人生はB級ホラーだ。

良い作家さんになりたい鳥谷綾斗のホラー映画中心で元気な感想ブログ。(引っ越しました)

恋空〈上〉―切ナイ恋物語(著・美嘉)

*このカテゴリーの文章は、感想ではなく『ツッコミ』です。
辛口意見というより、『ツッコミ』です。






ねぇ、
私は今でも恋してるんだ。
(中略)

空に…

恋してるんだ。
恋してるんだ。

恋空…





略すなよ。


何で略すんだよわけわかんねーよしかも何でも濁音入れんだよおかげで随分長いこと『こいそら』だと思い込んでたじゃねーか。


このブログでは文字装飾無しでいこうと思ったのに、思わず大文字。
それだけ大きなツッコミでした。

感想書き始めて、何が驚いたって上にある絵文字が存在することですね。マニアーックぅ♪

今更ですが、2007年辺りに大ヒットしたケータイ小説を読み終えました。
一週間以上かかりました。
初日は二頁でダウンしました。
読後感はたった一言、『車酔いしました』。
たとえるなら真夏に下手な運転+ガソリン臭い車内で生ゴミと同乗しながら一時間ドライヴしたような。

その原因は、文章形式の曖昧さ。
一人称形式なのか、三人称なのか。最初、地の分で『美嘉』と出たので三人称かなーと思ったんですが、読み進めていくうちに語り手の一人称が美嘉だったことが判明し。
その地の文でも口調が定まっていません。
『でも……そんなことデキないの』だったり、
『そこで、衝撃の事実が判明する』だったり、
『あなたはとても素敵でした』だったり。
甘え口調か、背伸びするか、ポエム調かハッキリしてくれ。

おっと、内容に触れてませんでしたね。

あーうん。


ありえない。


以上。

医学的なことはわからないので割愛しますが、
自分を暴行した連中やその黒幕の元カノに対して『謝ってもらえた』と、
勝手な彼氏の勘違いから退学に追い込まれた男友達の反応と、
一般入試に面接がある点と、
何よりケーキを作るときの描写がありえないっ! 何でスポンジが焼きあがった直後にクリームを塗る!? 溶けるわっ! あとイチゴは十二月が旬じゃねー!!
といった具合に、ツッコミどころ満載でした。
ていうか映画も同様で、まるでツッコミのフルーツバスケットや~みたいな。

けれど新垣結衣ちゃんと三浦春馬君は可愛かった
でも途中で一人称が『私』だったのが『美嘉』になったのと、アノ不思議な髪型が残念でした。

問題多き集団暴行シーンも、痛ましいと言うよりもツッコミが先行しました。
やるんなら車内で済ませろよ……何でわざわざ花畑で下ろして追いかけるんだ……あれは不思議でなりませんでしたね。女友達に小金もらって頼まれたからって嬉々と犯罪行為するDQN思想にうすら寒さを感じました。

そしてこの本、誤字脱字と日本語の誤りもひどいです。校正ちゃんと入ってないのかな?
コミックスも立ち読みしたことがありますが、線汚いわロクにトーン貼ってないわほとんど背景描いてないわで、作画担当の人は心の中では描きたくないのかと邪推。
全面的に、ちっとも大切にされてない物語だなあと思いました。切ナイ(笑)
そういうのは見てて嫌になりますね。


というわけで総評一言。

これむしろ純愛ストーリーじゃなくて、ツッコミ養成プログラムじゃね?