人生はB級ホラーだ。

良い作家さんになりたい鳥谷綾斗のホラー映画中心で元気な感想ブログ。(引っ越しました)

映画/ジョーズ‘87 復讐篇

夏の暑さに完膚なきまでにやられてます。

( ・ω・)<鳥谷です。

毎日、「一切整わないサウナ! 一切整わないサウナ!」と叫びながらヘロドロに生きてます。
心の拠り所はこみゃく(万博の可愛いあの子)です。

例年、8月限定だったサメ祭ですが、 ここまで暑けりゃ8月も9月もないだろうよ ってな勢いで、9月ものんびり続行します🌻

ですが公募原稿との戦いのため、まったり進行になります。すみません。
のんびりお付き合いただければ幸いです。

 

🦈

 

アマプラで観た映画です。
1987年制作、アメリカのホラーサメアドベンチャーです。

 

 

ジョーズ4 復讐篇 (字幕版)

ジョーズ4 復讐篇 (字幕版)

  • ロレイン・ゲイリー
Amazon

 

 


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【あらすじ】
サメに襲われすぎな町・アミティ。
かつて巨大ザメと戦ったブロディ署長が亡くなり、妻エレンは次男のショーンと暮らしていた。
しかしクリスマスの時期、ショーンはサメに食い殺されてしまう。
エレンは長男マイクに、「サメは私たちを狙っている」と訴える。

 

【ひとこと感想】
ジョーズよ永遠に! サメとブロディ一家の復讐合戦!

 

※全力ネタバレです。

 

 

【3つのポイント】
①主人公はまさかの妻
②アミティからバハマ
③恐怖を乗り越える姿はあったけれども

 

【①主人公はまさかの妻】

全体を通して意外だったのはこの点でした。

ブロディ署長が心臓発作で召されて(パケのあらすじではサメの犠牲になったとされますが、サメへの恐怖で死んだのでそう表現したらしいです。なんで?)、アミティにサメが襲来するとあったので、

( ・ω・)<きっと戦うのは息子たちなんだろう……

と、予想しました。ハズレでした。

それどころかショーンは冒頭で死亡。
(讃美歌の合唱の中でサメられました=サメに喰われる)
(メリーサメリマスとか思ってごめん)

そしてエレンは、ブロディ署長の遺志をマイクたちに伝える役割になるんだろう……と思っていました。

まさかご本人が船を出して復讐に乗り出すとは。

予想外に感じたのは、彼女が『母親』であり『祖母』だからでしょう。
でもこれは偏見なのです。いくつになっても人は戦っていい。戦うべきだ。

さすがアメリカ。ファイナルガール文化の発祥の地。
ゾンビアマゾネス(バイオ映画のアリスとか)の爆誕の国ですね。

……と。

ここだけ書くとさも自分好みの映画なのですが、そこに至るまでのアレコレがなんとも アレ でした。

 

【②アミティからバハマに】
ショーンを喪ったエレンは、マイクの誘いでバハマに向かい、嫁カーラ、孫シアと過ごします。
(ところで兄弟両方『3』と伴侶が違うね??)

そこでパイロットのホギーと出会い、新たな恋を見つけます。
一方、マイクの巻貝研究の仲間・ジェイクは海中で それ と出会います。

 

ジョーズ4のサメ



 

ぬるっと登場するサメ。
ここから殺戮ターンかと思いきや、何故かジェイクは襲われませんでした。

 

ジェイク:「なぜ熱帯の海にサメが?」

 

その答えは徐々に明かされます。

このサメの狙いは、一貫してブロディ一家。

(たぶん)1か2に出てきたサメの関係者のサメが、復讐のために、ブロディ一家の気配を追える超能力 が目ザメて、わざわざバハマまで追ってきたのです。

そしてエレンも、夫と子を奪われた復讐心によって サメを察知する超能力 に目ザメました。

つまりこれは、
サメVSエレンの復讐合戦だったのです――いや待てちょっと待てほんと待て。

ジョーズ』にそういうのは求めていない。

いやまじで求めていない。他のサメ映画なら超能力が出てこようが空を飛ぼうが川に出ようが許容範囲内なのですが、『ジョーズ』のタイトルを冠しているのならそれはダメだろ。

あくまで『普通のめっちゃ凶暴なサメ』の範囲内でがんばってくれよ。

まあでも、この時点では 『そういうもの』 だと無敵の呪文を唱えて、切り替えました。

しかしその後。

娘と遊ぶマイクの顔が、亡き父(ブロディ署長)と同じだった……などのヒューマンドラマ。

サメとの海中鬼ごっこのハラハラシーン
(酸素ボンベを使ってジェット機ばりの勢いで海底から浮上するマイク。耳とか大丈夫なのか)

それらを経て、とうとう孫のシアが狙われます。
大切なものをこれ以上奪われないために、エレンは単身、船を出します。

無装備で。

 

【③恐怖を乗り越える姿はあったけれども】
エレンの出立の前に、

 

マイク:「怖いんだ。このままじゃダメになる」

 

と言って、マイクが再び海中に潜るシーンがありました。無対策で。

ブロディ親子両方に思いました。


( ・ω・)<無策で……?



