ご無沙汰しております。
( ・ω・)<鳥谷です。
怒涛の3月が終わり、ちょっと抜け殻状態です。
確定申告もしっかり倒しました。
文末にそのときの心境を描いたものを載せますので、ポンチ絵がゆるせる方はご覧ください。
ゲオで借りたホラー映画です。
2024年制作、日本の映像考察系ホラーミステリです。
※シーズン1の大きなネタバレがあります。
【あらすじ】
編集マン・江尻とオカルトライター・鬼頭の元に、また新たな映像が届いた。
いわくつきの短篇映画、世直し系配信者の生配信、芸人とアイドルの街歩き番組。
それらに隠された『繋がり』を、江尻は鬼頭と共に読み解いていく。
【ひとこと感想】
映画だ! 祭りだ! コンビがエモ……マスムラァアアア!?な考察ミステリ。
※今回もふんわりネタバレです。
※未鑑賞の方は頼むから以下略。
【3つのポイント】
①みんなに会えて嬉しいよ!
②各映像について
③価値観も世間も変わる中で
【①みんなに会えて嬉しいよ!】
いつもどおり、始まりは何の説明もない『映像』。
そこからキャラの現在が紹介されます。
シーズン1の2話で熱狂的なファン(異様に賢い)に拉致られたマスムラは、オカルトインフルエンサーでドローン操縦者でディレクターで音楽プロデューサー以下略という肩書きを持ち、「結局何者なんだよ」と言われますが、プロモ案件をもらえるほど安定していて。
(よかったやんと涙した🥲)
シーズン2のキーパーソンだった梅田さんは、独立してオカルトメディアの編集長に。
江尻くんも広いマンションに住み、自宅兼作業場を持つようになっていました。
そして鬼頭っちもいました。未成仏でした。
よくはないけどよかった! よくはないんだけど!
江尻くん:「幽霊は人の心が作り出すものなんです。
幽霊は絶対にいません。いません」
鬼頭っち:「 ……( •᷄ὤ•᷅)」
相変わらずの仲っぷりです。
そんな江尻くんの元に、梅田さんがやってきます。
一緒に来た塚原さんは、昔江尻くんがお世話になったベテラン業界人。
梅田さんが持ってきた、倒産した映像会社のDVDからすべてが始まります。
【②各映像について】
①短篇不条理ホラー・『冬の空』のDVD。
文筆業(何を書いてるのかは不明。小説かシナリオ?)を目指しつつ、同棲している彼女のヒモをやっている青年の日常。
星を観に行ったら不思議なことが起こって、彼女が死亡した。
「確かに2000年代にこんなのあったわ〜」なやつでした。具体的な謎解きはなく、視聴者の考察にお任せパターン。
セカイ系だそうですが、『彼女』の役回りは何だったのか。
隠したかったものは『未成年喫煙』&『二人乗り』。この辺り、監督の体験談が織り込まれてそうで好きだなぁ。
ヒラギノゴシックとMSゴシックの違いを一瞬で見抜いた江尻くん、賢いっつーかオタクすぎる!
(というか主人公役が舞台刀剣乱舞のへし切長谷部役の人で驚いた)
②世直し系配信者の動画。
迷惑行為をする『パープルおばさん』という全身紫色の服を着た女性を退治する、という名目で、廃ビルに不法侵入する、しゃらくせぇ配信者が出てきます。
(でもホラーに愚かな恥知らずは必要必須)
赤い光、耳鳴り……耳鳴りの原因は分かりましたが、赤い光が『赤外線』だったのをやはり一瞬で見抜く江尻くん、賢いが過ぎる。
真相はなかなかの胸糞。確かにバクステとか裏側とか興味深いけども!
③タレントの街ブラ番組。
証城寺の狸囃子伝説がある木更津で、芸人とアイドルと霊媒師がウロウロ。
「アキラ100%――!?」ってまずなった3個目の映像。
「そしてこの霊媒師、鬼頭っちが死ぬ前に山で会ったおじさん――!?」ってなりました。
(ニンジンを食べ続けたら取り憑かれるって何?)
