悪い本(著・宮部みゆき、吉田尚令)
あなたが わたしを ***ても
わたしは あなたを ***ない
怪談えほん、2冊目です。
こちらはシリーズ第1弾。
あらすじ。
『はじめまして わたしは悪い本です』
金髪の幼い女の子は、誰かに呼ばれるようにおもちゃと本がたくさんある部屋に入ります。
そこには、椅子に座った熊のぬいぐるみ。
そして『悪い本』は語りかけます。かならず来る『いつか』のことを。
心臓ひゅっではなく、足先 じわじわ という感じです。
怯える女の子を『悪い本』は語りかけ続け、おもちゃたちが じわじわ 追いかけます。
逃がさないよ、逃げられないよと可愛らしく笑みながら女の子にやさしく触れます。
嫌いなひとも、いなくなればいいと思うひとも、パッとは思いつきませんが、『悪い本』、私は読みたいです。
どんな『悪いこと』が書かれてあるか、知りたいので頁をめくりたいです。
消すことも壊すことも、じょうずに出来るようになる『悪い本』。
気になります。読みたいです。
そこでふと思いました。
そう思って頁をめくった私が目にするのは、とんでもなく醜悪に歪んだ自分の姿ではないか。
そう考えたら、また じわじわ と怖くなりました。
ところで。
最後近くになると、可愛い猫のぬいぐるみが、可哀想に、はら綿を引きずり出されて蟻に集られていたんですが、これは誰がやったんでしょう。
女の子かな。
だとしたら彼女は既にひとつ、『悪い』ことをしてますね。