いや確かに自分は、ホラー映画における『恐怖を乗り越えようとする姿』を敬愛していますが、無謀と無策は違うと思います。

何の手立てもなしに、ド普段着で武器も持たず海に繰り出すエレン。どうかしてると思います。

ほら見ろ。
なんかよく分からんうちに、謎の爆発が起こってサメが木っ端微塵になって、確実に食われたと思ったジェイクがほぼ無傷で発見されたやないかい。

……エレンが船のマストをサメに突き刺す寸前、『1』のブロディ署長の映像が流れるのはエモかったです。

 

【まとめ:『ジョーズシリーズにトドメを刺した』】

いくら『ジョーズ』が「サメを扱った映画」の金字塔だったとしても、
トンチキサメ映画の始祖にまでならなくてもいいのでは……と、アミティの美しい海に想いを馳せました。

どうやら2種類のエンディングがあるそうです。
もうひとつの結末は、エレンに折れたマストを突き刺されたサメが海に沈んでいくというもの。
ラストに爆発が欲しかったんだなぁ、と思いました。

 

【余談:発見】
基本的に、エレンの『第2の人生・恋愛発見物語』の面が強く、ついでにマイク夫婦のイチャイチャも多め。
特に首を傾げたのは、

 

(夫婦喧嘩をするマイクと妻カーラ)
(カーラは芸術家。バーナーで火をボボボボと出して夫を威嚇する)
マイク:「怒れる芸術家とメイクラブしたい😘」
→ベッドにダイブ🛏️

 

退屈が過ぎる。
人類のイチャつきに興味がないのもありますが、一番の原因は、

サメに対処しようとしていない。

という点に尽きます。
映画や物語の面白さには、『問題をなんとかしようとする姿勢』が不可欠なのだなぁと学びました。

ちなみにラスト、サメが吠えます。やっぱりトンチキサメ映画やないかい。

それでも『ジョーズ1』がこの世界に「サメを扱った映画」という概念をもたらした名作だということは変わりません。
偉大なるジョーズよ、永遠に!

 

 

次回は、9月8日月曜日、
2020年制作、アメリカのサメアクション映画、
ディープ・ブルー3』の話をします。

 

( ・ω・)<原稿します!🦈

 

 

鳥谷綾斗

映画/ジョーズ3

アマプラで観た映画です。
1983年制作、アメリカのホラーサメアドベンチャーです。

 

 

 


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【あらすじ】
かつてサメに支配された町・アミティのブロディ署長の息子、マイク。
施設エンジニアとして、恋人の海洋学者・キャスリンと共に大型水族館に勤務している。
開園前日、行方不明者が出て調べたところ、彼らは体長3メートルの人喰いザメを発見する。

 

【ひとこと感想】
人間の業がより深くなった、イルカショーサメ映画。

※全力ネタバレです。

 

 

【3つのポイント】
①今回の舞台は水族館
②深くなる欲と業
③決戦withイルカ

 

【①今回の舞台は水族館】
海沿いの町・アミティから移り、フロリダの大型水族館、シー・ワールドが舞台です。

海底王国や海中トンネルなどを有し、動くお金も段違いな場所。
けれど人類の欲の核は一緒。

「せっかく儲けようとしているのにサメなんかで頓挫してたまるか」

あえて露悪的な物言いで失礼します。

こう言うと「人間は愚か……」と結論づけたくなりますが、ウン百億のお金と多くの人の生活、そして『良いものを提供したい』という願いや情熱がかかっている施設なのです。

けれど、サメにはそんなもの関係ない。

勝手に領域に入り込んできた異物をエサと認識し、サメを締め出すゲートの修理するスタッフを食い殺す。

青い海中に沈む、赤い血をまとって白い骨が見え隠れするニンゲンの腕。
サメ映画で大好きな色彩コントラストです。

ここからきっと人類――というか『権力者』が、「サメが出ようと開園しないわけにはいかない!」と強行するんだろうと思いました。

しかし、
人間の欲深さは、そんなものではなかったのです。

 

【②深くなる欲と業】
サメを目撃したマイクとキャスリン。
襲われそうになりますが、飼育しているイルカが助けてくれました。
(ファンタスティック! イルカとサメの追いかけっこ!)

その報告を受け、写真家のフィリップと水族館の館長カルビンが提案します。

 

フィリップ:「うまくいけば利用できるかもしれない」
     :「撮影しながら殺せば、宣伝効果も満点」
(※字幕版・吹替版を合わせた意訳です)

 

Σ( ⊙⊙)!?

え……今なんつったこいつら。
サメで殺害ショーをする……?

