花粉に支配されし国からこんにちは。
( ・ω・)<鳥谷です。
どう足掻いても『生きているだけで偉い』な日々の中、いかがお過ごしでしょうか。
実は本日、3月19日いいきゅうりの日、
鳥谷綾斗の単著デビュー作刊行日です!
( ・ω・)<べらぼうにめでたい!!
2018年なので、なんと今年で7周年です。
細々のそのそながら、どうにか続けてこられています。
ひとえに皆様のおかげです。
本当にありがとうございます!!!
さて。
この日は毎年、ホラー映画がテーマだったデビュー作にちなんで、
ホラー映画に 特に 感謝する日と決めております☺️
要はホラー映画をたくさん紹介する回ですね。
初年
次年
去年
年々 奇祭 と化していますが、奇祭も続けていれば伝統になるってもんです😗
そして今年は題して。
『キラーをつければいいと思っている節がある!
動物無機物殺人鬼特集!!!』
です! 奇祭っぷりに磨きがかかったな!
【企画概要】
殺人鬼――それは『死』という概念の具現化であり、人間は『死』から決して逃れられない運命であることを突きつける存在。
ジェイソン、フレディ、マイケル・マイヤーズと名だたる殺人鬼は数いれど、
『死』さえ与えればそれでいいので、
ぶっちゃけ人型でなくても成り立つっちゃあ成り立つ。
【企画意図】
ここ数年、気候も花粉もどうかしているので、より『どうかしている』世界に没頭して戦う気持ちをチャージしたい。
(すみませんが筆者は疲れています)
【ラインナップ】
・キラーソファ🛋️
・キラーコンドーム👄
・キラーナマケモノ🦥
・キラーカブトガニ🦀
まさにお祭りの名にふさわしいイカれたメンバー!
いつもより乱文です。映画の内容が狂乱してるからです。
※全力ネタバレです。
※下ネタ多数、突飛な展開注意
🛋️殺人ソファ🛋️
【キラーソファ(2019年/ニュージーランド)】
望まずとも男たちを魅了してしまうダンサー、フランチェスカ。
ある日彼女は、行方不明になったストーカー・フレデリコからソファを受け取る。
しかしソファは、フランチェスカに異様に執着し、彼女の周りの男たちを次々と襲う。
親友マキシの祖父は、そのソファに『ディブク(強力な悪霊)』が取り憑いていることに気づく……
一言感想
→スパダリ殺人ソファ。
悪霊vs退魔師の構図、終盤で明かされるまさかの真相、
『エクソシスト』と『ザ・ボーイ 〜人形少年の館〜』を彷彿とさせます。
つまりシナリオ的にはA級オカルトホラーになりそうだってのに、『動くソファ(表情あり)』『突然の雑すぎる電磁波CG』のせいでカオスになったというド怪作。
曲も無闇にかっこいいんだなこれが。
その他ツッコミ一覧
↓
・制作元の『マッドキーウィ』って可愛い。
・ずんぐりした表情が可愛いキラソファ。
・夜のお相手(※淫夢)、朝食の準備だってこなせるスパダリなキラソファ。
・窓から覗いたり、目が光ったり、フランチェスカの彼氏・TJとだるまさんが転んだをしたのち彼の足骨をぶち折るキラソファ。
・家まで追いかけてトドメを刺す。強力な電磁波(特撮みあふれるCG)をTJに注入するキラソファ。
(殺害以外にも相手に取り憑く効能がある)
・掃除機が脳みそを吸うシーンがポップにグロくてウケる。
・ソファのボタン部分に光を当てて、視線があるように見せるのが上手い。
・ストーカーその2・ラルフがすこぶるキモい。
・フランチェスカのベッドにもぐるラルフ。それを見つめるキラソファ……いや立ってる!? 二足歩行してる!?
・リクライニングとフットレストでうまく死体を二階から落とすキラソファ。(器用やな)
・悪霊の正体は、大昔の西洋の魔術師の夫婦。目的はフランチェスカの体を奪って復活すること。
・フレデリコは悪霊夫に取り憑かれて、呪術を施したソファを彼女に送った。
・捜査官のおじさんがフランチェスカの虜に! 写真見ながら筋トレすな!
・加湿器にもなるキラソファ。(有能)
・突然生えてきた獣医師の容疑者。なんとフレデリコに『俺の足を切れ』と命じられたという。
・フランチェスカ、キラソファとの対決で燃やすのはいいとして、着火したマッチを突きつけて「燃やすわよ!」→「フッ」と吐息で消されるやりとり(3回くり返す)は何のつもりだ。
ここで衝撃の事実。
獣医師:「フレデリコが死んだと何故言い切れる?」
獣医師:「彼は収まろうとしたんだ、ソファに!」
・力技どんでん返しきたーーーー!!?
