映画館で観たホラー映画です。
2025年制作、アメリカの世界初犬視点お化け屋敷ホラーです。

公開日が我が爆誕日だったので行ってきました。(ロマンスの神さまどうもありがとう)
梅田スカイビルのテアトル梅田にて。
昔に比べたらめっっちゃくちゃ行きやすくなりましたね、スカイビル。(府民の感想)
【あらすじ】
インディは、青年トッドと暮らすレトリバー犬。
病に冒されたトッドと共に、森の奥の家に移り住む。
だがそこには、闇にまぎれた『ナニカ』がいた。
トッドの妹・ヴェラは、電話で「祖父が変死したのもその家のせいかもしれない……」と話す。
【ひとこと感想】
犬は無事だが私のメンタルは無事で済まなかった、愛しさあふれる号泣犬ホラー。
※全力ネタバレです。
※トータルで言えば犬は無事ですが、悲しい目や大変な目に遭います。
・お留守番でキュンキュン鳴く。
・犬がずぶ濡れになる。
・犬が怒られる。
・犬が「今はあっち行け」とシッシされる。
・犬が飼い主を噛む。
・(別犬ですが)犬の白骨死体。
など。
【3つのポイント】
①ホラー映画の感想じゃない感想が出た
②お化けには文句しか出てこない
③確かに犬は無事だけど!!!
【①ホラー映画の感想じゃない感想が出た】
別名『犬好きによる犬のための犬のホラー映画』な本作。
冒頭は、なんと主演・インディくんのパピー時代の映像でした。
( ・⌓・)<もう73分間これでいいよ!
お化けとかいらんよ!!! となりました。
ホラー映画を観ていると、往々にして『ホラー映画の感想ちゃうやろな感想』が爆誕するものです。
(過去の記事をご参照ください)
それだけインディくんが可愛いのです。
抱っこしすれば愛しい重みを感じられるであろう体格。
こんがり焼けたパンのお色の、モッフリサラサラな毛並み。
垂れたお耳。
でこちんから鼻先までの、ミルクをたらしたかのようなひとすじの白い模様。
お胸のふわ毛。靴下を履いたようなあんよ。
雄弁に語る真っ黒なお目々、フンフンスンスンチャッチャッチャ、世界に風を起こすしっぽ……
生きてるだけでグッドボーイにも程がある。
と、世界中の誰よりも思っているのはベン監督なことでしょう。わかるよ。
ていうか飼い主のトッド役、監督自身だったんですね。
声優さんがセリフだけ吹き替えているそーです。
撮影もインディくんのスケジュールやコンディションに合わせて――もはや、ホラー映画として評価すべきじゃないよこれ。
そんな異色作でした。
【②お化けには文句しか出てこない】
飼い主・トッドの吐血から始まります。
トッドは不治の病を宣告され、インディと共に祖父が遺した、森の奥のボロ家へ引っ越します。
スゲー怪しい格好(キツネのハンター)の隣人がいます。彼はほとんど活躍しません。
そして庭には、たくさんの墓石がありました。
トッド:「うちは代々、早死にだ。祖父も変死した」(意訳)
( ・ω・)<……なんでそんな家で暮らすんだ……
もはや「こんな不吉な家燃やしちまえ」案件ですが、どうやらトッドはお化けの影響を受けておかしくなっていた模様。
そして、心霊現象にぶち当たるのはインディだけ。
謎の物音、異臭、視線、気配、幻覚――果ては祖父の飼い犬だった、赤いスカーフがお似合いなバンディットが夢に現れて『警告』を受け取る。
ゆえにトッドは、知らんうちにどんどん『侵食』される。
家あるいは一族に取り憑いた『ナニカ』は、トッドを弱らせ、暗闇から泥まみれの手を伸ばしてインディに触れようと――
( ゚д゚)<そんな汚い手で犬に触れるな!!!