もうこの時点で発想にドン引きしたんですが、それを止めるのが海洋学者のキャスリン。
しかし「飼い慣らして利用しよう」という意見。どっちもどっちやないかい。

そして捕獲される3メートルのサメ。
しかしサメは、麻酔を打たれ、環境が一変したストレスや酸素の問題で、どんどん衰弱する。

まずは環境に慣れさせなきゃいけないのに、館長が開園当日に無理やりお披露目した結果、……


( ・⌓・)<サメ死んだ……


( ;⌓;)<にんげん……滅びろ……


先日、水族館に行ったので余計に心が痛かったです。
もちろん、水族館がいかに海洋・水中生物に対して真摯に、心を尽くして関わっているのは分かっています。

単なる人間である自分が、他の生物に対して、幸か不幸かジャッジする権限もないのですが、それでも。

人間は間違ってるのか……?

という疑問が浮かんだ、その瞬間。

アクリルガラスの向こうの海中に、人間の生首が浮遊していました。

リアルに「おわっ!」と声が出ました。
そこから大写しになる死体。頭部に小型カニが刺さり、口から小型ナマズみたいなのがニョロニョロ。

人類が捕食者側になったという絶望から一転――
真の捕食者は、まだ存在していたのです。

 

【③決戦withイルカ】
3メートルサメはまだ赤ちゃんのサメでした。(館長たち滅びろ)
その母親は10メートルを越し、憤怒を抱えてシー・ワールドの海中施設を襲います。

それによって閉じ込められる大勢の客。
救助のため、設備を直そうとするマイクたち(水中で溶接ってできるんだなぁ)、サメを狩ろうとするフィリップたち。

正直に言うと、

なんとなく動きがのろい(パワー型?)母親サメ。
&
クライマックスのシーンも動きがちまちましている。

ので、前作たちほどにはテンアゲしませんでした。すまん。
爆発シーンも、「あっ、この映画3Dだったんすね」みたいな気持ちに。

( ・⌓・)<えぇ……

 

【まとめ:サメ映画を観たかったのに】

むしろ見どころはイルカたちだった🐬

サメに喰われそうになったマイクたちに、助太刀に来るイルカ。

ラストシーンも、二人の呼びかけに応じて、イルカショーばりに飛び跳ねるイルカ。

それはそれで大変素晴らしいんですけど、イルカじゃないんだよ今は🦈

ていうか館長なんで死んでないの?
あいつ結構なクズだぞ?
サメの殺害ショーの企画や衰弱死もですが、そもそも命懸けでサメを捕獲したマイクたちに対して、


「ちゃんと撮影できてたか? おい応答しろ!
 ……あ、みんな無事か?」


とか抜かすやつだぞ?
途中で思い当たって、部下を案じる言葉をしらじらしく吐くのがまたクズい。

確かに部下を一人助けていましたが、どう考えてもサメに喰われるべき魂だろ!


(※ホラーを過剰摂取したクレーマーの意見です)

(いやでも何のために館長のヘイト稼いでたの)

 

 

【余談:オモシロ枠】

①オープニングの、T字カミソリみたいなロゴ。
→一見の価値あり。


②『浪花』って書いている水着を着たモブのおねーさん。
→なんで? どこで買った?



③吹替のお遊び。

(サメ避けに、サメの嫌いな泡の膜を活用していると説明して)
館長:「サメはアレを見るとサメザメと泣くそうだ」

→面白いと思って言ってんのか元凶さんよぉ。



④(存在理由がいまいち不明な)マイクの弟・ショーンが、彼女っぴのケリーとイチャつく場面。

ショーン:「サメに襲われて、トラウマがあるんだ🥺」
ケリー:「じゃあ水中イチャコラで治してあげる🥰」
ショーン:「君ならできそうだ😉」→ザブーン🌊


トラウマ治療なめてんのか。

それをデバガメする兄たち(マイクとキャスリン)も草。

 

⑤マイクが、緊急事態を知らせるためにポップコーン売りのカートを奪う場面。

カートからポップコーンがこぼれ落ちるのですが。
それに群がって貪る人々(子どもも大人もいた)が怖かったです。

館長たちにも通じるような、見境を失った『欲』の描写でした。

 

 

【宣伝】
アルファポリスさんの『第3回きずな児童書大賞』に参加しております!

 

www.alphapolis.co.jp


【タイムループガール! 真っ白なスカートをはいたら】
女子小学生/初恋・告白/ファッション
イムループ/元気いっぱい/わたしの好きなもの

主人公・つばさはスカートがニガテな女の子。
好きな人のためにスカートをはいて告白しようとしたら、なんと時間が巻きもどった!?

SF要素ありの、ちょっとほろ苦いコメディです。
よろしくお願いします!

 

 

次回は、8月18日 8月25日月曜日、
1987年制作、アメリカのホラーサメアドベンチャー
ジョーズ‘87 復讐篇』の話をします。

 

( ;ω;)<お盆繁忙期と暑さにやられたのでふたたびお休みいただきます……🦈

 

 

鳥谷綾斗

日常/サメ祭開催&サメぬい活はじめました🦈

連日酷暑の候、いかがお過ごしでしょうか。

( ・ω・)<鳥谷です。


無理です。
(ストレートかつ率直な所感であり意見)

まあどれだけ天候が無理だろうと生きていかなきゃいけないもので、せめて少しでもハッピーになれることを増やそうと思い、
毎年8月、当ブログは 🦈『サメ祭』🦈 を開催しております。

要はサメ映画の話を1ヶ月間するわけですね。
端的に言って奇祭ですが、サメ映画は全世界に溺愛されているのでオッケーです。(?)