・キラソファは『人間椅子』だった……これはさすがに予想外。
・と思いきや……?
・結果的にバッドエンド。最後にくっつく男が意外すぎた。
・警察のフリまでする。キラソファは何でもできるね!

一旦木綿っぽくてずんぐり可愛いけど、中の人がいると一気に生理的嫌悪感。
🦥殺人ナマケモノ🦥
【キラー・ナマケモノ(2023年/アメリカ)】
パナマの森から密猟された、1匹のナマケモノ。
一方、アメリカの大学4年生・エミリーは、寮長になるためにSNS映えを求めていた。
エミリーは怪しい業者経由でナマケモノを手に入れ、アルファと名付ける。
しかし、寮に住む女子学生が次々と消えていく。
一言感想
→可愛くてアホな女子たちのキャットファイト。ラストセルフィー!
人気取りのために犬猫より飼うのが困難であろうナマケモノを選ぶ(アホい)エミリー。
それを注意する親友・マディソンの真っ当さだけが救い。
故意か否かは不明ですが、友情描写が薄っぺらいというか、「この人でなし!」感がすごかった。
親友が自分のせいで入院しているのに、祝勝パーティーではしゃぎ倒すエミリー。
友人ゼニーが「大丈夫なの?」と確認して、エミリーが「心配ないよ」と返した途端、「ほんと! じゃあ楽しもう!」と切り替えるのには苦笑い。せめて結果報告せんかい。
ライバルキャラ・ブリアナも、エミリーに助けられたのに普通に見捨てる。
仁義ってもんが感じられませんが、特にお咎めはなしで、なあなあで絆が深まっているのがキラケモノよりもモヤモヤしました。
最後は「懲りないね人類〜〜😣」って感じでした。
たぶんみんなスマホしか見てない。
しょーもないけどきっとこれが現代の人々かも、と思わされました。
その他ツッコミ一覧
↓
・いきなりワニに襲われたかと思いきや無事&ワニを爪の餌食にするキラケモノ。
・何故ナマケモノを薬漬けに……?
・SNSのフォロワー数がそのままスペックとなる世界観。
・っていうかこの世界の寮長ってどんだけ栄誉なんだよ。寮母のミス・メイが人生かけてたのがグロい。
・だんだん顔がギャルに見えてくるアルファ。
・パソコンだって操作するアルファ。エミリーが自分を攫ってきた人間の仲間だと誤解し、密かにキレる。
・ナマケモノが、①ジュースにドラッグを仕込む、②笛を吹く、③ドッジのボールをキャッチする、④バカンス気分で肌を焼く、⑤ジュースの瓶を開ける。
・⑥ポップな音楽と共に、続々と寮生を殺していく。
・それに対して何の騒ぎにもならず、寮長選挙に勤しむ寮生たち――って、
・誰かツッコめよ!!!
・明らかにIQが高すぎるナマケモノに! 寮の仲間が消えてることに! 選挙してる場合じゃねぇ!!!
・マディソンがホラー名物・減速しない車で轢かれた! 唯一の良心が!
・寮長を選ぶセレモニーナイトの宗教みよ……なんで黒魔術っぽい格好なんだ……。
・車を運転するアルファ。これくらいじゃもう驚けない。
・マディソンの人工呼吸器を止め、一緒に自撮りして『このあとどうする?』とタグづけするアルファ。
・いつの間にSNSのアカウント作ったんだ……まあこいつならこれくらいできるか……(洗脳完了)
・やっと寮生が消えている現状を訝しんだけど、遅いわ。
・エミリーとブリアナの共闘……来なかった!
