人生はB級ホラーだ。

良い作家さんになりたい鳥谷綾斗のホラー映画中心で元気な感想ブログ。(引っ越しました)

映画/MEG ザ・モンスターズ2

アマプラで観た映画です。
2023年制作、アメリカ・中国の合作SFアクションでかつよサメ映画続編です。

 

 

 

 


www.youtube.com

 

 

【あらすじ】
メガロドン発見から5年後。
ジョナスは海洋不法投棄の取締官をしつつ、母スーインを亡くしたメイインの面倒を見ていた。
マナ・ワン研究所は設立10周年を迎え、所長ジウミンは幼魚から育てたメガロドン・ハイチとの絆を深めるのに忙しい。
ある日の調査中、ジョナスたちは海底ステーションを発見する。

 

【ひとこと感想】
前作よりすべてが大増量! でかつよモンスターパニック!(※犬は無事です)

 

※全力ネタバレです。

 

 

【3つのポイント】
①増えるのかと思ったら
②息苦しい海底探索
③リゾートサメ映画with古代生物

 

【①増えるのかと思ったら】
前作の感想ブログで、

( ・ω・)<『モンスターズ』ってことは増えるん?

と冗談半分で言っていましたが――

増えました。


メガロドンが増え、そのありがたみは減り。
(絶滅した古代生物という設定は星になった)

巨大タコや、水陸両用のデカいトカゲワニ魚(名称不明)が出てきました。

なんなら冒頭は白亜紀食物連鎖の頂点に在る全盛期メガロドンが出てきます。

改めてこんなのと戦ったジェイソン・ステイサム、もといジョナスやっべーとか思いつつ、当人は不法投棄の船で大立ち回り。

ついでに『中国映画み』も濃くなったような。
まさかのスーインが死亡し、代わりのバディ役がその弟であり所長のジウミン。
彼も なんでこいつ死んでないんだ 八面六臂の大活躍。

そしてジョナスの戦う敵が、メガロドンに加え、

レアアースを狙って環境破壊をする不届者&スパイ&傭兵
・巨大タコと謎のトカゲワニ魚

と大渋滞になり、タイトルに偽りなし! でした🦈🐙🦎🐊🐟

 

【②息苦しい海底探索】
さて前半、脱出ものに近かったです。

ヒラリー(吹替が朴路美さん!)率いる海底資源の不法掘削組織に狙われ、海底に放り出される一行。
(地滑り・瓦礫から逃れる潜水艦の場面、「ユニバでありそう」な迫力でした)

水深7,600メートルの海底を歩く、という展開なのですが、
あまりに美しく幻想的で、水の中、海の底だというのが不思議な感じ。どちらかというと宇宙歩行に近いイメージです。

未知の生物たちの領域。ゆらゆらと揺れ、キラキラと光るイソギンチャク状の生物。
うっとりと見惚れていたらヘビ(似の生物)に襲われる。

そして暗闇の中に何がかいる。

正体が見えないまま仲間が一人減り――酸素が残り少なくなると、途端に恐怖が増す。
美しさと紙一重の恐怖がありました。

それらを味わった後、メガロドンに襲われ、海底ステーションへ。

マナ・ワンのスパイもあっさり判明し、海底ステーションに閉じ込められます。
しかし我らがステイサム、じゃなくてジョナスは負けません。

なんと、

水深7,600メートルの海底を素潜りで移動するのです。


( ・ω・)<……

( ・ω・)<まあジョナスだからいけるか。

『副鼻腔に水を入れて60秒耐えればいける』と、調査員のリガスが言ったところで思考をぶん投げました。

いや実際いけるかどうかは分かりませんが。それはそれとして副鼻腔に水を入れるつらさをリアルに想像してしまってゾワっとしました。

その途中で、

( ・⌓・)<でけぇタコがいる……🐙

となり、ジョナスに恨みを持つ男・モンテスが現れ、
黒幕のヒラリーが クズ全開の発言 〜死に際が楽しみなやつ〜 をほざいたところで、脱出成功します。
船上での決戦からの――リゾート島です。

 

【③リゾートサメ映画with古代生物】
クライマックスで海洋サメ映画からリゾートサメ映画になるのはMEGのお家芸、ってなもんでして。
そしてリゾート島『ファン・アイランド』には、スペシャルビッグゲストがいました。

(ᐡ ᐧ ﻌ ᐧ ᐡ)ワンッ


ピピンちゃん――!?

前作でいちばんえらかった犬・ピピンちゃんです。なんでいるんだ。どんだけメガロドンと縁深いんだ。

そっから巨大タコも出てきて、リゾート地は悲鳴に染まり、
果たしてジョナスはサメと戦えばいいのかコマンドーたちと戦えばいいのか、
しかもトカゲワニ魚のおかげでジャングルパニック映画になり、
っていうか諸悪の根源のヒラリーがトカゲワニ魚で死亡ってのが惜しい気がする――

そんな観客(私だ)の混乱をよそに、ジョナスは 武器は手作りの銛のみというほぼ無装備で メガロドンと水上追いかけっこをしてました。

もはや観客置いてけぼりです。突然リガスが死者の金を盗むという外道になったのも含めて。

このトンデモ状況で、執拗にジョナスへの恨みを晴らそうとするモンテスは、「空気読めや」の一言です。
そんなだからジョナスに蹴られてメガロドンにお口キャッチされんだよエサ野郎!