しかし今年は、公募の原稿のスケジュールの兼ね合いもあり、

ジョーズ3
ジョーズ4 復讐篇
ディープ・ブルー3

のみのラインナップになります。

敬愛せしシャークネードシリーズは、また別の機会に。
(今のところは、毎年3月19日、作家デビュー日の『ホラー映画に感謝を捧げる奇祭』で一気に残り4作品キメたいなぁと思っています)

つまり(これまでの傾向から)、
真面目なサメ映画ばかりになります。

モロコシ畑に現れるサメや頭がいくつもあるサメなど、真夏の悪夢としか思えないようなサメ映画は摂取できず、大変惜しく思います。

すなわち、サメ映画成分(※サメ成分ではない)の不足の予感です。

ゆえに始めました。
念願の――サメぬい活を。

 

🦈


【①ぬい活の動機】

そもそもぬい活はずっとしたかったのです。
(オタクだから)

で、自分がやるならどの子だろうか、と思っていたんです。
うちにもぬいぐるみはたくさんいます。
主にセンチメンタルサーカスです。どれもこれもキュートで至宝です。

しかし外に連れ出すというなら話は別。

自分の、一人旅がデフォルトゆえに弾丸スケジュール上等で自由気ままな彷徨(ウロチョロ)についてこれるような、頑丈な存在を求めました。

ならばやはり、サメだろう、と。

そんなわけでお迎えしました。

 

サメぬい


はじめまして

名前は からあげ です

 

 

出身はAmazonです。


【②名前の由来】

なんちゅう名前やねん、と思われたことでしょう。
ですがこの命名には、長きに渡る葛藤と思索思慮があったのです。

最初、『J(ジェイ)』と名付けようと思いました。

何故ならサメというのは、その存在をもって死の恐怖を与え、
結果的に『生の素晴らしさ』を実感させるものだからです。
(※個人の意見です)

なので同じ性質を持つ(※個人の意見です)、殺人鬼たちから名前をいただこうと思いまして。

ジグソウの『』、
ジェイソンの』、
そして何より、ジョーズ』――


……ですが、
いざ家に届いたサメぬいを見て、考え直しました。

良い笑顔




違う、と思いました。

この顔は、この心から嬉しそうな幸せそうな笑顔は、
『死』を持って『生の歓び』を与える存在ではない、と。

これはシンプルに、『好き!』で『生きている喜び』を与える顔のぬいだ、と!


自分の浅慮さを自覚・反省し、考えました。

考えろ。
みんなが好きなもの、最大公約数の『好き』を考えろ。
老若男女、だいたいの人間が好きなもの、好きなもの――……


( ・⌓・)<……からあげ……?


頭に浮かんだのは、中食の人気投票第1位、
お弁当に入っていたら嬉しいナンバーワン、
食べざかりの方がいる家庭では1週間に1回は作り、
最近は粉をまぶしてレンジでチンするだけでできる=それだけ需要がある、やべーほどにおいしい食べもの。

幸せと思い出が詰まった、魅惑の香りとツヤツヤのボディを持つニクイあいつ。


( ・ω・)<ハイからあげで決定!!!


そんな感じでした。

色んなところに連れ出すつもりです。
先日のミュージカル刀剣乱舞10周年のライブにも同行してもらいました。


東京ドーム

東京ドームです。初です!

 

 

集英社さん

お世話になっている集英社さんです。
久しぶりに編集さんにお会いできて嬉しかったです。

 

 

スカイツリー

スカイツリーです。
ピントとアングルのせいで、どう足掻いてもB級サメ映画の構図。

 

すみだ水族館

すみだ水族館に行ってきました。
からあげの元ネタにも会えました☺️


そんなわけで、からあげ共々よろしくお願いします。

 

 

サメぬい活

 

 

さてこの1時間後、
今年のサメ祭第1弾、『ジョーズ3』の記事が公開されます。

お時間あるときにでも!

 

 

鳥谷綾斗

映画/ミッシング・チャイルド・ビデオテープ

アマプラで観た映画です。
2024年制作、日本の山とビデオの超自然ホラーです。

 

 

 

 


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【あらすじ】
山岳捜索ボランティア・敬太は、幼い頃、山中の廃墟で弟が行方不明になった。
ある日、母親から弟・日向が失踪した際のビデオを送られる。
同居人の霊能力者・司と共に視聴するが、そこには奇妙な光景が映っていた。

 

【ひとこと感想】
呼吸さえ憚れる、静かな侵蝕ホラー。

 

※全力ネタバレです。

 

 

【3つのポイント】
①山から始まる
②山にあるもの
③山にいるもの

 

 

【①山から始まる】
冒頭が完璧。(ストレートな褒め文句)

幼い男の子が山道で迷い、それを敬太が保護する。
男の子は、敬太が持つ鈴に興味を持つ。

 

敬太:「くま避けだよ」
男の子:「ぁくま 避け?」

 