「手ぇ洗えや!」と思いました。明らかにお化けに対する所感じゃない。
(恐怖よりも先に怒りが来る現象)
(これだからホラー映画に犬が出るのはやめてほしいんだ)
(でも観ているものに犬が出たら嬉しい。※パラドックス)
そしてこの『手洗いキャンセルお化け』――怒りのあまり不名誉なあだ名をつける――ですが、
クライマックスに向けて、どんどん調子こいていきました。
【③確かに犬は無事だけど!!!】
手洗キャンお化けによるトッドへの侵食は深まる。
ずっと心配して電話をかけてきた妹どころか、愛犬まで邪険に扱うようになります。
そして豪雨の夜。インディは、家を追い出され、庭の犬小屋に鎖でつながれてしまいました。
それでもインディは、犬小屋の上にちょこんと座って、トッドの寝室の窓をずっと見守り続ける。
しかし、とうとう『その時』がやってきたのです。
異変を察知したインディは、家に駆け込もうとする。
けれど犬小屋から伸びる闇色の手が、インディの鎖を引っ張る。
『ナニカ』がいる犬小屋に引き込まれる――と思いきや、
なんとインディは、逆に犬小屋に向かって突進して破壊、鎖をつなぐ楔も地中から引っこ抜きました。
( ;ω;)<ガッツがすごい!
(連日の雨で地盤が緩んだおかげでもある)
家の中に入り、寝室に向かうと――
そこには、すでに事切れて幽霊となったトッドがいました……
絶望する間もなく、今度はトッドが闇の世界、地下室に引き摺り込まれます。
インディは匂いを追って地下室へ。
その扉の前には……赤いスカーフをつけた、犬の白骨死体。バンディットです。
扉の向こうには、地下水が染み込む小さな洞窟のような場所。
そこにいるのは、闇色の手の本体と――それと同じ姿に変わり果てた、手遅れになってしまったトッドでした。
トッド:「俺は救われない。おまえはそこにいろ」
そう遺して、トッドは『ナニカ』と共に暗がりに消えました。
インディを、現実世界に残して。
……朝になり、妹がヴェラがインディを迎えにきました。
動こうとしないインディ。
そんな彼に、一度だけ聞こえた口笛。
インディは階段を上がり、光の世界に戻ります。
たった1匹で。世界一愛するひとが失われた世界に。
【まとめ:犬と暮らすにあたって】
確かに犬は無事でした――が。
……手洗いキャンセルお化けよ、よく聞け。
ひとが犬と暮らすと決めたとき、もっとも大事な約束と覚悟を知っているか。
『犬の一生を最期まで見届けること』だよ……!!!
抱えきれないほどの愛をもらったお礼に、ありったけの愛を持たせて、虹の橋を渡ってもらうことだよ!
トッドだって本当はそうしたかったはずだ。
仮にあの吐血その他が霊障ではなく、純粋な病気だったとしても、もっと一緒にいてひとつでも多く思い出を作ることはできたんだ。
それを! 邪魔することは!
たとえ一族を祟る悪霊だろうが偉大なる森の神だろうが許されることじゃあないんだよこの手洗いキャンセルお化けがぁ!!!
……と、泣きながらキレ散らかしました。
ついでに大いに反省もしました。
私は常日頃から、ホラー映画で犬を見かけるたびに、「人間はどうでもいいから犬は無事でいてくれ」と祈っていたのですが。
どうでもよくなかった。
犬が飼い主を愛しているのなら、まったくもってどうでもよくないのです。
自らの言動を省みた、夏の昼下がりでした。
【余談:のんべんだらりんと語る】
・お留守番インディ切ない。寂しくてキュンキュン鳴くの切ない。椅子に座って窓の外を見つめていい子に待つのも特に。
(でも、ここの時間経過の表現が良かった)
・犬小屋の上に座るインディ。それはもうスヌーピーなんよ。
(切ないけど可愛い)
・車の中でのトッドとハイタッチするインディ可愛い。これだけを73分間観せて(略)
・エンドロール。ドライブインディも余韻を深めるのですが。
・できれば――『監督:「はい、カットぉおお! インディ、君は最高だ! グッボイ!」』が良かったなぁ!
・鑑賞後しばらく経って気づいた。
・トッドの祖父も『連れて行かれて』、その後、地下室の扉の前で、バンディットがずっと待っていたことに。
・骨になるまで。ずっと。
・ダメだ涙が止まらない。
(自分は『忠犬ハチ公の再会する銅像』で無限に泣けるタイプです)
ちなみに。
犬好きの方には手放しでオススメできないです……
ご都合主義エンヤコラで、インディもトッドも助かるウルトラハッピーエンドなら全力で布教していた。
(´•̥ •̥`)
それはそれとして。
パンフレットのインディの足形、最高でした🐾
🐶
次回は7月24日金曜日。
2025年制作、韓国のアクションホラー、
『悪魔祓い株式会社』の話を(今度こそ)します。
鳥谷綾斗