タコの足を噛むピピンちゃんに癒されつつ、
ジウミンが往年のジャッキー・チェンばりの落下芸を見せ、
さらにジョナスが『ジョーズ』の名場面(サメに喰われそうになるのを足で蹴って食い止める)をパロったり、

巨大タコVSメガロドン

と、もーーーーめちゃくちゃでした。

しかしですよ。

( >ω<)<このめちゃくちゃこそ楽しいんだよなぁ!!

ハラハラドキドキ、ラストに向かうにつれて色々ぶん投げる。
それが許されるのがサメ映画――そんな鑑賞後感でした。
(※自分も真っ当な感想をぶん投げました)

 

【まとめ:「ガブリといくぜ オレはメガロドン♪」】
エンドロールに入る前、メガロドン視点の映像という面白さ。
そこから始まるRAPP。

 

♪( 'ω' و(و" ガブリといくぜ オレはメガロドン
捕食者の頂点 オレは有頂天 ₍₍ (ง ΦωΦ)ว ⁾⁾♪

 

聞きごたえしかないのでぜひ飛ばさずに。
そして最後に一言。

ピピンちゃんのご家族はもう山奥に引っ越せ。

 

【好きな場面:天然メガロドンのでかつよっぷり】
ジョナスたちがマナ・ワンの船で逃げ回っていた頃、メガロドン3頭もご到着。

スパイである雑魚キャラ・ジェスは、それを知っても余裕綽々でした。

 

ジェス:「このガラスは耐メグ仕様です😉👌」

 

→バリーーーーン!!&バクーーーー!!

……『耐メグ仕様』といっても、それはハイチ(マナ・ワンで飼育していたメガロドン)対象でしかなかった、というオチ。

 

天然メガロドン:「小娘と我を一緒にするな……」(ゴゴゴゴゴゴ……)

 

そんな主張が聞こえるかのようでした。

 

【おまけ:ダブルダディはいいものだ】
何故か死んでいた前作ヒロイン・スーイン。(非常に残念)
聡明なおてんばガールに育ったメイインには、『父親役』がふたりいます。

決戦間際、ジョナスたちはリガスにメイインを任せます。

 

リガス:「命をかけて守る」
メイイン:「私も命がけで(リガスを守る)」
ジョナス・ジウミン:「ダメだ!」「ダメ」

 

ラストシーンも、

 

メイイン:「まだ外出禁止?」
ジョナス・ジウミン:「当然だ!」

 

ダブルダディ、エモきかな。

 

🦈

 

さて、今回をもちまして2025年の『夏のサメ映画祭り』は終了です。
途中で休みを挟みましたが、ちょうど秋が深まった頃に仕舞いにできたかなと思います。

今年も楽しかったです。

最終的に 『予算潤沢サメ映画』縛り になりました。
来年は初心に戻って、『予算カツカツサメ映画』も楽しみたいと思います。あたたかみのあるCGが恋しいです。

祭りは終わりますが、サメ映画は永遠です。

だって『サメ』の季語は冬だから。
(まじで。大型で獰猛だからという理由だそうで。驚きました)

つまりサメ映画のシーズンはこれからなのです。

っていうかサメ映画って季語になるとしたら絶対に無季季語だよなと思います。

縛られない、自由であることこそがサメ映画の真髄。
これからもサメサメしていきましょう!!!

……。


( ・ω・)<なんだこの〆。

 

 

次回は10月27日月曜日、
2023年制作、韓国のホラーミステリ、
『トンソン荘事件の記録』の話をします。

 

 

鳥谷綾斗

映画/MEG ザ・モンスター

アマプラで観た映画です。
2018年制作、アメリカ・中国の合作SFアクションでかつよサメ映画です。

 

 


www.youtube.com

 

 

【あらすじ】
深海レスキューのベテラン、ジョナス。
彼は任務中に『巨大な何か』を感じ、全滅を避けるため仲間を見捨てた過去を背負っていた。
その5年後。マナ・ワン海洋研究所は1万1千メートルの深海の調査中に『巨大な何か』に襲われ、身動きが取れなくなってしまい、ジョナスに助けを求める。

 

【ひとこと感想】
(犬がえらすぎる)ジェイソン・ステイサム激推しサメ映画。

 

※全力ネタバレです。

 

【3つのポイント】
①でかつよタフガイvsでかつよサメ
②物語自体は王道
③「メガロドンの捕食動物はいない」

 

【①でかつよタフガイvsでかつよサメ】
コンセプトが完全にコレ(↑)でした。

要はでかくて強々な男=ジェイソン・ステイサムをカッコよく魅せるための映画です。

エビデンスはふたつ🦐🦐

ヒロイン(元妻と元鞘におさまるかと思いきやシンママとくっついた)・スーインを助けるため、ロクな装備もなしに巨大サメが暴れる海に飛び込む場面。

 