(本当に「ぁ」が聞こえるか聞こえないかのレベルでした💯)

そして敬太に抱えられ、下山する男の子。
その眼差しは 山の方 へと向けられたまま、もらった鈴を鳴らす。

緊張しきった顔で、 山の何か を警戒している。


( ・⌓・)<沁みるね……✨✨

そこから場面変わって、問題のビデオを再生し、敬太の弟・日向が失踪する前の様子が流れます。

撮影して遊ぶ敬太を追いかけてきた日向は、迷い込んだ先、病院のような廃墟で不思議そうに言います。

 

日向:「ぷよぷよがいるよ」

 

子どもには見えているのです。
山に 何か がいるのを。

( ・⌓・)<沁みるわ……✨✨

こういうのがいいんだよ。
大きな音やショッキングな映像に頼らない、ただ観客の想像を掻き立てる言葉選びと演出でした。
(いやそういうの=ジャンプスケアも好きですが)

 

【②山にあるもの】
さて敬太母から送られてきたビデオを見て以来、霊能力もち同居人・司がソワソワしたり、ライターの美琴がやってきます。

美琴は美琴で、妙な電話がかかってくるなど心霊イベントをこなしつつ、『摩白山』について調べていきます。

大学生の登山グループの失踪。
彼らが残したテープに録音されていた、廃墟の存在。
警察が捜索しても見つからない廃墟のことを知り、美琴は司に報告しようする。

一方、その司は、敬太の実家へ。
ビデオを敬太母に返すためです。

二人は摩白山にむかい、そこで 大量の遺骨 を発見する。

地元で民宿を営む雪斗に話を聞くと、

 

雪斗:「あの山は捨ててもいい場所だから」

 

あの山は禁足地で、子どもが遊びに行くと叱られると言います。
けれど大人はたびたび山に行く。
幼い雪斗は、祖母に「じゃあ何してるの?」と尋ねると、

 

雪斗の祖母:「捨てに行ってるんだよ。――を」

 

……ここから始まる、雪斗の祖母のエピソードは、本当にゾクリとしたので、ぜひご覧ください。

 

雪斗:「俺ってばあちゃんの何なんだろう」

 

そんな侵蝕するような疑問を抱きつつも、地元――摩白山から離れようとしない雪斗の姿が印象的でした。

(普通に考えれば養子を取ったと考えられましょうが、そうではないかもしれない)

(ここに想像の余地を残すのがうまいなぁ)


奇妙なことはどんどん増える。
そして敬太は、母親の声に従い、山の中=廃墟へと向かいます。

 

【③山にいるもの】
多くの人間を『隠し』、けれど見つからない廃墟にどうやって行くのか。

なんと、失踪した登山グループが残した録音テープを、音声ナビみたいに使いました。


( ・ω・)<そんなファウンド・フッテージの使い方が……?

とはいえ成功したのは、廃墟の方が敬太を呼んでいたから。

『とっくにおかしくなっていた』敬太は、美琴と一緒に向かいます。

それを司が電話で止めますが。

現実の司は「行くな!」と言っているのに、
美琴が受けた電話からは、ノイズと共に「山に行け!」と命令が聞こえてくる。


山ァー!
電波に干渉する山ァーー!


怖すぎて謎にテンアゲしました。
(他にも美琴の上司になりすましたり多彩)

廃墟には、確かにいました。

日向には『ぷよぷよ』としか説明できない 何か が。

あまりに静かに、美琴の腕をつかむガッチリした手が。

日向が――(幼かった敬太がほんの少しだけ「疎ましい」と思ってしまい、それを『要らない』と判断され隠された)――弟になりすまし、敬太をも隠そうとするものが。

司は引き留めようとしますが、


……


朝を迎え、後日に司が行方不明になったことが判明して。

摩白山の麓で、雪斗が行方不明者の看板を見ている場面へ。
そしてカメラが切り替わり、別の視点へ。

山の中から、 何か が雪斗を見ていました。

 

【まとめ:過去に呑まれた未来】
最終的に山にいたものは何だったのか。

雪斗祖母の証言から考えるに『投棄された存在』か。
何故それは子どもや登山者を『隠す』のか。

あるいは別のものかもしれません。

考察サーフィンしたところ、

『山にいるものは、「某近畿地方のある場所について」に出てきた存在と同じもの』?

 

という考察もありました。
(ちゃんと「見つけてくださって〜」で締められていました)(マナーだからね!)


これは配給が角川さんなのと、上映時の入場特典の小説が背筋先生制作からですかね。

しかし、なんとなく腑に落ちました。

摩白山にいるものの正体がソレなら、美琴さんが腕をつかまれたとき「離して」とはっきり言ったら、ぷよぷよ(仮)が素直に聞き入れたのも頷ける。
(『近畿地方〜』に出てくるモノの性質を鑑みれば)

( ・ω・)<つまり。

得体の知れないものだろうと、拒絶の意思を示すことは大事だってことか……と受け取りました。
(どういう感想?)

