人生はB級ホラーだ。

良い作家さんになりたい鳥谷綾斗のホラー映画中心で元気な感想ブログ。(引っ越しました)

ホラーアクシデンタル(ショートドラマ)

JUGEMテーマ:Horror 


『HAPPY BIRTHDAY
 お誕生日おめでと
 私だと思ってギュッってしてね




最近は本を読めてないので、少し目線を変えて、フジテレビ制作の『ホラーアクシデンタル』を取り上げたいと思います。

公式サイト
CX-horrors



元は関東ローカルで、深夜に放送されていたそうです。
ルーツとしては『放送禁止』シリーズからとか。こっちは全部ツタヤで借りて観ました。(キッカケは綾辻行人先生がインタビューでオススメされていたので)
全部が5分~7分くらいのショートショートドラマです。
全15話。すべてに関連性は無く、ただ、一人の女の子が家でネットの『ホラーアクシデンタル』という動画サイトを観ているサイドストーリーがあります。
最終話はこのサイドストーリーメインです。

……が。

うっかり私、何故かどういうわけかどういうつもりか、その最終話から観てしまいまして。
シリーズ全体を通しての仕掛け(おそらく)を、存分に楽しめなかったです自分がわるいです。
いえ、初見でびっくりはしたんですが。
何分、最初ですもので小びっくり扱いに格が落ちましたもったいなーい!!

自分が推測したシリーズ全体を通しての仕掛け(ネタバレ回避の反転)
しつこいくらいに、『変質者に狙われる女子』ネタが多かったんですよ。
たぶんあれは、ミスリードだったと思うんですよ。
こんだけ家の中に入り込まれて襲われる、家宅侵入の被害は女子! 女子! っていう刷り込みがあったのは、サイドストーリーの女の子も同様だと視聴者に思い込ませるためだったのでは、と。
そうすることによって、実は家宅侵入ではなく監禁でしたっていうどんでん返しが活きる……という狙いがあったと思うのです。あくまで推測ですが。

それを無下にしてすみませんでした!!orz


これから観る方は、絶対に順番どおりに視聴することをおすすめします……。

ホラーの冠をかぶってますが、幽霊の類いは出てきません。
日常における、人間の恐怖を描いてます。(この辺も放送禁止と一緒ですね)

2話目の『サンクチュアリ』は完全にホラーじゃないw でもある意味怖いです。
シュールだなあと思ったのは、『赤と黒』。モブとして自分がその場にいたら、目玉ぽーんとなると思います。
『夜の果てへの旅』は、オチがうまい。
後味が悪くて、えぐられるのは、『存在の耐えられない軽さ』。
シニカルなのが『悪徳の栄え』。
でもそれ以上に『百年の孤独』は、皮肉に満ちてて、制作側の厭味なメッセージを感じます。
本気で意味が分からなかったのは、『心は孤独な狩人』&『大いなる遺産』。誰か説明してください!(大いなる~は虫オチ?)
『見えない人間』は理不尽ですが、考察のしがいがあります。

そしていちばん怖くて恐ろしかったのは、第5話の『ある家族の会話』です。

小道具がファンシーで可愛いものだから、余計に怖く感じられました。
ヒステリックにマジギレする奥さんも大概でした。
幼い女の子が寸でのところで危なかったのにも……ゾクッとしました。

贈った人間は何を考えてこんなことをしたんだろう……。
贈ったところで怪し過ぎて、ギュッとかするわけないのに。
真の狙いは娘である女の子かもしれない、もしくは誰かが引っかかってくれればラッキーくらいの気持ちだったかもしれない。
その杜撰さが、余計に引き立ちます。


どうやらCX-horrorsのシリーズはまだまだ作品があるようです。(※最新がコレ)
今度こそ順番を守って、楽しみたいと思います!