他の人々:「カッコイイ……✨」

 

観客の心の声を代弁する登場人物たち。
仲間の命がかかっていてどう考えても見惚れている場合じゃないのに、
「トゥンク……( ⸝⸝ ⌓ ⸝⸝ )」 (※死語)となっていました。
(ところでこの時ジョナスはまさかの裸足、ほぼ無装備でしたが、 『ジョーズ‘87 復讐篇』 と違って安心感がありました👍)

 

もうひとつはエンドロール後の特典映像=メイキング。

 

監督:「一番の見どころがステイサムだ✨」

 

と、堂々と言ってのけます。
さらに、

 

「タフガイにトラウマがあるっていいよね」(※意訳)

 

と、監督自身の『ヘキ』を語っていました。

わかる。

……わかりみのかたまり過ぎて首もげたー……
(※オタク特有の過剰表現)

加えて幼い少女と交流ですよ。でかつよなオトコが。
そんなん人類皆好きでしょってなもんです。

 

【②物語自体は王道】
そんな漢(オトコ)が戦うのに相応しいのは、やはり同じでかつよな存在。

そう。サメです🦈

コンセプトが既に魅力的なので、話自体はとてもシンプルでした。

何故、体長が25メートルほどもある巨大ザメが存在しているのか。

11,000メートルの深海で、200万年前に絶滅したはずのメガロドンが生きていたから。

サメ映画においてサメがどうにかなる理由言うたら、古代生物か原子力の影響と決まってるのです🤓

何故、その巨大ザメが今になって深海から人間を襲いにくるのか。

最初に領域内に入ったのは人間側。さらに、調査のための潜水艦が、サメの住処であるあったかい深海からの通り道を作ってしまった。
(今までは冷たい海水が防壁の役割を果たしていた)

理由づけがきちんとしてて好感度マックスでした👍

他にもスーインが完全に『父の娘』だったり、
日本人研究員・トシの自己犠牲&愛するひとへの手紙だったり、
気さくだけどアホな富豪も出てきたり、過去の確執があったり、やはり基本を踏んでこそのエンタメだよな と観ていて気持ちよかったです☺️

 

【③「メガロドンの捕食動物はいない」】
舞台は深海から海上へ移り、ジョナスたちは戦い続けます。

その間、 『実は2頭いましたイエーー✌︎('ω')✌︎ーーイ』 などんでん返し、ジョナスとスーインのむずキュン展開、因縁があった相手の死、アホな富豪の死などイベントラッシュ。

そうしてクライマックスは、人々がごった返すビーチへ。

そこから始まるメガロドンによる人間ビュッフェ。

サメが襲い放題食い放題を満喫する中、まさかの救出ヘリ同士が不注意で衝突(これは意外だった)、研究所の船に落下して爆発し、登場人物のほとんどが海に放り出される展開に。

スーインの娘・メイインの賢さに舌を巻きつつ、ジョナスは最後の手段に出ます。

 

ジョナス:「失うばかりじゃない。大事なのは救うことだ」

 

救うことの難しさを誰よりも知り、「生き残るのは楽じゃない」と疲れた顔で言っていた彼は、自分が持つすべての力を駆使し――

海中でメガロドンの腹を掻っ捌きます。

( ・⌓・)<海中サメ解体ショー……!?

しかしメガロドンも負けません。ジョナスの潜水艦をガジガジします。

そしてタフガイとサメは共に海から 噴水の勢いで 打ち上がり――決着がつきます。

……という、めちゃくちゃハデなシーンだったのですが。

個人的には、その後の流れの方が印象に残っています。

なんと、海を泳ぐ普通のサメたち――メガロドンに比べたら小魚も同然なサメたちが、一斉に喰いに来るのです。

巨大で強大な古代生物。その捕食者は存在しない。
けれど、被捕食者であるはずの小さなサメたちが、大群でメガロドンを食い荒らす。

ああ、これが自然か。
怖くて美しい、そんな気持ちになりました。

 

【まとめ:犬がえらすぎる】
……などとカッコイイ感じに〆てますが、告白します。
途中で、タフガイもメガロドンも頭からすっぽ抜けました。

犬が出てきたからです。

人間ビュッフェの会場で、船上ウェディング中のカップルの飼い犬・ピピンちゃんです。

ピピンちゃんが海でピチピチチャパチャパと可愛く泳いでいたらサメ襲来。
小型犬の小さな体は荒波に消えてしまいます。

おかげでずっと気が気ではありませんでした。

「待って。犬の安否を確認させてからクライマックスに行って」と要望し、無事をひたすら祈っていたところ――

パチャパチャ人人人人 (   U・x・U) 人人人人パチャパチャ……


ピピンちゃーーーーーーん!

生きてました。まったくの無傷です。
こわい目に遭いながらもずっと泳いでいたのですピピンちゃんは。
えらい。えらすぎる。飼い主さんと会えてよかったね!
「犬尊い……🥲」と万感の思いで迎えた結末――だったのですが、

( ・⌓・)<なんでエンドロールの入りが『Mickey』?