 

【余談:お気に入り】
部屋の隅、暗がりに立つ敬太母のシーン。

姿はぼやけているのに音声が吹替のようにクリアで、面白い演出でした!🌻

 

 

次回は、8月4日月曜日、
1983年制作、アメリカのホラーサメアドベンチャー
ジョーズ3』の話をします。

( ・ω・)<さあさあサメ祭の開催だ!🦈

 

 

鳥谷綾斗

ホラー講座ありがとうございました&作品公開のお知らせ!

こんばんは!

そろそろ地球に解熱剤を飲ませた方がいいんじゃないかなって思い始めてます、

( ・ω・)<鳥谷です!


改めて先日、奈良で行われたホラー小説講座、
ご参加いただいた方々、ありがとうございました!

参加はできないけど応援してるぜ的なお言葉をくれた方々もありがとうございます!

メインテーマは最近流行りのモキュメンタリー。
猫も杓子もモキュモキュしているホラー界隈ですが、
少しでも興味を持って、皆様の創作の役に立てたら幸いです!

 

ホラー小説講座大感謝



まあ本音はこんな感じですがハハハハハ。

今回持ち込んだ、オススメ資料はこちら。

 

 

最近呪い系ばっか書いてます。

 

 

『現在』のホラーを知りたいなら!

 

 

自分はこちらを読んで、「自分はなぜホラーが好きなのか」正しく理解できました!

( ・ω・)<指針的バイブル!!!

 

さて。
モキュメンタリーホラーについてあれこれ言ったからには、自身のモキュホラを出さなくてはいけないというもの。

 

現在開催中の、 🗒️note創作大賞🗒️  参加作品が、
モキュメンタリーホラーです!

 

 

note.com

 

👻【語るな会の忌録″】⛓️
#怪談 #都市伝説 #鎖女
『きろぐ』と読みます。『LOG』です。
元・オカルトチャンネルの配信者だったKさんの、体験談です。
実話怪談とホラー小説の違いが分かる……かもしれない!


 

note.com


📹【御蔵入 ある親子を探しています】🏠
#テレビ番組 #ファウンド・フッテージ #謎解き
『おくらいり』です。
あるテレビ番組の、未公開・未編集テープに隠された真実を暴いています。
謎解き要素が強いので、ぜひ楽しんでみてください!


そして情報をお寄せくださいますとありがたいですどうぞよろしくおねがいします


以上です!

次回はホラー映画感想記事に戻って、7月28日月曜日。
2024年制作、日本のホラーミステリ、
『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』の話をします。



鳥谷綾斗

商業情報/『ジョジョの奇妙な冒険 紅い遺言』発売されました!

こんばんは。
暑い中、いかがお過ごしでしょうか。

( ・ω・)<鳥谷です!


本日、2025年7月17日、

集英社さま/
ジョジョの奇妙な冒険 第5部『黄金の風』公式スピンオフ、

『紅い遺言』

発売されました🩸

 

j-books.shueisha.co.jp

 

 

 

 

 

鳥谷が筆を執らせていただいた、
暗殺チームのリーダー、リゾット・ネエロさんが主人公の短編、

『リゾット・ネエロは観察する』

収録されております!


赤と黒と金。
血と、燻り続ける熱の赤。
闇と、なにものにも染まらない黒。
そして黄金の精神の金で、最高にクールな装丁です。

内容は言わずもがな。
どの作品も何度だって読み返したくなります!


2ヶ月前のブログにも書きましたが、
とうとうこの日が来たか……と感慨深いです。
そして感無量です。

無事に作品をお届けできたこと、とても嬉しく思います。

発売中の『JOJOMAGAZINE 2025 SUMMER』のインタビューも書きましたが、
「とにかくリゾットさんをかっこよく書く」が唯一最大のテーマでした。

ですが実は、誰にも明かしたことはないのですが、
もうひとつだけ『裏テーマ』のようなものがありました。

それは言葉を変えると、『祈り』に近いです。

その点は、ゲストキャラクターの少年が、
偶然にも、5部主人公のジョルノ・ジョバァーナさんと同い年にできたことでうまく(?)込められた気がします。

とはいえ第一目標は、ジョジョラー、特にリゾットさん推しの方々に楽しんでいただくことでしたが……!

作品を楽しんでいただけたら、作家としてこれ以上ない喜びです!


何度でもお礼を述べさせてください。

生き様も死に様もかっこいい暗殺チームのリーダーを、全力で書けて本当に幸せでした!

原作者の荒木飛呂彦先生、編集者の皆さま、
あたたかい感想を寄せてくださった読者の皆さまに、改めて心より感謝申し上げます。

本当にありがとうございました!
またお会いできますよう……!

