アマプラで観たホラー映画シリーズです。
2011年制作、アメリカのサメ映画です。(シンプル)
【あらすじ】
深い森に囲まれるクロスビー湖を訪れた、大学生グループ。
医者志望のニックはサラに片想い中。マリクはマヤにプロポーズを計画中。
夏のバカンスを楽しむ彼らに、魔の手が忍び寄る。
水の中から、そしてカメラの向こう側から。
【ひとこと感想】
サメ讃歌を感じる、犬は死なないサメ映画!
※全力ネタバレです。
【3つのポイント】
①なぜ湖にサメが?
②リア充爆発しろ映画ではなかった
③犬が助からぬ物理的法則なぞ不要
【①なぜ湖にサメが?】
舞台は、みんな憧れのマドンナ・サラの別荘。
深い森に囲まれた、クロスビー湖という塩水湖です。
ここにサメが出ます🦈
( ・⌓・)<なんでやねん。
作中にはいろんな原因が並べられます。高潮で出てきた、雨が多いと水門を開くからそこから入ってきた、など。
しかし、サメは1匹でも1種類でもありませんでした。
オオメジロザメ、
シュモクザメ、
ダルマザメ、
イタチザメ、
ホオジロザメ。
( ・ω・)<海遊館か。
(※関西人の発想)
そんな様々なサメに襲われた一行は、サラと過去に因縁があるゴロツキ船乗り、デニスたちに助けを求めます。
メンバーの2人が船に乗りますが、だんだん雲行きが怪しくなります。
そして、デニスたちはいやらしい笑顔で告げます。
デニス:「あと5分でショーが始まるんだよ」
【②リア充爆発しろ映画ではなかった】
真相はホラー映画でお馴染みの アレ でした。
ケーブルテレビで一番視聴率が高いのは『サメ番組』、
熱心なファンは、大枚を叩いても『ホンモノのサメ番組』を観たいと希望する――
船乗りのデニスとレッド、湖の管理人こと保安官もグルで、
サラたちを『素材』にしようとしていたのです。
ここで前提の話をします。
古来より、ホラー映画とは『リア充ばくはつ』をテーマかつ目的かつ売り要素にしてきました。
(あえて『リア充』と古めの言葉を使っているのは、古い考えであり、『調子こいた・いけ好かない・ホラー映画でモンスターに殺されるためだけに作り上げられた若者』の概念を示す言葉だからです)
この作品の『リア充』は、気のいいやつらばかりでした。
ちょっと言動に問題があり、下ネタだらけですが、まあ大学生なんて大体そんな感じです。
特に主人公であるニックの友人、マリク。
彼はずっと付き合っていた彼女のマヤにプロポーズするつもりでした。
しかしデニスたちの仕掛けたサメは、彼から腕を奪い、マヤも奪った。
マリクは戦うことを選びました。
マリク:「奪われたら相手からも奪い返す。
マヤは俺の人生の一部だった」
そして自らを囮にし、隻腕なのに銛だけでサメを1匹仕留めた。
ラストは仲間であるブレイクの命を助けようと、
マリク:「俺一人でいい」
迫り来るサメに身を投げ打って、自ら犠牲になりました。
そのブレイクは(訓練されたイルカばりの)ジャンプしてきたサメに食われ、
必死で抵抗した女性・ベスも小さいサメに啄み殺され……
その凄惨な死を楽しみ嘲笑う、デニスとレッドたち。
さらに、サラの犬・シャーマン(お利口さんなゴールデンレトリーバー)を海に投げ入れた。
クソです。
心底願います。デニスたちに凄惨な死を。
そんなフラストレーションと期待が高まったところで、ニックの反撃開始です。
【③犬が助からぬ物理的法則なぞ不要】
万能武器・ライターを使って保安官をサメ泳ぐ海に沈めたニック。
サラはデニスに捕まって、ケージに入れられて沈められようとしていました。
ハニトラを仕掛けるも失敗。ていうか先に撃てよ。交渉の余地など残すな。
そこへニックが現れ、レッドを人質に取ります。
しかしデニスはレッドを投げナイフで殺しました。
(スピーディーでいいんですけど、個人的にはコイツはひどい死に様を晒してほしかった)
サメ泳ぐ海中でラストバトル。
勝敗を決める武器――刺すと爆発する銛を持ってきたのは、なんとデニスに海に放り投げられたシャーマンでした。
( ;⌓;)<ワンちゃん! 生きてたのねワンちゃん!!
泣きました。
少なくとも3時間はサメが泳ぐ海で彷徨っていたはずなのに、ワンちゃんめっちゃ元気でした。
ものすごく都合よくサメを殺す銛を持ってきましたが――
リアリティなんぞ知らん!
映画で犬の命が助からぬ物理的法則など無意味!! 燃やせ!!!
(※過激派)
(いやでもちゃんと伏線はあったんですよ)
(サラが海に投げた木の棒を泳いで持って帰ってくるシーンがありました。だから整合してる!)
【まとめ:サメ愛に溢れていた】
この作品の特徴は、
『恐ろしいのは人間。サメはただ餌にかぶりついているだけ』
という主張です。
ややもするとサメの扱いが少し地味になりがちな展開でしたが、そこは様々な種類を出すことでカバー。
(全サメやること一緒ですけど)
いっそサメ図鑑に寄ってもいいのでは、と思いつつ、
最後はサメがガバーッと出る絵でシメ。
最後は人間ではなくサメで幕を閉じたかった、
そんな制作側の『愛(ラヴ)』を受け取りました!
次回は8月29日月曜日、
2020年制作、アメリカのスリラーホラー、
『アンテベラム』の話をします。
鳥谷綾斗