と、即座に冷静になりました。
いや好きな曲だけど余韻。余韻!

 

【おまけ:お気に入りの場面】

メガロドン初登場前後。
スーインが乗った潜水艦が巨大イカに絡みつかれたところ。

( ・ω・)<吸盤が……でかいな……?

大きいことはいいことだ。そんなサメ映画でした。

 

次回は10月20日月曜日、
2023年制作、アメリカ・中国の合作SFアクションでかつよサメ映画続編、
MEG ザ・モンスターズ2』の話をします。

(ズってことは増えるん?)

 

 

鳥谷綾斗

思い出/大阪・関西万博(EXPO2025)ファイナル!

こんばんは。
大阪生まれの大阪育ち、地元を愛して生きております、

( ・ω・)<鳥谷です。


さて本日、2025年10月13日、
大阪・関西万博が いよいよ 最終日を迎えます。

自分は3回行きました。

朝万博(10時入場)、
夜万博(夕方5時入場)、
始発万博(6時半到着の9時入場)です。

パビリオンは、韓国館・シンガポール館・ベトナム館・オーストラリア館、
そしてイタリア館でした。

思い起こせば2018年(だったっけ?)。

万博が我が地元で開催されると発表されましたが、実感に乏しく。(それはそう)

そして2022年。
ロゴに加えて、公式キャラクターのミャクミャク様の御姿が発表されました。

 

ミャクミャク様!

 


(初めて買ったグッズのステッカーです)


どうした大阪。


と、一瞬思いましたが、同時に、


めっちゃ好き。


と、好き一色になりました。

細かい思い出はまた後日語るとして――

この半年間、万博があって楽しかったです。


なぜかというと、どの世代とも共通する話題ができたからです。

「万博行った?」「どうだった?」から始まる楽しいやりとり。

SNS全盛期の現在、ひとつのものが全世代に大流行りするというのはほとんどありません。
たとえばアニメ映画だってアニメを見ない層には話を振りづらいし、歌舞伎の映画だって幼年層には通じません。

けれど万博は、老若男女関係ないビッグイベント。
なんとなく、小学生くらいの時にあった「昨日のテレビ見た?」とか「最新号読んだ?」とかの会話に似ていたり。

だから現地に行かないときも、楽しさてんこ盛りでした😊🌻

図書館や市役所に行くたびに見かけた、『万博まであと〇〇日』の掲示物。
「あーもう来年かぁ」から「あーもうすぐなんだなぁ」になり、
「来週か!」になって、いつの間にか消えていた。


祭の終わりは寂しいものだな、と久々に思いました。


ありがとう万博。とってもとっても楽しかったです。
ミャクミャク様とこみゃくよ、永遠に!
どこにも行かず、どうかどうか大阪の守護神でいてください!


『イタリア館に6時間並んだ話』はまた後日!
いやほんっっっと大変でした。でもどうしても行きたかった!

 

 

鳥谷綾斗

映画/8番出口

映画館で観た映画です。
2025年制作、日本のサイコロジカル人格矯正ホラーです。

 

 

exit8-movie.toho.co.jp

 

 


www.youtube.com

 

 

8番出口

 

今朝、トーホーシネマズ梅田で観てきました✌️

 

 

【あらすじ】
多くの人でごった返す地下鉄。
喘息を患う青年は、いつの間にか地下通路を歩いていた。
どれだけ歩いても出口に辿り着かない。
ご案内の看板に書かれていたのは、『異変を見逃さないこと』『8番出口から外に出ること』――

 

【ひとこと感想】
ここまで膨らませるのすごいな!? 人格矯正脱出ホラー!

 

※全力ネタバレです。
※未鑑賞の方はもう本当に早く映画館に向かってください。完全なる映画館映画です。
津波描写と多少のジャンプスケアだけ注意です。

 


【4つのポイント(いつもより多い)】
①予告→「どうやって映画に!?」
サイコロジカル&三部構成
③「異変になった」おじさん
④最後は祈るような気持ち

 

 

【①予告→「どうやって映画に!?」】
原作は、実況動画を観ていました。
推し配信者さんはポッキーさんです。

なので「8番出口 映画化!」の速報を知った瞬間、

( ・⌓・)<どうやって!?

と思いました。

あの、ざっくり言えば『ホラー要素あり間違い探し』をどうやって最低1時間半の物語にするのか。

しかし、 ✨『主演:二宮和也✨ の文字を見た途端、 

( ・ω・)<こらぁ観なあきませんわ。

と決めました。
キャスティングってほんとに大事ですね。(文句を言うこともありますけども)

そして蓋を開けてみれば、
サイコロジカル、三部構成、そして(私の大好きな)人格矯正ホラーだったので、

(งᐛ)งヨッシャァアアアアア!!!!!


