人生はB級ホラーだ。

良い作家さんになりたい鳥谷綾斗のホラー映画中心で元気な感想ブログ。(引っ越しました)

浪速少年探偵団(著・東野圭吾)

「――(前略)喧嘩はいつでも両成敗や――(後略)」
『しのぶセンセの推理』より

 「何でもええわ。男というもんは、小学生とちっとも変われへんねんから」
『しのぶセンセのお見合い』より





竹内しのぶ、25歳、独身、短大卒。大阪大路小学校六年五組担任の教師。
そんなしのぶセンセが大活躍する、大阪下町人情シリーズです。
のちに出てくるしのぶセンセに求愛するエリート以外は、全員大阪弁しゃべってます。
私も大阪のど真ん中出身・在住なので、非常に親近感。
センセ、というよりもセンセェな感じでお願いしまス。

ラインナップは、
『しのぶセンセの推理/ しのぶセンセと家なき子/ しのぶセンセのお見合い/ しのぶセンセのクリスマス/ しのぶセンセを仰げば尊し』です。

『しのぶセンセの推理』
教え子の父親の殺人事件を追うしのぶセンセ。
原題は『たこ焼き食べたら』のとおり、たこ焼き食べていたときに真相にたどり着きます。
いえ、たこ焼きは全然関係無いのですが……その教え子君の、ラストの言葉が非常にかっちょえーです。

『しのぶセンセと家なき子
教え子のゲームを盗む悪ガキと、ある長屋の殺人事件を追いかけるしのぶセンセ。
その悪ガキは教え子たちと同年代。なので捕まえた後も、しのぶセンセは教師として接していました。アイツらなんかゲームの一本や二本無くなっても屁でもあれへんねんやろーと突っぱねる悪ガキに、銭金やのぉてハートの問題やと説教するセンセ素敵。
『ホコリのない人間はカスや』←コレはシャレなんかな?

『しのぶセンセのお見合い』
見合い相手の会社で起こった殺人事件を追跡するしのぶセンセ。
しのぶセンセは非常にモッテモテで、第一話で知り合った新藤刑事に常にラブ光線を送られています。その新藤刑事に恋敵登場。
何気に言った言葉が、事件解決のヒントになります。

『しのぶセンセのクリスマス』
クリスマスを祝おうとしたら、ケーキの中から血のついたナイフが出てきた。
何でやねん! とつっこむしのぶセンセ。
でもそのケーキはちょっといただくしのぶセンセ。スゲェ。
そんなしのぶセンセの争奪戦が繰り広げられたクリスマスでした。
凶器隠滅のトリックは予想通りでした。初めて当たった(笑)

『しのぶセンセの仰げば尊し
教え子の一人が目撃した転落事故と、ある女性の殺人事件を究明するしのぶセンセ。
卒業です。初っ端から小さな恋のメロディ
転落事故のトリックはほんとにありそーだなーと思いました。成功する確率は高そうだ。
今回でしのぶセンセのある決意が語られます。がんばって新藤刑事。


ところでちょっと気になったこと。
この話の中では、『つまらない』を『しょうむない』と言ってるんですね。
これ『しょうもない』ちゃうんかなあ……? それとも方言かな。こんな狭い地域の方言で、更に方言があるって変な話やけど。
でも『しょうがない』はそのまま『しょうがない』なんですよね。これは私の住んでいる地域では、『しゃーない』と言います。

続きが出てるそうなので、そちらも読む予定です。