アマプラで観たホラー感想シリーズ(?)です。
第4弾は『鬼談百景』です。
2015年制作のオムニバス邦画ホラーです。
全力ネタバレです。
【あらすじ】
「こんな手紙が届いた」
とあるミステリー作家の元に送られた、怪談、奇談、怖い話。
ひとこと感想&総まとめです。
【ひとこと感想】
『追い越し』
(つかみは上々。スーーーーと移動する幽霊がシュールすぎるので、是非見ていただきたい。
怪談好きで心霊スポットを回っている人物たちが、「結局、何も起こらなかった」「言わなかったけど、実は……(作り話、あるいは誇張)」となるのはとても興味深い。失望を期待する、というか。
ああいう場面の時、お化けは普通に手足を動かした方が怖いのだと、のちの『赤い女』で思いました)
『影男』
(音量注意。怨霊ではない。
地味にひとりで留守番している時、あるいは家族がいても起きているのは自分だけというシチュエーションで思い出すと怖い。身近な恐怖)
『一緒に見ていた』
(生徒ではなく校内の事務員というあたりがコンプライアンスみを感じる。
珍しいのは、幽霊が実体を持ち、他の人も認識している部分。
じゃあ『これ』は何? と、それまでの常識を覆されるような。
最後のひとり芝居が想像をかき立てられて怖い)
『空きチャンネル』
(音量注意。人が話す嫌な話を、嫌な気持ちになると分かっていても聞きたくなる気持ちは分かる)
『赤い女』←お気に入り!!!
(ぜひ見ていただきたい。アグレッシブ。新世代の口裂け女。幽霊なのか化け物なのかも分からない。対処法も分からない。
冒頭の女子高生たちのパーティー場面、『虚無まじりではあるが、盛り上がった』としたのが良良良の良だった。
赤い女が階段を駆け上がってくる場面は巻き戻してもっかい観ました)
『どこの子』
(箸休め。バレエする花子さん。どうあがいてもコントですが、大阪弁のせいじゃない)
『続きをしよう』←お気に入り!!!
(墓場で子どもたちが追いかけっこするのですが、場所が気になる。本物ではさすがにない……セットですよね。
意味が分からなすぎる。謎は解かれない。
子どもたちはどうして『いち抜け』できる方法が分かったのかは明かされませんが、「そういうのを、肌で感じることがある」と思わせるのが本当にお見事。
きゃーきゃー楽しく騒いでいた子どもたちがどんどん無言になり、怪我をしたのに嬉しそうに見せてくる……という流れが本当に最高でした。ぜひ観てください。
そして耳に残る「続きをしよう」。思わず口ずさむ「続きをしよう」。)
『どろぼう』
(ヒトコワ。主人公の女子の、制服のスカートの下に短パンがリアルでヨシ)
『密閉』
(スカッとするオチ。こういう怪異を利用してやろうという気概のある主人公は大好きです。ナレーションと映像(主人公がスーツケースを捨てる場面)の差異も見どころ)
【総まとめ】
音で怖がらせるタイプのホラー。
といっても、ありがちな「爆音でびっくり」させるタイプではないです。
甲高いBGMで緊張感を高める手法です。
個人的には、『サイコ』の殺害場面を思い出しました。
これは大当たりなので、『残穢』と共に是が非でも!