映画館で胸中お祭り状態でした。

 

【②サイコロジカル&三部構成】

 

サイコロジカルホラー
超自然的な現象や暴力といった直接的な恐怖ではなく、登場人物の精神的、感情的状態に起因する恐怖によって観客やプレイヤーに不安や混乱をもたらすホラーのサブジャンル
(ネットより引用)

 

ホラーゲームによくあるスタイルですね。
silent hill』(『f』はまだ未履修)に代表される、プレイヤーが物語世界の主人公に憑依するような、その場にいるような、自ら進むのが恐ろしくなる手法。

映画では『セブン』や『シャイニング』がそれだと言われますが、個人的には後者が近いかも。

これによく似た演出方法でPOV(一人称による主観カット=『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』など)がありますが、POVと違って、カメラの手ブレがなし。

冒頭は完全に、主人公・『迷う男』の視点でした。

彼の目に映るのは都会の満員電車。
誰もがスマホを見て、乗客(クソ)が赤ちゃんを連れた母親に怒鳴っても見て見ぬふり。

けれどそれをイヤホンで遮断する彼も、同じ。
そんな彼の元に電話が入る。別れたはずの恋人(『ある女』)からだった。

 

ある女:「妊娠した」

 

父親と会ったことがない『迷う男』は、その言葉に、強制的に人生の岐路に立たされる。

ふと気づくと、歩いていたのは『8番出口』につながる地下通路。
ここで、『迷う男』の顔がわかる=三人称視点に変わるのが本当に見事でした。

 

異変を見逃さないこと
異変を見つけたら、すぐに引き返すこと
異変が見つからなかったら、引き返さないこと
8番出口から外に出ること

 

『ご案内』と見せかけたルールを提示され、彼の脱出、あるいは彼への試験が始まります――

……と真面目に語っておりますが。

冒頭の演出のおかげで、映画への没入感がまじまじのやばやばでした。(語彙力)

実際の鑑賞時は、胸中で、

「シムラ、じゃなくてニノ(仮)、後ろ――! めっちゃ『引き返せ×3』って書いてるぅ――!!💢」
「ニノ(仮)、天井ぉ――!!💢」
「ニノ(仮)、横――!! その彼女めっちゃ異変ーーーー!!💢」

なんか途中でキレ気味になりましたね。気づいてくれなくて。(それはそう)

あと二宮和也さんの喘鳴がうますぎてこっちも息苦しくなりました。
(ところで私のファーストニノは『青の炎』の映画です)

異変を見逃し、リセットされた『迷う男』が出会ったのは、『少年』。

彼が毎回すれ違うビジネスマン風の男を指さすと、『迷う男』は告げます。

 

迷う男:「あれはもう人間じゃない」

 

【③「異変になった」おじさん】
ここからなんと、『歩く男』ことおじさんのターンです。

まさかおじさんを膨らませて、三部構成の二番目にするとは。匠の技を感じます✨

おじさんも、8番出口に迷い込んだ人でした。

『少年』と一緒に脱出しようと、異変を観察して次に進めたら「よっしゃ!」と喜び、たぶん自分のお子さんとあまり会えない境遇の人。

苛立ちを物にぶつけたり、怒鳴ったりするけれど、『少年』に笑顔を作って「ごめん」と謝る人。
(なんとなくモラハラDV系の気配も感じますが、はっきり描写されてないので割愛)

おじさんは、異変をうまく言語化できない『少年』を待たなかったせいで、6まで行ったのに間違えて、リセットされます。

そんな彼に、次に待ち受けた異変は、『出口がある』。
一目散に駆け寄るおじさん。『少年』は引き止める。
けれどおじさんはその手を振り払って、「俺は悪くない」と階段を駆け上がり、そして――

思いました。

たぶん、おじさんも「これは異変だ」と分かっている。
分かってはいるけれど、わずかな可能性に賭けた。
もうここにいたくないから。ここから抜け出したいから。努力が水の泡になることに耐えたくないから。

ここでニノ(仮)のセリフが効いてきます。

 

迷う男:「もうあれは人間じゃない」

 

( ・⌓・)<違うんだ……

おじさんは、どうしようもないほどに『人間』だった。こんな状況で、誰もが物語の主人公のように振る舞えるわけじゃない。

そんな『人間』であったおじさんは、8番出口に完全に囚われ、
異変のひとつである 『歩く男』 になってしまった。

なんとも遣る瀬無い。その前にいた『歩く女子』も含めて。

 

【④最後は祈るような気持ち】
けれど『迷う男』は、『歩く男』の過ちを回避できました。
『少年』と目を合わせ、話を聞いた。そうして迎えたのは、最終局面。

――やがて、『迷う男』は8番出口から外に出られた。

ここからはドキドキでした。
何せ、8番出口から出たのに、「おめでとうございます🎉」のファンファーレも「clear!」の文字もないのです。

「これクリアでいいんだよね? ここは現実だよね?」そんな感じです。

自販機で水を買って飲むシーンが一番ドキドキしました。

「これヨモツヘグイ(異界の食物を口にしたらもう戻れないというホラーで有名なルール)方式じゃないよね? 大丈夫だよね?」

病院にいるという彼女に「すぐに行く」と告げて、ちょっとホッとしたのも束の間。
冒頭と同じく、イヤホンを着けて満員電車に乗り、乗客(クソ)が赤ちゃんを連れた母親に怒鳴る場面に出くわしました。

祈りました。

頼む。良きエンドであれ。
実は地下通路から出られていなかったオチ、恐怖はまだまだ続くよムーブはやめてくれ。
そういうのは平成ホラーで充分だ。令和ホラーは素直に〆てくれ!!!!!

