人生はB級ホラーだ。

良い作家さんになりたい鳥谷綾斗のホラー映画中心で元気な感想ブログ。(引っ越しました)

映画/コカイン・ベア

アマプラで観た映画です。
2023年制作、アメリカのアニマルホラーコメディです。

 

 

 

 


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【あらすじ】
1985年、麻薬密輸人がラリって、飛行機からコカインと共に落下した。
そのコカインは、国立森林公園に住まうアメリカグマに食われる。
結果、クマは凶暴化し、人間に襲いかかる。
一方、看護師のサリは、娘のディーディーとその友達のヘンリーが、無断で森の奥――コカインベアの領域内――に入ったことを知る。

 

 

【ひとこと感想】
まさかの実話ベース、ほのぼのグログロはちゃめちゃコメディ!

 

※全力ネタバレです。

 

 

【3つのポイント】
①カメラ目線のクマちゃん
②そこそグロい
③暗くて見えない暗イマックス

 

【①カメラ目線のクマちゃん】

前回 前々回と、小難しい話が続いたのでブレイクタイムです。
(前々回の記事とか何回『男性性』と書いたことか)

そこで選んだのが、 『🐻クスリをキメたクマが大暴れ!😱』 というシンプルでインタレスティングなこの作品。
愛称は『ラリックマ』です。誰がうまいこと言えと。

しかもこちら、1985年、アメリカのジョージア州で起こった実際の事件がモチーフ。

( ・ω・)<事実イズ奇なりモアザン小説!!!

(※世界一てきとうな英語(※ですらない))

OPは、

 

アメリカクロクマには縄張り意識がないので遭遇したら反撃すべき byウィキペディア

 

という死ぬほど信用ならない文言から。

そしてお決まりのようにカップルが最初の犠牲になるのですが、別に真っ昼間からおっ始めるわけでもなく、将来の話をしながらハイキング中でした。

そこに出くわす、木に頭をぶつけるクマ。

「やべえ」と後ずさりしてももう遅い。

あっという間に餌食となり、コカインベアはガオーと叫び、カメラ目線を寄越します。

ここでタイトルバーンです。王道演出大好き。
からの、蝶が飛んできてそっちに目を向けるクマちゃん。

 

コカイン・ベア感想

 

とってもメロい始まりです🥰

 

 

【②そこそこグロい】
マルチーズのワンちゃんもいます。
刑事さんちのロゼットちゃんです。まじきゃわ🥰

しかもアメリカ産のアニマルホラーは、『人間が何人死のうが犬は何がなんでも絶対に無事』であるものなので、安心して観れますね!

絵描きな中学生・ディーディーとヘンリーが森の中で、コカインを見つけ、味見(!)をしたらさあ大変。
とっくに中毒になったクマに襲撃され、母親のサリや、公園の警備隊員のおばちゃんやおっちゃんを巻き込み、ギャングや刑事やらどんどん人が集まってきます。

さて、肝心のコカインベア。
リアルな着ぐるみタイプで予算を感じました。

これはサリと木を挟んで急接近するシーンです。なんで襲われないんだよサリ。

 

コカイン・ベア感想

 

木登りがサクサクすぎで重力を感じません。
コカインの匂いを嗅ぎつけて、木から木への移動の仕方が完全に虫のそれでした。

人間は宙吊りになったま食われたりとまーまーグロいんですが、それよりコカインベアの動きが面白い。

セミみたいにポトっと落ちてきて、そっこーで人間を食う。
・公園の管理センターであるログハウス内にて。ドアを開けたらクマがおっちんしていた。

・前足を使う動きがゴリラというか霊長類のそれ。

・ドアの窓ガラスを手(前足)で突き破って人間を襲う。
(『エルム街の悪夢』のラストのように!)

シュールさがどんどん増しますが、通報を受けた救急隊が到着してからが真骨頂。
救急車で逃げようとするのですが、まだ生きている仲間を置いてこうするのが人でなしすぎる。

けれど後ろのドアが全開で、クマは猛スピードで追いかけてきて、このままだと追いつかれる!

 

警備隊員(?):「早く閉めろマヌケーー!!」

 

結果、全員死にました。
警備隊員のおばちゃんが爆走中の車から射出されて、顔面スライディングするのが痛そうでしたが。

( ・⌓・)<はちゃめちゃコメディやぁ……

感心したあと大笑いしました。あー元気でる。

 

【③暗くて見えない暗イマックス】
一方、森の奥のではサリと刑事さんとギャングが、コカインのある東屋に大集合。

ここでも、何故か部下ギャングがコカインベアに覆い被され、そのまま昼寝されるという意味わからんシチュが爆誕します。

 

コカイン・ベア感想



 

逃亡するために、刑事さんが東屋の屋根からコカインを撒き散らします。
その様はまるでホワイトクリスマス。

 

〝It's cocaine Christmas〟

 


かましいわ。

空中に舞うコカインを吸って、マタタビニャンコモードになったコカベア。

人間とお手々を合わせて、相撲かダンスかハグかキスかのポーズになるコカベア。

この隙にとっとと人間たちは逃げればいいのですが、サリを娘を探すために残ります。
さらにギャングたちはコカインの奪取を諦めず。愚かなりホモサピ。

ここで重大な事実。コカベアはメスでした。
すなわち、子どもがいるのです。

( ・ω・)<コグマちゃんまで!?

大サービスだなこの映画。


ディーディーがいる&コカインがある、クマたちのねぐらに向かう一行。
なんか若い女性警察官の裏切りやら、悪いギャングがサリたちもクマもまとめて始末しようとするやら、大盛り上がりの展開だったのですが――

なんか画面がめっちゃ暗くてよく見えないっていうね。

( ・⌓・)<暗イマックス……

かなりしょんぼりしましたが、結果的には悪いギャング以外は無事でした。めでたし!

 

【まとめ:エンドロールも見逃すな!】
恐怖の一夜は明け、それぞれが行くべき場所へ。

ご主人を失ったロゼットちゃんは、無事に別の人(良いギャング)に引き取られました。

サリたちは病院に向かいます。
途中にある人間の死体を見ないふりして通り過ぎていたのがシュール怖かったです。

最後は、川べりに遊ぶコカベア親子。
こっそり登山客が撮影するのに気づいて、ガオーとカメラ目線。ファンサかな?

エンドロールにも後日談。
ロゼットちゃんを引き取ったギャング。
彼は、コカベアに切断された指をポケットに入れておいたのですが、

なんと、ロゼットちゃんにその指を喰われました。


( ・ω・)<わーお。

可愛い愛玩犬でも結局のところ畜生。
油断せずに共生していこうね――という制作側のメッセージかもしれません。(?)

 

【余談:動物への愛があふれていた】
サメ映画しかり、アメリカのホラーは非常に動物を大切にします。

 

「『犬は殺さない』に俺は一票だ」

 

(人間にコカインを売ろうとはするが、犬の車内放置は気にかけるギャング)

他にも「子グマを撃て!」と言われたら、「やめろ! 子どもを巻き込むな!」とも言っていました。
(いやこの『子ども』はディーディーたちも含まれてるたぁ思いますが)

後味が良くて嬉しい☺️

 

 

次回は5月19日月曜日、
1998年制作、アメリカのSFコメディ、
トゥルーマン・ショー』の話をします。

1964年制作、アメリカのオカルトホラー、
『シェラ・デ・コブレ』の話をします。

 

( ・ω・)<アマプラで終了するので急遽!

 

 

鳥谷綾斗