アマプラで観たホラー映画シリーズです。
2019年制作、アメリカのサスペンスでヒューマンドラマでコメディなホラー『SF』映画です。
言わずもがな、あの『ハッピー・デス・デイ』の続篇です。SF要素が足されました。
タイトル巧すぎやしません???(嫉妬を隠さないスタイル)
※全力ネタバレです。
【あらすじ】
前回、自分が殺されまくる誕生日のループから抜け出したツリー。
しかし、今度は恋人であるカーターのルームメイト・ライアンが(開始7分で)殺され、タイムループしてしまう。
ライアンを助けようとしたツリーだったが――
【ひとこと感想】
ちゃんと続篇してる、やっぱりヒューマンドラマな成長系ホラー。
【3つのポイント】
①『1』のループの理由が判明!
②ツリーのさらなる成長。~自殺しながらリケジョへ~
③『1』の救済措置。~人生は選択だ~
【①『1』のループの理由が判明!】
ここまできちんと続篇しているホラー映画って珍しいんじゃないだろうか。
と、言いたくなるほどちゃんと続篇してます。
なんと『1』のタイムループの理由が明かされます。
マジかよ。たいてい放置されるのに。
(映画への愛は高いけど信頼度はそうでもない)
まさかのライアンのせいでした。
ヤツは単なるモブ――ヒロインにちょっかいをかけ、物語舞台が山奥のキャビンやクリスタルレイクなら真っ先に退場させられる役どころの男――ではなかった。
ライアンは量子学を研究する学生で、その実験のために作った量子反応炉がタイムループの原因でした。
( ・ω・)<マジかよ。
ゆえに冒頭は、ライアンが殺されてタイムループする役割です。
それを知ったツリーはライアンを助けます。
けれど件の量子反応炉が暴発して、気づいたらツリーは、カーターの部屋でスマホのアラームで起こされる18日の月曜日の朝を迎えます。
そう。
『1』で散々やった『殺される誕生日』がまた繰り返されるのです。
マジかよ。(3回目)
【②ツリーのさらなる成長。~自殺しながら理系女子に~】
観客側ですらうんざりする展開ですが、そこは当代きってのタフネスヒロイン・ツリー。
一度ブチギレて、冷静に対処します。
(この切り替え方法、見習いたい)
そうして今回のツリーは、まったくの門外漢だった量子学の勉強に励み、夜になったらポップに自殺する。
――という日々を経て、立派な理系ガールになりました。
こんなクソ忙しいタイムループがかつてあったでしょうか。たぶん無い。
( ・ω・)<やべぇ。
洗剤一気飲みと、水着スカイダイビングはめちゃんこ笑いました。
そしてこの時空、『1』とは異なり、完全なるパラレルワールドです。
①ロリがベビー・フェイスではない上に、バトラー医師と不倫している。
②恋人であるカーターが、ライバルポジの女子・ダニエルと付き合っている。
③ツリーの母親が生きている。
この設定、すごいなぁと思いました。特に③。『2』であることの意義を感じました。
【③『1』の救済措置。~人生は選択だ~】
前作のラストで壮絶な殺し合いを演じたロリに、「会いたかった」という場面が好きです。
あの不倫医者のせいで、ロリはツリーを憎み殺したけれど、こういう時空もあったのでは、と思いました。
ベビー・フェイスの魔の手から、ロリがツリーを助け、ツリーがロリを救うという展開。
胸熱です。何この少年漫画的展開。大好きです。
②と③は完全にセットです。
この時空では、ツリーのママが生きている。
元の世界で、父親との仲違いの原因となるほど大きな存在だったママが。
けれどこの時空では、カーターはダニエルと付き合っている。
母親と、愛する男。
ツリーはどちらを選ぶのか。
この葛藤は『2』のキモです。
「ママのような女性になりたい」
という場面では、じわっと胸に沁みました。
この言葉、『母親』という立場の人にとっては、最高の賛辞なのではないでしょうか。
【まとめ:細やかさと、てんこもりの要素をたったひとつのテーマでまとめる神業】
振り返ってみれば要素てんこもりでした。
ホラーであり、SFであり、コメディでヒューマンドラマ。
うっかりカオスになりそうなところを、たったひとつのテーマで見事にまとめ上げていました。
そのテーマとは、
『成長』です。
なので、エンドロール後の後日談は納得しました。
そういえば登場人物の中で、あの人は全然成長してない(笑)
細かい点ですが、以下も気に入ってます。
↓
ツリーの元彼が、彼ぴを見つけていた。
(幸せになってよかったね!)
ますますツリーが好きになる、そんな仕掛けでもありました。
不満……というか気になった点は、ライアンを殺そうとした人物についてです。
その辺りの事情については完全に放置でした。
次回への布石かもしれませんな。
『3』があったら絶対に映画館に行きます!