『迷う男』はしばらく動かなかった。
けれどイヤホンで周囲を遮断はせず、そして振り向いて――

そこで終幕です。エンドロールがクールでした。

このあと、『迷う男』はどう行動したのか。
自分は「助けた」に賭けます。賭けたいです。

 

【まとめ:人格矯正ホラーだった】

人格矯正ホラー #とは
ダメなところがある主人公が、恐怖イベントによって、ちょっと変化したり成長したりするやつ。

最近では 『Re:きさらぎ駅』 がそれに当たるかもです。

こんなサブジャンルがあるかどうかは知りません。単なるホラー好きの造語・ざっくり分類です。
ですが、自分はこれがあるホラーが 大好き なのです。

それにしても、制作側のこだわりというか愛というか主張を感じられて最高でした。

「駅でロッカーでホラーつったら『コインロッカーベイビー』だろ!」な勢いを感じる、赤ちゃんの泣き声大盤振る舞いとか。

途中で右側のドアが開いて、「電車に乗っていた自分」を目の当たりにさせるの怖かったなぁ……人は鏡を見るだけで発狂できるよね……とか。

おじさんのシャツがパツパツなの、めっちゃ非現実感あったなぁ……とか。

地下通路を何度も回るのは、『胎内めぐり』の暗喩なんだろうなぁ……とか。

生きながらに生まれ変わるのは難しいけど、きっとできる、というメッセージとか。

希望を感じられる結末でした。

( ・ω・)<ぜひ映画館で!

(音響の臨場感がすごくて、本当におじさんがそばで歩いているように感じられるぞ!)

 

【おまけ:めっちゃ嬉しかった】

お気に入りの異変=視線が動くやつが実写で見れたこと!🥰💕

 

【余談:エンドロールで驚いた】

ヒカキンさん、どこに出演シーンしてたんだ。

見逃しました。ゼロに戻ってしまった。

 

 

 

次回は、10月13日月曜日、
2018年制作、アメリカ・中国の合作SFアクションでっかいサメ映画、
MEG ザ・モンスター』の話を、やっとのこさ します。

 

( ・ω・)<サメ映画祭りの忘れ形見!(?)

 

 

鳥谷綾斗

創作四方山話/公募に全力投球すると決めた9ヶ月

やっと生きることを許された候、いかがお過ごしでしょうか。

( ・ω・)<鳥谷です。

 

どえらいご無沙汰になりました。
サメ祭も中途半端なところで終わってしまい、遺憾の意です。

さて今年、2025年。
刀剣育成ゲーム『刀剣乱舞』が10周年を迎え、大阪でミャクミャク様が守護せし万博がこみゃくの可愛さと共に開催された年の初め、
鳥谷はひとつの決意をしました。

( ・ω・)<今年はめっちゃ公募に出そう。

色々あってそう決めまして。

ちなみに結果ですが、前回のブログ の通りです。


ツッコミオコジョの主張


自画自賛ですがこのポンチ絵大好きです。公募ンヌ。

察してください。


一応、みらい文庫(児童書)では最終候補まで残り、アルファポリスホラミス大賞(ホラー)では奨励賞をいただきました。感謝申し上げます。

ですがそれ以降は美しく散るばかり。なんなら企画も通りゃしねえ(今年の頭に出したものですが)。
ライブで遠征に行った先でまでポメラって作ったというのに箸にも棒にもかからない。

(´•̥   •̥`)

それでも初志貫徹をブチ通し、iPadの縦式アプリの画面を文字で埋め尽くし、自宅にWordがないのでネカフェで作業し――

一番気合を入れる 予定だった 『横溝正史ミステリ&ホラー』にゆうべ応募しました。

ですが。

よくやったと思う前に。

自らのスットコドッコイっぷり、特にスケジュール管理能力が雑魚を通り越してプランクトンレベルなことを痛感した次第です。

こちら、1月の執筆記録になります。
そうです。31日昼の〆切の公募作品を、26日の夜に書き始めました。

 

呆れ返るオコジョ

 

最終日は完全に徹夜です。
何がアホって、自分の初稿は『人間が読むものではない』と自負する(※微妙に誤用)代物なので、その初稿を見ながら打ち直すというアクロバティック推敲をした点です。

そらぁツッコミオコジョ(理性を具現化した存在)も「バカじゃねーの」と言いますわ。

そしてこちらは9月の執筆記録。

 

