人生はB級ホラーだ。

良い作家さんになりたい鳥谷綾斗のホラー映画中心で元気な感想ブログ。(引っ越しました)

映画/ディープブルー2

ゲオで借りたホラー映画です。
2018年制作、アメリカのSFホラーサメ映画です。

 

 

 


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1の感想はこちら

word-world.hatenablog.com

 

【あらすじ】
アクアティカの事件から19年後。
サメ保護活動家のミスティは、製薬会社を経営するデュラントに招かれ、海洋施設アケイロスを訪れた。
そこでは海中でもっとも獰猛なサメ、オオメジロザメが実験体として扱われていた。

 

【ひとこと感想】
19年経ってあっさりとした味わいに。チーム戦サメ映画!

 

※全力ネタバレです。

 

 

【3つのポイント】
①賢くされたサメ
②チビザメが可愛い
③勢いがいい喰われ方

 

【①賢くされたサメ】
ディープ・ブルー』の続編ですから、人間にめっちゃ賢くされたサメが出てきます。
しかも5頭です。

どれぐらい天才かというと、海を囲う電気柵の下にトンネルを掘って脱走し、フカヒレ密猟者をぶち殺すレベルです。

仲間のヒレだけ切り取り、それ以外は海に投棄するクソ野郎ども。
そいつの手足だけ食いちぎって、残りの胴体はゴミのように放置する。

見事な意趣返し。
サメならざる悪意です。

5頭が行儀良く三角錐状にならんで泳ぐさまは、さながら水族館のイルカショーのごとく。

( ・ω・)<シンクロナイズドサメ……!

主人公のミスティは、講演会で、「サメは人を襲わない。あれは映画が作り出したイメージだ」と言います。
ですが、通常の1,000倍の知能を持つサメに、それは通じない。

彼――いえ、彼女たちは、
食欲でも本能でもなく、悪意を持って人間を食うのです。

だからからかい半分のサメさんになって、海に落ちた人間の靴だけ噛むのもお手のもの。
人間側は、謎の「ピュイッ」という音でサメを調教できたと驕っていましたが。

そんな天才サメたちを作り出した、ヤバい大富豪デュラントは、
「目的を達成したら実験台であるサメは殺しちゃうぜ」と悪巧み。

 

それを、

 

サメは聞いた

 

サメは聞いていました。
(このシーン、真面目に面白い)
(サメって水中でとどまれるんだろうか)

 

【②チビザメが可愛い】
立ち聞き(泳ぎ聞き?)していたサメは、(おそらく)ベラ。
メスである彼女は、妊娠していました。

ベラを調べようと、眠らせ、口の中に手を突っ込むシーンがハラハラものです。
案の定、ベラは覚醒し、人間たちを襲います。

仲間のサメも、オオメジロザメ十八番の 『シャーク・ヘッド・アタック』 でアケイロスの施設をぶっ壊そうとします。
オオメジロザメは頭突きで相手を気絶させて捕食するそうで)

プールから海中に落とされたショックで、ベラは出産。

生まれたばかりの赤ちゃんザメは闘争本能の塊。
執拗に人間を追い回し、食い荒らします。

シャワールームに逃げ込んでも、ドアの上の空間から水と共に降ってくる。そして食う。

天井の配管に四肢を絡ませて(いわゆる豚の丸焼きポーズ)水から上がっても、しつこく狙い続けます。

(パチャパチャ跳ねて可愛い☺️とか思ってしまった)

ハシゴを登って脱出しても、後からついていったダニエルは、下半身を食われて殺されていました。
(モツが塩辛みたいだなとか思ってしまった)

その危険性。
サメ保護活動家のミスティが、即座に「このサメたちを外に出すわけにはいかない! ここで殺す!」と判断を下すレベルなのです。

 

【③勢いがいい喰われ方】
そんなサメたちを生み出したのが、大富豪でマッドサイエンティストのデュラント。

なんかいろいろ御託を並べていましたけど、要は、

 

「これからコンピューターはどんどん賢くなっていく!
 そしたら機械は人間を支配しようとする!
 我々も人間も負けずに賢くなろう! まずはサメの認知機能UP!」

 

です。意訳です。
もうこの時点で 死に様が楽しみ ってなものですが、前菜もなかなかでした。

スタッフのマイクは、助けを呼ぶために海に入ります。
何故か「サメなんかに負けない!」と自信満々ですが、2分くらいで体当たりされて気絶させられました。
さらばマイク……と思いきや、元軍隊のトレントが救助し、ミスティが救命活動をします。

案外あっさり蘇生し、すんなり立ち上がったマイク。

 

マイク:「やっぱりサメなんかクソ喰らえだ!」(※意訳)

 

→バクーーーー!!

 

イルカがショーで吊るされたボールにキッスするかのように、マイクの頭が食われたました。

( ・⌓・)<コントばりの猛スピード……!

なんやかんやで海上まで脱出。
サメがドローンを バクーーーー!! した後、ミスティ、トレント、アローン、そしてデュラントは小型船まで泳ぐことに。

そこにベラがやってきます。
ベラはアローンには目もくれず、まっすぐにデュラントの元へ。

海中でデュラントは叫びます。

 

デュラント:「ベラーーーー!!」

 

声で波動砲を放つ彼に、ベラは素通りします。
デュラントは勝利を確信する――が、

 

デュラント:「どうだ俺はベラのご主人様だーーーー!!」

 

→バクーーーー!!

俯瞰で食われました。

( ・ω・)<……

( /・ω・) スッ  (※無言で敬礼)

花火のような華々しいデュラントの最期に、自分は敬意を表します。

派手でクールな死に方だったぜ――……

 

【まとめ:あっさりサメ味】
1と比べると登場人物の癖も強くないし、あっさり楽しめる本作。

特に主人公のミスティ。
メンタル的にもフィジカル的にもつよつよで、ブレもせず、1のスーザン博士と比べて葛藤がまるでない。

デュラントに閉じ込められましたけど、自力で脱出しました。しかもサメが出てきたプールからです。胆力ゥ。

興味深かったのは、

知能が高い=恨みを持つ

 

という法則。
恨みがあるからこそ、ベラはデュラント狙い、人間の死体を弄んで、人間どもに恐怖を与えた。

高い知能と深い悪意を持つサメたちは、ディープブルーの海に放たれてしまった。

エンディング、ビーチに突進するサメたちは、もしかしたらベラの夫と子どもたちかもしれません。

家族を殺した人間の仲間たちに、残酷な死を与えようとしている――そんな気がしました。

 

 

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もう来週ですね!

 

タイトル/
推しと私の怪異調査 サトリの眼🐒👀

発売日/2024年8月20日(火)🌻
出版元/集英社オレンジ文庫🍊

 

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次回は8月19日月曜日、
2022年制作、アメリカのアクションホラーサメ映画、
『ウィジャ・シャーク2』の話をします。

 

 

鳥谷綾斗