悲しいことに、ビルもパープルおばさんも気づきませんでしたし、ホクロで同一人物だというのも以下略。
観察眼が欲しい。切実に。
この映像を読み解いたところで、 とんでもない真実 に気づく江尻くん。
彼は、大切……ってほどじゃないんだろうけど知り合いを助けるために、疾走します。
その隣でスイーーーーと、お化けっぽく動く鬼頭っち。シュールでわろた。
向かった先は、廃ビル。
①の映画のロケ地、②の生配信動画の凸先、そして③の番組で通りかかった場所でした。
ここで、江尻くんの恩人・塚原さんが梅田さんを殺害しようとしていました。
過去の罪を隠蔽し続けるために。
【③価値観も世間も変わる中で】
推理の流れがそりゃあもう見事なので、詳しくは伏せます。
しかしその説明ターンの前、江尻くんがプロジェクターの接続でワタワタして、鬼頭っちに「江尻くん……みんな待ってるから……」と口を出されまくった際に、
塚原さん:「テンパるとすぐ周り見えなくなるから〜」
と、塚原さんが手助けするのが印象に残りました。
いい人なんじゃないか。面倒見は。
それなのに彼はいくつもの罪を犯した。一人の少女の死を無かったことにし、一人の女性の人生を壊し、一人の男性を命を奪った。
(ていうか夜とはいえ街中であんな堂々と殺すたぁ胆力がやばい)
彼は言います。
塚原:「あの映画に出てた3人ってみんな死んじゃったんだよなぁ。
でも映画は残るんだよな」
その気持ちはなんとなく理解できる。
時代がどんどん進み、人々の意識も価値観もどんどん変わり、取り残されたらオワリな世界の中で。
その瞬間を写した『作品』は、ずっと残る。たとえ自分は死んだ後でも。
……いや、それでも。
献身してくれた彼女を殺すなよ。
ていうか梅田さんと江尻くんを殺すなよ。(鬼頭っちもテンパリ具合、特に一緒に両手をあげたのがウケる)
ていうか全部燃やすよ! ……ってことでガソリンを撒く塚原さん。
まったくこれだから一度でも殺人を犯した人間は嫌なんだ! 解決策に『殺人』を取り入れるな! てかどうすんだこれー!
と焦っていたところ――助けが入りました。
(و •̀ヮ•)و<マスムラァアアアア!?
マスムラです。マスムラが来ました。
正確にいうと彼が操縦するドローンです。そこに繋げるの巧ぇなぁ最高だよ!
そんなわけで助かりました。めでたし!
【まとめ:そこに『映像』がある限り】
――という一連の展開を、梅田さんプロデュースでDVD化することになりました。
江尻くん、念願の監督デビューです。おめでとうな。
ところがどっこい、ラスト数分でどんでん返し。
お分かりいただけただろうか。
梅田さんが、江尻くんのパソコンカメラに録画の細工を施していたことを。
そう、江尻くんはずっと撮影されていたのです。
鬼頭っちとキャッキャウフフ 会話していたところを。
梅田さん:「江尻さん、見えてますよね」
江尻くん:「😳」
鬼頭っち:「☺️」
入れ子構造というか何というか。
この業界にいる限り、誰も『コンテンツ化』から逃れられないというか😇
そんなわけで鬼頭っちの死の謎も残しているので、続編ありと見ました。
また会える日を楽しみに!
面白かったです! このコンビと周辺の人々に幸あれ!
次回は4月14日 4月21日月曜日、
1999年制作、アメリカのミステリースリラー、
『隣人は静かに笑う』の話をします。
( ;ω;)<絶不調なのでお休みいただきます……
鳥谷綾斗
【おまけ:確定申告のおもひで2025】
終わった瞬間のテンションで描きました。なんだこれ。