言葉をなくすオコジョ


本気で成長していない。
何度同じことを繰り返すんだこのトリアタマ。

ちなみに3月もひどいです。そらぁ(以下略)。



( ・⌓・)<嗚呼……


この世に小説教室やシナリオセンターは数あれど。
スケジュール管理能力の爆上げ講座とか……ございませんでしょうか……。


そして昨日、〆切り当日に事件は起こりました。

ギリギリだけどなんとか間に合う! と、自宅で推敲作業をしていたところ――

パソコンことiMacくんが、眠りにつきました。

いや正確にはキーボードとトラックパッドが作動せず、本体は無事なんですが、そのふたつ無くして何ができるのか――


( 」゚Д゚)」オブワァアアアアア!!!
(胸中の雄叫び)

走りました。最寄りのネカフェまで。

ですが応募前に、もう一度頭から読んで手を入れたい、少しでも良いものにしたいと思うのが人情というもの。
しかしその日は夕方から出勤。

普通に間に合わず、推敲途中で退室しました。
「生活費! 年金! 社会保険料! 税金――!」と叫びながら。(クソ)

……改めて思いました。生活費の心配をせずに創作活動に従事できるってスゲーことだなと。

もしこのブログを読んでくださっている方がそうであるならば。
とんでもねぇアドバンテージだと誇ってください。

ちなみに退勤後、再びネカフェに行き、続きをして無事に応募できました。

めでたしめでたし――なわけがない。

そもそも〆切ギリギリになった自分が最悪です。

iMacくんは悪くありません。今年で14歳なんです。よぅやってくれてます。愛。

ですが別に、この数ヶ月間、執筆もせずにダラダラのそのそしていたわけではなくて。
その時その時で必死にやっていたと自負しています。

何より暑かった!!!
何だったんでしょうねあの猛暑炎暑酷暑! 真夏日じゃないわ命日だわ!

……とはいえ、もうちょっと要領よくできたのでは……と思っています。

(。ŏ_ŏ)

過ぎた時間はもう戻りませんし、
失敗は反省してそのことを前向きに活かすべきだという名言に従おうと思います。

自分はダメだと思い込むのが一番アレなので……そう、アレなので……

そんな感じで、突っ走ったわりにはスッキリしない〆でしたが。
得たものはちゃんとありました。

またweb上のコンテストやらでも、変なホラー好きは色んな作品を書いて出してワッショイワッショイと踊りますので、お時間がある時にでもお付き合いくださいますと幸いです!


それでは次は、ホラー映画の感想記事で! インプット楽しみ!!!

お読みくださり、ありがとうございました🎩🦉

 

 

 

鳥谷綾斗

 

 


……と、ここまで書いたときには気づいていませんでした。

自分がやらかしたことを。
一周回ってまじですげえ、スットコドッコイ村の村長どころか土着信仰の神だ。
嘘だろこの人(※自分)、何年やってんだよ。

もうまじでダメです。でも時間は戻らないんだよなぁ!!!

ただいま戦闘(公募原稿)中につき

お世話になっております。
計画性皆無なスットコドッコイ極まったホラー好き、

( ・ω・)<鳥谷です。

サメ祭真っ盛りの現在ですが、諸々ありまして、
9月はサメれなくなりました。


誠に遺憾です。


次回、映画感想記事は10月6日月曜日、
『8番出口』の話をします。

その次にこそ、必ずでかつよサメ映画『MEG』を!
10月にサメを観ることをどうぞお許しください。

今日で暑さが和らいだとはいえ、まだまだ油断できない季節、
どうぞご自愛ください!

 

ツッコミオコジョの主張



鳥谷綾斗

映画/ディープ・ブルー3

TSUTAYAで借りた映画です。
2020年制作、アメリカのサメアクション映画です。

 

 

ディープ・ブルー3(字幕版)

ディープ・ブルー3(字幕版)

  • タニア・レイモンド
Amazon

 

 


www.youtube.com

 

 

【あらすじ】
海面上昇の影響を受けて、海に沈みゆく人工島、リトル・ハッピー。
海洋博士のエマは、仲間と共にサメの繁殖地の調査していた。
ある日、元カレのリチャードがやってくる。彼らは実験施設アケイロスから逃げ出した、人工的に知能を高められた人食いザメを追ってきた。

 

【ひとこと感想】
ディープ・ブルーお家芸健在。物悲しさを感じる天才サメたちの映画。

 

※全力ネタバレです。

 

過去2作の感想はこちら。

 

word-world.hatenablog.com

 

word-world.hatenablog.com

 

 

【3つのポイント】
①正統なる続編
②人類は思い出した
③クライマックスはハラハラしどおし

 

【①正統なる続編】
前作のアケイロスで作り出された天才サメ、ベラ。
今回はその子どもたちが実質上の主役です。

( ・ω・)<立派になって……✨

と、サメに対して親戚ムーブをかますほど感慨深いです。

海に沈みゆく無人の村、という現実と幻想がうまくミックスされている研究室が舞台。
博士のエマ、エマのお目付け役のショー(ぶっちゃけ推せる)、助手のスピンと日本人留学生のミヤ。
現地民のバハリとナンディもいます。
(キャラ立ちバリバリで嬉しい)

そこにやってくるのは、3匹のサメと、エマの元カレ・リチャードとその仲間たち。

ネタバレしますが、その仲間の一人のルーカスが今回のクソ野郎です。覚えておいてください。(?)