・シャワー室で一斉感電させる優秀なキラケモノ。ターザンしてて楽しそう。
・日本刀を持って応戦する友人・ゼニー。そしてまさかの生還帰還するマディソン(よかった)。役に立たないエミリーの彼氏。(名前忘れた)
・寮長のティアラをトドメに使うのは痺れた。
・アルファの最期の言葉、「おうち……」。
(しゃべったこととその切なる願いのどっちに注目すればいいんだ)
👄殺人避妊具👄
【キラーコンドーム(1996年/ドイツ)】
ニューヨークの街のホテルで、男性のイチモツが食いちぎられる事件が多発した。
マカロニ刑事は事件を追い、かつてのオトコ・ボブに付け回されたり、男娼のビリーと意気投合したりしながら、犯人は人喰いコンドームだと突き止める。
片方だけ食われた睾丸の仇を取るため、マカロニ刑事は執念を燃やす。
一言感想
→パケ詐欺に該当しそうな、むさ苦しいお色気×ハードボイルドSF
最後の最後まで雰囲気だけはいっちょ前だった。
このヤベェコンセプトで、終始マカロニ刑事がシブく独白しまくってハードボイルドな雰囲気を出すのすごい。
イチモツを丸呑みしたコンドームがチョロつくという狂った絵面なのに、謎に背景美術とか着ている服の色使いやらがレトロでオシャレというカオス。
円盤のパケもサムネもブロンド美女なのですが。
中身はゲイの裸とボンテージ祭りなので、「パケ詐欺にならんか……?」と変な心配が生じました。
真相は、
『聖書に避妊と同性愛はない。それは神の意志に反する。だからそんなイチモツは不要!』
と考えた女医が、科学者を監禁してキラーコンドームを作らせた、というもの。
つまり『多様性』『不寛容』がテーマ……なのはいいけど、そこからこのコンセプトにするのはどうかしている。
その他ツッコミ一覧
↓
・初っ端から単位と引き換えに未成年と『取引』する教育者。よーし早く食いちぎれ。
・未成年女子:「あれがセックスなの?」←食いちぎられてよかった!
・影絵でマカロニ刑事のイチモツの立派さを表現するのやめぃ。
・いやコンドーム動いとる――🫢
・つか喋っとる――🫢
・世界初&唯一、コンドーム視点の世界――🫢
・食いちぎってこんもりしたキラコン、ゴキの速度で逃げていく絵面。シンプルに悪夢。
・マカロニ刑事:「俺はシチリアの出だ。許さない」(マフィア的な思考?)
・元カレ・ボブにシャワー中に襲われるマカロニ刑事。
・そのバッグにそのサイズの包丁は入らんやろ&『サイコ』パロディやめろ。
・下水道から出てきて、はしゃぐキラコンたち。
・男娼ビリーと再会し、盛り上がってエレベーターの中で致すマカロニ刑事。
(しかもボブと仲直りした直後。燃え上がる二人のBGMをボブが歌っているという地獄。三角関係ですらなかった。これはNTRとかBSSってやつだろうか)
・とりあえず迷惑だから部屋に行け……と思いきや、開かないようにボタンを連打したせいでエレベーター壊れた。(逮捕されろ)
・しかし、ビリーの真剣な想いをはぐらかすマカロニ刑事。
・マカロニ刑事:「おまえのような若いイケ面が俺なんかにうつつを抜かすな……🚬」
↑貴様やることやっといてその言い草ァ。
・ジョーズのパロやめろぃ。
・教会の下に隠し階段があり、そこが黒幕のアジトだった。
・キラコンことボリスは、ゼリー状の食物を欲しているのでイチモツを狙う。(他にもあるやろ……)
・ゲイ仲間もビリーも囚われ、マカロニ刑事専用の ギガントキラーコンドーム 登場。
(昔のロボアニメ感)
・キラコン水陸両用だった。めっちゃ太った鯉みたいな動きで大変気色悪い。
・黒幕女医、マカロニ刑事の説教と多くの人々の咎める視線を受けて、
黒幕:「アァーーーー!!」
と叫びながら、コンドームが浮かぶ汚水の中にダイブ。
・何だこれ。まじで何だこれ。
・ラストはハッピーエンド。二人でシチリアへ。お幸せに。(投げやり)
・EDで「コンドーム♪」って歌っていたような気がするけどこの映画なら別におかしくはない。(麻痺した)
🦀殺人カブトガニ🦀
【キラーカブトガニ(2021年/アメリカ)】
車椅子の少年・フィルは、プロムで恋人のマディと踊るため、義足の開発に勤しんでいた。
一方、フィルの兄・ハンター保安官代理は、巨大なクジラの死骸を発見する。
それは放射線を浴びて凶悪に進化したカブトガニの仕業だった。
一言感想
→グロ造形が素晴らしい&珍しいジュブナイルホラー。
(ただしラスト15分で怒涛のジャンル変更する)
意外なことに『グロ造形』がめっちゃ凝ってました。
冒頭が 『砂浜の上をルンバの如きぬるぬる動くカブトガニ』 と 『もうちょっと頑張れな原子力発電所の爆発CG』 だったので期待してなかったのですが。
冒頭のカップル殺害のシーン(なんと開始2分半で達成)は、血糊の量も多く、キラカブに顔を食われる彼氏を助けようとしたら、逆にトドメを刺すことになったり。
捜査中の兄のハンターが、ふと手をついた岩にぬるっと内臓が放置されていたり。
さらに冒頭の犠牲者の女子が 目玉ビヨン 状態で立っていて「カブトガニー!」と叫ぶなど、一捻りがあって最高でした。
それがまさにあんなことになるなんて……(遠い目)
その他ツッコミ一覧
↓
・彼女とダンスするため、義足を開発する少年という飛び道具な設定が最高。
・エモリウム・クラスター・グラムとかいう『凄い電池』。明らかな伏線。
・電飾みたいに光るキラカブの目玉。
・地味に「キューキュー🥺」としゃべるキラカブ。
・小さければまあまあ可愛いキラカブ。
・しかし、甲羅が割れて脱皮すると、中からでっかいのが生まれるのでやはり可愛くない。
・無事に義足が完成したフィル。プロムへGO!
