んだ。ていうか看護師は殺されなくてやや残念)
さらにアランを捨てた女と寝取った友達も焼き殺します。
そしてとうとう母親まで――

エラの献身はとどまらない。
何故ならアランを愛しているから。
そしてエラは、注射の副作用でアランの心の中に入ることができた。

愛する彼の『感情』を自分のものとして扱い、エラはそれに則って殺人をします。
人間ならいっときの感情で処理できるかもしれない。理性が働いて殺すまではしないかもしれない。
けれどエラは猿なので、容赦なく殺していきます。

 

野性の本能は誰の中にもある。

 

という言葉どおりに。

 

【③されど人間はしぶとし】
ジェフリーも死に(自分も記憶溶液を注射してトランスし、他の猿に襲われました。うーん軽く自業自得)、
エラは、アランと愛し合うメラニーを狙います。

メラニーを守ろうと、アランはエラを殺そうとします。
ここの攻防が面白かったです。
彼は人間にしか使えない武器――嘘を使います。

 

アラン:「うじ虫! ケダモノ!」

アラン:「おいで。僕はお前が大好きだ」

 

ボロッカスに罵ったド直後、甘くささやいて殺そうとする。悪い男ですねアラン。

そうやっておびき寄せて、アランはエラの首になんと噛みつきました。

噛みついて振り回す!
渾身の力をあごに込めて!

その凄絶さ。

なんてしぶといんだ、人間は。

たとえ首しか動かなくても他者と交われるし、
他者を殺せるのだ。

 

【まとめ:猿でも人間でも女が好きなのは】
アランは手術を受け、最後は動けるようになりました。

ラストに少しだけ怖い場面――手術で背中を切ったら中からエラが「キシャー!!🐵」(※夢オチ)がありました。そのサービス精神助かる。

観終わった後の実感。

人間でも猿でも、
女は弱った男を好きになっちゃうんだな。

『弱い男』ではないです。
『弱った男』です。

( ・ω・)<ここ相当大事なポイントです。まじで。

 

【おまけ:4年以上ぶりに国会図書館に行きました!】

9月下旬、ミュージカル刀剣乱舞の野外フェス&w-inds.さん夏ツアーに遠征に行ってきました。
山梨〜東京の旅です。
ライブまでの空き時間を利用し、永田町へ。

国会図書館

 

カードの有効期限が切れていたので、確実に4年以上ぶりです。

国会図書館まで来てホラー映画観るって何だよ。

と、自分でも思いますが、観たかったのだから仕方がない。
さらに昔のホラー漫画を電子書籍で閲覧したり。
昔と今の少女向けホラー漫画を比較したり、大変有意義な時間を過ごせました!



次回は1016日月曜日ーーと思いましたが、
なんと10月の13日は金曜日でした。なんてこった、パーティーだ🥳

そんなわけで次回は特別編で、10月13日金曜日、
2009年制作、アメリカのみんな大好きスラッシャホラー、
13日の金曜日(2009)』の話をします。

 

 

鳥谷綾斗