 

【②人類は思い出した】
リチャードたちは、「気候変動で攻撃性が増したサメを捕獲しにきた」と言いますが、それは真っ赤な嘘。

単刀直入にいえば前作の尻拭いです。
そのために島や村を爆破し、サメの繁殖地も滅ぼそうとします。

そして3匹の子ザメたちはやってきたのは、

ベラの、音波を電波に変える発信機の周波を小ザメたちがキャッチできて、第六感、つまりテレパシーを使えるようになったから です。

(   •̀д•́ )<ッ……なるほど!!

これを応用すれば人間もテレパシーを使えるようになるそうです。なるほど!!

リアリティはさておき、自分は創作物における 無茶苦茶なんだろうけど筋をゴリ押しする理屈 が大好きです!
こういうのを見たいから映画観てんだよこっちはってなもんです。

そして対立するエマチームとリチャードチーム。

しかし真の悪役であるルーカスが無双。水鉄砲みたいな見かけの銃で攻撃します。

(村を破壊するな! ひとさまの住処だぞ!)
(最近こういうのに怒りを覚えるようになりました)
(オープンハウスのCMの「コノヤロォオオオ」ってやつです)
(※余談)

それに対し、リチャードは毅然と言い放ちます

 

リチャード:「サメの方が心がある」

 


それな!!

 

リチャード:「お前と生きるより、彼女と死ぬ」

 

そしてエマを助けに海へ飛び込むリチャード――

→パクーーーーー!!

 

Σ( ⊙⊙)!!

食われました。イルカがエサを空中キャッチするあの感じで。リチャードが。主人公の元カレというどう考えても生き残る枠やろ的存在が。


……そのとき、人類(私のことだ)は思い出した。

ディープブルーのお家芸を。

すっごい真っ当なことをいう人(①の富豪ラッセル)が真っ当なことを言った直後、サメにBAITされる衝撃を。

サメ……イッツ無慈悲。
(無関心というべきか)(善人も悪人も関係ない的な意味で)

それを目の当たりにしたルーカスがクズでした。

 

ルーカス:「サメ好きめ⭐️」

 

この言いようです。こいつの死に様が楽しみですね😇

 

【③クライマックスはハラハラしどおし】
リチャードの件以降、緊張感が増しました。

特にスピンとミヤ。実は両思いだった二人は、気持ちを伝え合えます。

観てるこっちは落ち着きません。

やめろスピン。死を前に愛を伝えたくなる気持ちはわかるが今はそういうええ感じなことを言うな。
おまえこれディープ・ブルーだぞ。自分が何の世界にいるか自覚しろ。

ほら案の定「助かった」と言った直後にサメが床下から床材破って、
→パクーーーーー!!

 

ついでにルーカスの仲間も、ショーとの格闘の末にシャークアタックで生首チョンパされました
(その死体を囮として再利用するの、マジSDGs

 

【まとめ:爽快感などない】
なんとかルーカスに一矢を報いた後、エマはサメたちを処分することに決めます。

同じように、ルーカスもエマの手で処分。

どこまでも自分たちを基準とし、躊躇なく命を奪い生態を壊す『人間』である彼を、サメに片づけてもらってはいけない。

それが人間の責任だからです。

決戦の最中、エマはずっと一緒だったショーを喪い、

 

エマ:「ごめんね」

 

と謝って、サメをゴミ圧搾機にかけて殺し、罰のようにその命と血を浴びます。

ピンチを助けてくれたサメのサリーに見送られ、エマたちは、船でディープ・ブルーへ。

サメ映画特有の爽快感などない。
子ザメたちが発信機の周波なんかを恋しがってこの島に来た――という事実も踏まえて、

あまりにも物悲しい……と感じるラストでした。


……

…………だったというのに!

エンドロールの曲がやたらポップで思わずずっこけました。
バカンス気分か! 「ヘイ!」じゃないよ!

( ・ω・)<余韻! おろそかにしないで余韻!

 

【余談:推しはショーです】
いいですね彼。
亡くなったエマの父親の親友です。エモい。シンプルに好きです。

しかし面白かったのは、『人類は愚か』枠のルーカスにも名言がある点。

開始25分前後、 水中スクーターを持ったまま血と臓物をなびかせ(さながら魚の糞のように)海中を流れていく死体 という恐ろしい姿にされたブラウンさんに対して、

 

ルーカス:「ブラウンの話をするなら敬意を払え」

 

悔しいですが深みを感じました。

 

 

次回は、9月22日月曜日、
2018年制作、アメリカ・中国の合作SFアクションでっかいサメ映画、
MEG ザ・モンスター』の話をします。

 

(   ´•̥   •̥`)<公募の原稿追い込み時期なので変更します……

 

次回は、10月6日月曜日、
2025年制作、日本の脱出ホラー、
『8番出口』の話をします。

 

 

鳥谷綾斗