 

 

鳥谷綾斗

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……

 

…………最後の最後にひとつだけお話ししたいことがひとつありまして。
(ものごっつい瑣末なことです)(読まなくても何の支障もない)

現時点ではほんの少しのネタバレも回避したいので、
1ヶ月後、8月17日20時(すみません、翌日になりました)に、この記事にこっそりといつものポンチ絵の日記を付け足したいと思います。

ご興味ある方だけどうぞ。
(『数字占い』に関する本当に瑣末な話です)

 

数字占いについて

 

 

 

 

映画/トイレの花子さん(松竹版)

DMMTVで観た映画です。
1995年制作、日本のジュブナイル人怖ホラーです。

 

 

 

 


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【あらすじ】
なつみと拓也の兄妹が通う小学校には、『花子さん』の噂がある。
市内で小学生を狙った誘拐殺人事件が多発する頃、拓也のクラスに冴子という美少女が転校してくる。
彼女は人気者になりかけるも、『花子さんのトイレ』をそうと知らず使ったせいで、クラス中から『花子さんの乗り移り』とされてしまう。

 

 

【ひとこと感想】
めっちゃ影響を受けていた。ふたつの人怖を描いたジュブナイルホラー。

※全力ネタバレです。

 

【3つのポイント】
①ふたつの軸の『人怖』
②集団心理の残酷さ
③謎に包まれた殺人犯

 

【①ふたつの軸の『人怖』】
前回の記事でも書いたとおり、ちょっくら自身の原点を探ろうと思い、再鑑賞しました。

結果、

( ・ω・)<めっちゃくちゃ影響を受けてたな……

自分が作品を作る際の、考え方や方向性みたいなものが。

改めて、思春期以前に摂取した作品って一生ものなのだな、と。
(呪いに近くないかこれ)

さてこの作品、『トイレの花子さん』をテーマにしていますが、花子さんはほぼ出てきません。

笑い声や泣き声、軽い騒霊現象、そして集団テレパスのみ。

作品紹介などでは『守護霊的存在』とされていますが、
自分が抱いた印象は、『学校の主(ヌシ)』。

ゆえにジャンルは『人怖』です。
ふたつの〝人間が怖い〟を軸にしていました。

ひとつは、児童間の『集団心理』。いじめですね。
もうひとつは、町に現れる殺人犯。

得意満面にクラスを支配していた子どもたちを、圧倒的な力で潰すことができる――
小魚の水槽に紛れ込んだザリガニのような、
悪い大人=モンスターである存在。(※1)

この軸たちがうまく回転し、とんでもない恐怖を生み出しました。

 

【②集団心理の残酷さ】
学校とは、常に『圧』がある場所かと思います。

それは6年生の兄・拓也だけでなく、推定低学年の妹・なつみのクラスにも。

 

なつみのクラスメイト:「なつみ、おいで」

 

決して命令口調ではない短いセリフと眼差し。けれど抗いがたい空気を放つ。
その演出が見事でした。覚えがあるぞこの感じ。

誰もがそんな圧に不満を抱きつつも、どうにかうまく泳いでいる水槽の中に、異端者が現れました。

それが水野冴子ちゃん。

成績優秀で、明らかに他の女子児童とは異なる、都会的な雰囲気の美少女です。

クラスのボス女子・太田さんは、友達とトイレで「あいつ、気に入らない」と陰口を叩きます。
そこへ、『花子さんのトイレ』から冴子ちゃんが出てくる。

その後、いろんな不運・タイミングの悪さが重なり、あっという間に彼女は『花子さん』にされてしまいました。

 

太田さん:「わざとおどかしたでしょ!」
冴子ちゃん:「違う!」
女子たち:「うそつき!」「そーよそーよ!」

 

アホな男子が窓から身を乗り出して遊んでいるのを、冴子ちゃんが注意しようとしたら、びっくりして落下しかけちゃったのです。
(この『びっくり』も説得性があってよかった)
そして彼女は、クラス中から責められます。

 

太田さん:「花子さん、あなたは人殺しよ」

 

( ・⌓・)<死んでないよ!?

ってなもんですが、このヒートアップっぷりが怖い。
そんな中、拓也だけは冴子ちゃんの味方でした。
声が出せなくなった冴子ちゃんに、黒板で筆談し、

 

〝水野を信じる〟

 

と書いて、自分のお守りを渡し、励ましたのです。べらぼうにエモいです。

しかし彼は、トイレでちょっとした心霊現象が起こり、驚いて逃げたところ、 勝手に階段からすっ転んだのに 、

 

拓也:「来るな!」

 

と冴子ちゃんの手を振り払い、『嘘つき』呼ばわりします。

手のひら返しと思われましょうが、この世には『言霊』という概念がありまして。
何度も何度も口にすること、あるいは耳にすることで、無意識に刷り込まれて『脳が信じる』というもの。

彼も知らず、染められてしまったのです。

水野冴子は花子さんである、と。

この世でいちばんお手軽な呪術にかかってしまった。


孤立無縁になった冴子ちゃんに、クラスメイトたちは言い渡します。

 

集団:「おうちに帰りなさいよ、花子さん」
   「トイレに帰るのよ」

 

花子さんのトイレに、一晩閉じこもれ。

明日の朝、

トイレにいたらただの人間。
トイレにいなかったら花子さん。

 

ここで民主主義を装って、裁判のように告げるのが限りなく『コドモ』でした。

残酷な拍手。
全員の監視の中、個室トイレに入り、ドアをモップとなわとびで封鎖される。

この『圧』に、逆らえる者など、子どもどころか大人にもいない。

そう断言できる演出でした。

 

