夏の暑さに完膚なきまでにやられてます。
( ・ω・)<鳥谷です。
毎日、「一切整わないサウナ! 一切整わないサウナ!」と叫びながらヘロドロに生きてます。
心の拠り所はこみゃく(万博の可愛いあの子)です。
例年、8月限定だったサメ祭ですが、 ここまで暑けりゃ8月も9月もないだろうよ ってな勢いで、9月ものんびり続行します🌻
ですが公募原稿との戦いのため、まったり進行になります。すみません。
のんびりお付き合いただければ幸いです。
🦈
アマプラで観た映画です。
1987年制作、アメリカのホラーサメアドベンチャーです。
【あらすじ】
サメに襲われすぎな町・アミティ。
かつて巨大ザメと戦ったブロディ署長が亡くなり、妻エレンは次男のショーンと暮らしていた。
しかしクリスマスの時期、ショーンはサメに食い殺されてしまう。
エレンは長男マイクに、「サメは私たちを狙っている」と訴える。
【ひとこと感想】
ジョーズよ永遠に! サメとブロディ一家の復讐合戦!
※全力ネタバレです。
【3つのポイント】
①主人公はまさかの妻
②アミティからバハマに
③恐怖を乗り越える姿はあったけれども
【①主人公はまさかの妻】
全体を通して意外だったのはこの点でした。
ブロディ署長が心臓発作で召されて(パケのあらすじではサメの犠牲になったとされますが、サメへの恐怖で死んだのでそう表現したらしいです。なんで?)、アミティにサメが襲来するとあったので、
( ・ω・)<きっと戦うのは息子たちなんだろう……
と、予想しました。ハズレでした。
それどころかショーンは冒頭で死亡。
(讃美歌の合唱の中でサメられました=サメに喰われる)
(メリーサメリマスとか思ってごめん)
そしてエレンは、ブロディ署長の遺志をマイクたちに伝える役割になるんだろう……と思っていました。
まさかご本人が船を出して復讐に乗り出すとは。
予想外に感じたのは、彼女が『母親』であり『祖母』だからでしょう。
でもこれは偏見なのです。いくつになっても人は戦っていい。戦うべきだ。
さすがアメリカ。ファイナルガール文化の発祥の地。
ゾンビアマゾネス(バイオ映画のアリスとか)の爆誕の国ですね。
……と。
ここだけ書くとさも自分好みの映画なのですが、そこに至るまでのアレコレがなんとも アレ でした。
【②アミティからバハマに】
ショーンを喪ったエレンは、マイクの誘いでバハマに向かい、嫁カーラ、孫シアと過ごします。
(ところで兄弟両方『3』と伴侶が違うね??)
そこでパイロットのホギーと出会い、新たな恋を見つけます。
一方、マイクの巻貝研究の仲間・ジェイクは海中で それ と出会います。
ぬるっと登場するサメ。
ここから殺戮ターンかと思いきや、何故かジェイクは襲われませんでした。
ジェイク:「なぜ熱帯の海にサメが?」
その答えは徐々に明かされます。
このサメの狙いは、一貫してブロディ一家。
(たぶん)1か2に出てきたサメの関係者のサメが、復讐のために、ブロディ一家の気配を追える超能力 が目ザメて、わざわざバハマまで追ってきたのです。
そしてエレンも、夫と子を奪われた復讐心によって サメを察知する超能力 に目ザメました。
つまりこれは、
サメVSエレンの復讐合戦だったのです――いや待てちょっと待てほんと待て。
『ジョーズ』にそういうのは求めていない。
いやまじで求めていない。他のサメ映画なら超能力が出てこようが空を飛ぼうが川に出ようが許容範囲内なのですが、『ジョーズ』のタイトルを冠しているのならそれはダメだろ。
あくまで『普通のめっちゃ凶暴なサメ』の範囲内でがんばってくれよ。
まあでも、この時点では 『そういうもの』 だと無敵の呪文を唱えて、切り替えました。
しかしその後。
娘と遊ぶマイクの顔が、亡き父(ブロディ署長)と同じだった……などのヒューマンドラマ。
サメとの海中鬼ごっこのハラハラシーン。
(酸素ボンベを使ってジェット機ばりの勢いで海底から浮上するマイク。耳とか大丈夫なのか)
それらを経て、とうとう孫のシアが狙われます。
大切なものをこれ以上奪われないために、エレンは単身、船を出します。
無装備で。
【③恐怖を乗り越える姿はあったけれども】
エレンの出立の前に、
マイク:「怖いんだ。このままじゃダメになる」
と言って、マイクが再び海中に潜るシーンがありました。無対策で。
ブロディ親子両方に思いました。
( ・ω・)<無策で……?
いや確かに自分は、ホラー映画における『恐怖を乗り越えようとする姿』を敬愛していますが、無謀と無策は違うと思います。
何の手立てもなしに、ド普段着で武器も持たず海に繰り出すエレン。どうかしてると思います。
ほら見ろ。
なんかよく分からんうちに、謎の爆発が起こってサメが木っ端微塵になって、確実に食われたと思ったジェイクがほぼ無傷で発見されたやないかい。
……エレンが船のマストをサメに突き刺す寸前、『1』のブロディ署長の映像が流れるのはエモかったです。
【まとめ:『ジョーズシリーズにトドメを刺した』】
いくら『ジョーズ』が「サメを扱った映画」の金字塔だったとしても、
トンチキサメ映画の始祖にまでならなくてもいいのでは……と、アミティの美しい海に想いを馳せました。
どうやら2種類のエンディングがあるそうです。
もうひとつの結末は、エレンに折れたマストを突き刺されたサメが海に沈んでいくというもの。
ラストに爆発が欲しかったんだなぁ、と思いました。
【余談:発見】
基本的に、エレンの『第2の人生・恋愛発見物語』の面が強く、ついでにマイク夫婦のイチャイチャも多め。
特に首を傾げたのは、
(夫婦喧嘩をするマイクと妻カーラ)
(カーラは芸術家。バーナーで火をボボボボと出して夫を威嚇する)
マイク:「怒れる芸術家とメイクラブしたい😘」
→ベッドにダイブ🛏️
退屈が過ぎる。
人類のイチャつきに興味がないのもありますが、一番の原因は、
サメに対処しようとしていない。
という点に尽きます。
映画や物語の面白さには、『問題をなんとかしようとする姿勢』が不可欠なのだなぁと学びました。
ちなみにラスト、サメが吠えます。やっぱりトンチキサメ映画やないかい。
それでも『ジョーズ1』がこの世界に「サメを扱った映画」という概念をもたらした名作だということは変わりません。
偉大なるジョーズよ、永遠に!
次回は、9月8日月曜日、
2020年制作、アメリカのサメアクション映画、
『ディープ・ブルー3』の話をします。
( ・ω・)<原稿します!🦈
鳥谷綾斗