・マディ:「背が高いね」←あらロマンチック☺️
・しかしホラーにおけるパーティー会場は惨劇宴会場だから……ってことでキラカブ乱入。
・音楽にノり、ニット帽で皿を回すキラカブ。
・UFOキャッチャーをしたり、ビールがぶ飲みしたりと好き放題するキラカブに既視感。
・「これグレムリンかぁ!」と思い当たる。
・しかしキラカブ、死体を操るという蛮行をカマす。
・しかもエイリアンみたいな姿に進化した。もう完全に可愛くない。
・車でゆっくりと避難中の主人公たちに食事を目撃されて視線を寄越すキラカブ。でも「いいよ……その調子」って言われたら食事再開するのが謎すぎて爆笑。
・フィルの家に戻り、キラカブに対抗できる『何か』を作り出す。
(通販か動画みたいにアイテムをこっちに見せつける演出なに……?)
・AVを観る上に、良き保安官フランガンの死体を操る外道なキラカブ。
・そしてとうとう最終決戦――
巨大キラーカブトガニVS巨大ロボット
(操縦者:フィル)
・そうはならんやろ!!!
・ラスト15分だぞ。ロボットものにジャンル変更するかフツー。わんぱくすぎるわ。
・巨大キラカブの目が妙に可愛い。
・「忍者の剣は必携だ」。←だからその忍者推しは何?
・【悲報】キラカブ、やたら股間を狙う。
・死亡フラグが立っていた兄貴、無事に帰還&「俺のお弟に手を出すな!」と無人の車を突っ込ませる。
(ここCGではなくミニカーがよかったなー)
・フィル以外の4人:「YES!!!」
フィル:「僕の人生で最高の日を奪いにきたのか。
許さない
それがたとえ車椅子でも。カブトガニでも!(※意訳)」
・必殺技はエモリウム・クラスター・グラムによる電流攻撃――!!
・どう見ても鼻水攻撃ーー!!
・キラカブ、倒れる。フィル、ロボットの股間から出て来るのやめろ。
・ハッピーエンドっぽいが、他のキラカブは……と思いきや。
マディ:「フィル、出勤よ」
・まだいっぱいおるんかい巨大キラカブ。
・しかも背景に高層ビルと富士山とスカイツリーって日本に渡ったんかい。
・EDは、忍者推しのラドゥの歌と惨劇パーティー会場の掃除シーン。もうツッコむのもしんどい。
・『本作の撮影中にカブトガニは一切傷つけてません。ビーチで見かけてもいじめないで。噛みつかないから』。←あ、はい。
……
…………以上です。
もうツッコむのもしんどい。
(2回目)
楽しかったけどこれはやばい。
この手のやつは連続して鑑賞すると、だんだん脳の一部がおかしな方向に進化しそうで怖い。
まじで怖い。
――と、『キラーをつければいいと思っている』界隈の恐ろしさを痛感した次第です。
けれど、得るものもありました。
トンデモトンチキな内容ですが、登場人物たちは皆、真剣そのものなのです。
制作陣もきっとそうでしょう。
めちゃくちゃでも、展開が突飛でも、発想がどうかしていても。
楽しいホラーを作りたい!
できれば一緒に楽しんでほしい!
そんな気持ちであふれていました。
自分もそう在りたいです。
ゆっくりでも、時につまずいても、楽しい作品を作っていきたいと思っていますので、
これからもどうぞよろしくお願いします!

と、綺麗に〆たところで。
次回の更新は、アルファポリスさんで連載&コンテスト参加作品の宣伝記事です。
お時間あるときにでもお読みくださいますと嬉しいです!
ホラー映画の感想記事は、再び間を置いて、4月7日土曜日です。
( ・ω・)<原稿のためお休みいただきます!
2024年制作、日本のホラーミステリ、
『この動画は再生できません THE MOVIE』の話をします。
(✿´ ꒳ ` )<早く観たい! あまりにも観たい!
鳥谷綾斗