【③謎に包まれた殺人鬼】
さてもうひとつの軸、殺人犯ですが、まず造形が見事。

ごく普通の灰色のスーツ姿。
けれどカバンなどは何も持っていない。
それによって、『異様さ』をさりげなく示唆。

凶器は鎌であるこいつ、セリフはありません。
何が目的なのか、まったく説明がありません。

ただ、トイレに幽閉される冴子ちゃん(このことを知った経緯も丁寧だった)のもとに向かうとき、姿見で身だしなみを整えていたのですが。

( ・⌓・)<気色わる……

 

爆誕。理由がはっきりしない嫌悪感。

ちなみに、考え直して助けに来た拓也と冴子ちゃんがロマンスを演じるシーンの直後、こいつはうめき声をあげて苦しんでいました。

直感しました。

まさか、こいつの感覚では。
冴子ちゃんを『殺しに』ではなく『迎えに』いったという認識なのでは……?

直後、思い直しました。

これは分析してはいけない方の『恐怖』だ。
この世界には、「そういうものだ」としか言いようがない、忌避するしかない強大で怖い存在がいる――

この殺人犯は、その教えを担う役割のモノだと判断。

ぶん殴られても本棚の下敷きにされても復活し、先回りし、校庭でふたりを襲います。

あわや鎌の犠牲に――となったところで現れたのは、ふたりのクラスの生徒たち――と思いきや。

全校生徒でした。

推定夜8時以降、そんな時間の学校に。
多くの児童が集まり、無言で真顔で、目線を外さず、殺人犯を取り囲む。

トドメはトヨエツ(拓也の父役)でしたが、その直前の異様な光景。

1、2年生の幼い児童が言います。とても無邪気に。当たり前のことのように。

 

児童:「あれ、花子さんの声だよね」
児童:「みんな集まれって」

 

 

【まとめ:???:「貸せ、集団心理はこうやる」】
(※1)では、殺人犯のことをそう表現しましたが。

小競り合いをする小魚は、1匹のザリガニの前では無力なもの。
けれどその小魚が、2匹、30匹、100匹〜数百匹と集まったら。
しかもその小魚は、ザリガニと同じ肉食系だとしたら。

ザリガニは 絶対に 勝てないのです。

その真理を応用して、花子さんは児童たちに『声』を送り、
自分の庭=学校から異分子(殺人鬼)を排除し、問題解決(いじめ)を果たしました。

しかも異分子を利用する形で。

殺人犯に襲われることで、冴子ちゃんの名誉は回復し、みんなと友達になれた。

 

花子さん:「貸せ。集団心理はこう利用する」

 

そんな声が聞こえるようです。やっぱり学校のヌシだよ花子さん!


( ・ω・)<それにしても。

再鑑賞して改めて思います。
やはり子ども向けホラーは世界に必要。

『怖い』を楽しめ、子どもたち。
『怖い』を思い知れ、今の子どもたちもかつての子どもたちも。

 

【余談:お気に入り】

①冴子ちゃんいじめの主犯格・太田さん

たぶん作中で彼女がいちばん輝いていた。
邪魔な女と好きな男を両方ゲットしようとしていた手腕、嫌いじゃない。
いじめっ子アベンジャーズな歩き方も良き。


②ヤギの死亡

殺人犯に首を切断され、殺されたヤギ。(ご冥福を祈ろう)
廊下に血まみれの生首が転がり、なつみの夢で階段から生首が転がるのスゲー怖かったです。


③すりガラスの向こうに殺人犯。

悲鳴が出た。


④姿見のある階段

ものすごく良い仕事してた〜〜〜〜!!🎉
殺人犯が階段を上がってくる姿を鏡が映して、とっさにふたりが引き戻すところ! 小道具の使い方が素敵!

何より、なつみと冴子ちゃんが会話するところ。

冴子ちゃんの『敵』である児童たちが、
じーーーーーーっと 観察・監視している。

子ども特有のまっくろな、墨溜まりみたいな目で。

この場面は是非ともご覧いただきたいです。

ところで作中屈指のイケメンは、妹のなつみちゃんです。
たった一人、徹頭徹尾冴子ちゃんを信じられる強さを持っていた。

加藤くん(父親役がまさかの竹中直人氏)が惚れるのもわかる。

めっちゃ矢印向けてるのにスルーされてたけど、がんばれ加藤くん!

 

 

さて。
ホラー映画の記事はしばらくお休みいただきます。
(原稿その他がみっちみちなので!)


次回は7月17日水曜日に、
「『ジョジョの奇妙な冒険 紅い遺言』発売の祝辞と謝辞」

次々回は7月21日月曜日に、
「ホラー講座・『モキュメンタリーホラー』参加への謝辞」

こちらの講座、参加者募集中です!
詳細や参加方法はこちらまで!

 

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ホラー映画の記事は、7月28日月曜日、
2024年制作、日本のオカルトホラー、
『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』の話をします。

( ・ω・)<そして8月はサメ祭!🦈

暑さがますます厳しくなりますが、なにとぞご自愛ください。いやまじで🌻

 

 

鳥谷綾斗